『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

1話 異常な難易度の予選。



 1話 異常な難易度の予選。




 ――『立て続けに沸いて出た超王級モンスター』を殺し続け、どうにか、
 『83階』に出現したモンスターの対処を終わらせた直後のゼンチーム。


 シグレの召喚チートがハンパないため、
 一応、まだ、各面々の魔力は残っているが、


(おい、マジで、こんなことを99階分もやらせる気か?)


 ハルスは、顔を歪ませ、心の中で声をもらす。


 『83階のモンスター(ハルス視点では伝説級のバケモノ)』を倒した直後、『普通に次の階へ進むジオメトリが出現した』のを確認したハルスの全身に冷たい汗が流れた。




(ふざけんじゃねぇぞ。流石に、こんなもんを100回近くもやるのは不可能だ)


 魔力も体力もまだ残っている。
 だが、そのどちらも順調に削れていっているし、精神もドンドン疲弊している。


 『どんなに長くとも、15階(パラソルモンの限界)や16プラスアルファがあったとしてもで終わるだろう』――と、ハルスは思っていた。
 『十何回も、あんな化け物どもと闘わせるだけ』でも難易度としては随分とラリっている。流石にこれ以上は――と、この世界の常識に照らし合わせて考えていた。


 が、まだまだ終わりは見えない。
 これだけ消耗していながら、しかし、ゴールは遥か先。


 17回にもおよぶ超王級討伐。
 ありえない戦闘の連続で、ハルスの存在値は、いつのまにか『110』を超えていた。


 正直、今なら、カオスソルジャー2体までなら、どうにかなる。
 『それほどの強さ』を得られたことは、素直に嬉しい限りなのだが、
 とかく今は、そんなことより『外に出る算段』が欲しい。




(いくら強くなろうと、のたれ死んだら意味がない……)




 ここまでの17回に及ぶ戦闘で、ハルスの魔力は七割を切った。
 見た感じ、シグレの召喚獣は、まだまだ元気だが、それでも『2~3割』は削れているっぽい。
 残り80回以上の戦闘には耐えられないだろう。


(こ、このままじゃあ、どうあがいたって死ぬしかねぇ――)


 ちなみに、かなり初期の段階で『モンスターを倒した後、出現したジオメトリに触れず、その階にとどまり魔力の回復をはかる』という案も出て、一回ためしてみたが、ジオメトリが出てから五分ほどで強制的に次の階に移動させられた。


 長くとも休憩は五分((で、現在は、その五分休憩中))。
 当然だが、五分ていどの短時間では、魔力なんか回復する訳がない。


(アイテムボックス内の魔力回復系アイテムも、そろそろ心もとなくなってきた……)


 ハルスが所有している魔力回復系だと、貴重な切札的なアイテム(ラス○エリクサー的なやつ)も含めて、『全快2回分』が精々。
 すでに、そのうちの半分は使ってしまった。


(どう計算しても最後までもつワケねぇ……どうする……どうする……)


 暗算の達人でなくとも一瞬で結論に辿りつける超赤字状態。


(どうしようもねぇ。どんなに探しても、仕掛け等もねぇし……)


 五分間の中で、毎度毎度、フロア中をくまなく探ってみたものの、上へと転移できる類の仕掛けなどはなかった。
 結果、この世界の常識を抱えて生きているハルスも、
 流石に『どうやら、純粋にボスを倒していくしかクリア方法はないらしい』と悟る。




 となれば、浮かんでくる疑問は、


(これは、本当に冒険者試験か? いくら、フーマーが狂っているとはいえ、ここまでふざけたマネをするだろうか……あいつらはバカだが、一応、最低限のマナーは守っている連中だった……こんな、ただ『受験生を殺すだけ』の『不条理な試験』なんてする訳がねぇ……)


 浮かんだ疑念の答えを探るが、当然、納得のいく解答は出なかった。


 結論を導き出すための前提となる情報が足りないし、
 そもそも、そんな事をジックリと考えていられる余裕なんてなかった。


 ここまでの闘いでは、常に、戦力的には『ゼンチーム側』の方が格上で、ほぼノーダメージの圧殺が出来たため、目立つ損傷などは一つもない。


 とはいえノンビリ脳死楽勝だった訳じゃない。
 あくまでも、『気をつけて』さえいれば、ノーダメージでもいけたというだけ。


 出てきたモンスターは『脳筋』ばかりじゃなく、『搦め手の魔法』や『アリア・ギアスによる特化固有能力』で、地味に『厄介な不利』を押しつけてくるヤツもいた。


 魔力・体力・精神力、全てが徐々に削られていく。
 ここまででも、かなり踏ん張って闘ってきた。


 だけれど、まだまだ折り返し地点にも辿りつけていない。


 ――いったい、この地獄は、いつまで続く?





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