『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

1話 すべてはゼノリカのシナリオ通り。

 1話 すべてはゼノリカのシナリオ通り。




 その場所は、色合いこそシックだが、とてつもなく豪華な調度品で溢れた会議室。
 ゼノリカ塔最下層の9999階。
 集まっているのは、当然、十人蒼天のメンバー。


 ゼノリカの天下、その頂点に座する者達のうち五名。
 アンドロメダ・アクエリアス・ルプス・ライラ・長強。


「予定通り、ラムドは混沌を拡散した。今のところ、問題は皆無」


「セファイルに蒔いた種にも不備はなし。いつでも収穫可能」


 アンドロメダとアクエリアスがそう言うと、
 ルプスとライラが、


「あーあー、ラムドの権限を、UV1に奪われる前に奪取しておれば、わしの昇格は確定じゃったのに」


「魔王国を中心としたプランに急遽変更するなど、誰も予測できんよなー」


「これで、一枠は、UV1に確定。残りは二枠かー」


「とはいえ、ここから先、目立った成果は出せそうになし。このままだと、セファイルの裏をキッチリとまとめたアンドロメダとアクエリアスが順当に昇格?」


「くわー、まーた、お預けかーい」


 天を仰ぎ、いつもどおりの、砕けた口調で不満を漏らしているルプスとライラの二人を横目に、


 楽連の筆頭である『長強』は、


(まだ道はある)


 心の中でボソっとそう呟いた。


(冒険者試験の予選は既に通った)


 ※ ちなみに、冒険者予選は『暗号を解いて、示された場所へ辿り着き、そこから、委員会指定のダンジョンの奥底へと強制的に転送させられ、そのダンジョンから生きて脱出し、最初の場所まで帰還する事』だった。
 挑むダンジョンは、クジで決まる。
 長強は、運悪く難易度の高いダンジョンに挑む事になったが、存在値が300を超えている彼にとっては、エックスのダンジョンなど、余裕過ぎてアクビもでなかった。




 ※ もう一つちなみに、長強は、『その予選』に、嫁である『霊台』と共におもむいた。ダンジョン攻略の途中で、『冒険者志望の若者』を軽く手助けする事になったり、そのあとで、『沙良想衆がセファイルに蒔いた種』との共同作業で、表も裏も関係なく各方面に『巨悪』を仕込んだり――と、色々あったのだが、そこらへんまで全部書くと長くなりすぎるので割愛します。
 ――『沙良想衆』と『楽連』は、『ゴートがゴチャゴチャやっていた間』に、めっちゃ働いていました、完。










(……さっさと冒険者となり、魔王国の『表上』の対抗馬となったトーン共和国に潜り込めば、上が望む成果を上げる事も不可能ではない)


 トーンを導く、救国の英雄。
 その立場を演じ、戦場をコントロールする役目を得れば、『上』に上がれる可能性は出てくる。


 他の者達も、口では『あーあー』などと言いながら、
 しかし、どうすれば『上がれるか』と真剣に考えている。


 ここにいる者は、皆、ゼノリカに属する者。
 つまり、センエースの意思を継いだ者達。
 だから当然、『諦め方』など知らない。




 ――そこで、アクエリアスが、


「さて、ここから先のすり合わせをしようか」


 そう言うと、アンドロメダが、


「うむ」


 と小さく頷いてから、


「まず、セファイルの内部を、『魔王国サイド』と『三国同盟サイド』に分割する」


 続けて、ルプスとライラが、


「セファイルの『話し合い』という名の内乱が終わるまで、各国は様子を見ようとする。とうぜん、その間、魔王国は動かさない」


「理由はリーンでいいだろう。各国家の情報機関に掴ませるガセネタは私が書こう」
「魔王国も二分しておる、という事になる訳じゃな。ふふ、このエックス、あっちもこっちもしっちゃかめっちゃかじゃのう。同情するわい」


「こうして、セファイルの動向を見守る冷戦に突入。それに乗じて、フーマー条約を下地とした、暗黙の了解ではない戦時国際法の設立」


 長強が、ボソっと、


「落とし所を用意して、国際人道法に昇華……」


 そうつぶやくのを聞いてから、アンドロメダが、


「問題はその先、物理的な戦争が始まってからの、流血量じゃな……さて、どの程度にする?」





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