『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

36話 アビスの異次元砲

 36話 アビスの異次元砲




「……ぁ……が……あ……」


 アビス・リザードマンは、あまりの出来ごとに呆けていた。


「バカな……どういう……」


 理解できないという顔をしている『その黒いリザードマン』のもとまで、ゴートは一瞬でつめよると、その頭部をガシっと掴み、


「おお、体、軽っ……」


「がっ、離せっ……いだだだだっ!!」


「ん……ああ、悪い、悪い。まったく力は入れてなかったんだが、これでも、お前には強すぎたらしいな。一気に強くなりすぎて、調節が難しい……まあ、すぐに慣れてみせるが」


 ソっと、卵の黄身をつまむようにアビスの頭を掴みなおし、


「さて、質問するから答えてくれ。ここから出たいんだが、出口はどこだ?」


「うう、くそがぁあ! 侵入者め! 死ねぇ! 絶闇火弾ランク15」


 言いながら、右手を向けて、かなり高位の魔法を使うアビス。


 魔法を受けたゴートは、しかし、まったく意に介していないようで、


「ちょっと熱かったが、痛くはなかったな。うん、どうやら、俺は強くなり過ぎたらしい。絶闇火弾ランク15……高クオリティかつ高ランクの超魔法……その凄まじさは理解できているつもりだが……まったく脅威を感じない……」


「くそぉお! な、ならば! これならばどうだ! 異次元砲ぉお!」


 凶悪なエネルギーの照射。
 アビス・リザードマンは魔法特化型のリザードマンで、MPが非常に高い。
 存在値300オーバーのMP特化ビルドが放つ異次元砲。
 その火力はハンパじゃない!
 ――しかし、


「ぉっと、思ったよりもダメージを受けたな……なんだ、その技。異次元砲? ……知らないぞ」


 エックスで異次元砲が使える者は、殿堂入りした連中くらい。
 ラムドの知識には当然ない。
 Q これまでの闘いで、UV1は異次元砲を使わなかったのか?
 A UV1はMPが少ないタイプ(あくまでも比較的)なので、
   MPがボラれる異次元砲は、基本的に使わない(一応、習得はしている)。


「……『全世界最強の領域』にまで至った俺の、このイカれた防御力をも無視する、その異常な火力……もしかして、貫通系とか無属性とかの技? ほしいな」


「ぁぁ……あ……異次元砲でも……無傷……そんな……バカな話……」


「いや、無傷じゃない。それなりにダメージは受けた。すごい技を使うじゃないか。あとでキッチリ、奪わせてもらう。まあ、でも、まずは出口を教えてもらうのが先だ。どうやら、このシステムでは、知識とかは奪えないみたいでな。だから、どうか、教えてくれよ、どこから出られるんだ?」


「うぉおお! くそったれぇ! もう一発だぁ! 異次げ――」


「聞けよ、人の話」




「ぐぎぃいいい!!」


 ブチっと、腕をひきちぎって、首をギュゥっとしめつけ、


「次、答えなければ殺すぞ。いいか、出口を、教えろ」


 首から手を離して、


「ごほっ、ぐへぇ!」


 喋るように促す。


 しかし、


「うぅ……くぅ! くそが! 侵入者ぁああ! 死ねぇええ! 異次元砲ぉおおおおおおおお!!」




「……ちっ」




 この期に及んでも、まったく話を聞かず、再度攻撃をしかけてきたアビス・リザードマン。
 これぞ、ダンジョンモンスター。
 知性を持たぬ者の愚行。
 仕方なく、ゴートは、


「ぐぽへっ――」


 アビス・リザードマンの頭を潰して吸収した。




(……ダンジョンモンスター……本当に、ゲームキャラみたいだな。恐怖とか驚愕とか、『感情っぽいもの』は見せるくせに、『本物の知性』は感じられない。本当に、ただの簡易AIが迎撃してきているだけ……)




 そんな事を考えていると、










《まだだ、まだ終わらんよ》










 どこからか、くぐもった声が聞こえてきたかと思った、その直後、




 グワァァッっと、
 空間が拡張された。
 フロアの広さが十倍以上に広がって、その床に、ビッシリとジオメトリが描かれた。




 二秒とかからず、ゾロゾロと、這いあがってくるモンスターたち。


 ウジャウジャと、
 とめどなく、
 大量に、




 全部で10000を超える化け物の群れ。











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