『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

9話 神を決める聖戦

 9話


「当たり前。表のカスどもにバレるほど、ゼノリカは愚かではない」


「ふむふむ」


「光栄に思いなさい、ラムド・セノワール。どうやら、ゼノリカの上層部は、お前をかなり高く評価しているようよ」


「……上層部? しているよう? UV1様がトップではないのか?」


「私は、どちらかと言えば下の方ね」


(……これだけの力を持っていながら、下の方? アホか。ならば、上の方はどうなっとるというんじゃ……)


 ラムドは、渋い顔をして、


(まあ、謙遜じゃろうな。ただ、完全な嘘でもなさそうじゃ。立場だけなら、自分よりも上の者がいる――おそらくは、そういう意味じゃろう。わしも、リーンを殺そうと思えば殺せるが、様々な事情があって、リーンの下についておった。別に、強さだけが上に立つ条件ではない)


 『破滅の暴君』を目指すのであれば、武力だけでも最上階に立てるが、
 意味のある支配と統治をも目的とするならば、武力だけでは足りない。




(ゼノリカ……世界の裏……秘密結社……おそらく、というか、確実に、フーマーの最上層部門じゃな……前々から、あの国は『なにか、ヤバいモノを抱えておる』と思っておったが……まさか、これほどのバケモノを抱えた組織だったとは……流石に、これほどのバケモノが『他に何人も』はおらんじゃろうが……二人か三人はおるかもしれんと思っておいた方が、のちのち、驚かされずにすむじゃろうな)




「今、ゼノリカでは、神を目指している三つの勢力が、限りある神の席を競い合っている。その聖戦のコマとして、私はお前を選んだ」




(ふむ。三つのう……どうやら、それなりに想像通りだったようじゃな。しかし、神々の闘いに巻き込まれるとは……なかなか厄介じゃのう)


 とは思ったものの、すぐに、


(しかし、おそらく、わしは当たりの『神候補』を引いておる……他の二つの勢力がどのようなものか知らんが、流石に、この女より強いという事はあるまい。この女――ウルトラバイオレット001の強さは異常……)


「まあ、こんなところかしら。他に何か聞きたい事はある? 答えられる範囲で答えてあげるけれど?」


「ふむ……では、一応、確認がてら。その三つの勢力の中で、最も強い存在、神に最も近い御方は、やはり、新たなる我が主、UV1様で?」


「正面きっての殴り合いでどっちが強いかという話をすれば、三大勢力の一つである『楽連』の筆頭、『長強』の方が上ね」


「……む」


「まあ、なんでもありなら、私が勝つけれど」


(なるほど……その『長強』とやらは、戦士タイプ……で、おそらく、この女は魔法タイプ……)


 正解は暗殺者タイプ。


「……三つ目の勢力『沙良想衆』の面々は、強さという点では大した事がない……だが、彼らの役目は武にあらず。彼らは行政担当。我らが法の手足とするなら、彼らは統治という概念そのものの中枢」


(百済と楽連は武官で、その沙良想衆とやらは文官か……ふむふむ……形態が見えてきたのう……)


「実際のところ、誰が『最も近い』かと言えば……まあ、私が最も近いという自負があるけれど……」


(やはり、のう。というか、そりゃそうじゃろう)


「ただ、これからはじまる聖戦の結果次第では、とび越えられる可能性もあるわ……お前の失態で、もし、私が神になれないという事態が起きたら……どうなるか、覚悟しておきなさい」


 その発言を受けたラムドは、ピタっと手を止めて、
 それまでとは少し質の違う冷めた目で、UV1を見て、


「わし程度がおこす失態で失脚するなら、それは、それだけの器でしかなかったということ。そもそも、神になどなれなかったというだけの話じゃな」




 などという、意外な切り返しをしてきたラムドに、UV1はわずかに鼻白む。




「神を目指すなら『責任は全部とるから、失敗を恐れるな』くらい言ってほしいですなぁ。かつての上司、リーン・サクリファイス・ゾーンは、大きな戦争の前は、いつも、『何があろうと、責任は自分がとる』『だから、失敗をおそれるな』と叫んでおりましたぞ。責任などとれもせんくせに、失敗されたら困るくせに……ひひひひひ」









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