『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

2話 もっと、もっと、もっと、果てなく、ワクワクさせてやるよ!!

2話 










「ほ、ぉお……」




 ユンの言葉を聞いたセンは、二度ほど小さく頷いてから、扉に視線を戻した。


 注意して見てみると、中心部分に小さな四角い穴があいていた。


 扉が大きすぎるので、相対的に、酷く小さいと思ってしまうが、その穴のサイズは、






「ラムドの記憶にある『冒険の書』と大体同じ……あれが鍵穴とみて、間違いないだろうな」






 センは、そこで、ラムドの頭から、『冒険の書』に関する詳細を掘り起こし、






「……うん。この程度のアイテムなら、余裕で創れる」






 センは、そうつぶやくと、胸の前で、右の掌を天に向ける。


 ササっと、『慣れ親しんだ魔法』で、冒険の書を創りだそうとしたが、






「……いや」






 ――寸でで思い直し、






「……くく、ついでだ。ためしてみるか」








 センは、『GLの上昇』に伴い獲得した『GODポイント』を使って、魔法を強化する。




(久しぶりだな、GPを使って魔法を強化するのも……ははっ、つぅか、マジで魔法を、『ランク1000以上』に強化できるのかよ……すげぇな)




 GPを振る行為は、一瞬で済む質素な作業。
 けれど、あまりの懐かしさに少し胸がジンとした。


 『いくつかの条件』を満たせば『GPの振り直し』もできるのだが、
 センは、既に『自分にとっての完璧なビルビ』を確立させてしまっていたので、
 これまでは、振り直す必要がなかった。






「……『創造、ランク1500』……」






 強化された魔法で、『冒険の書』を創りだす。
 いままでにない、完璧な作品。
 ほれぼれする出来。


「はは……すげぇな。これ以上のパチモンは、この世に存在しないと断言できるね」






 ボソっとそう言いながら、本物以上のクオリティを誇るパチモンを手に、


「これだけのモノを創れる力が……まだ限界でもなんでもないってんだから……ほんと、もう……は、はは……」


 思わず笑いながら、センは浮遊して、






「さぁて……それじゃあ、この大仰な扉を開くとするか」






 見れば見るほど、その扉は異質だった。
 何の力も感じない。
 けれど、張り詰めた空気を纏っている。




 センは、扉をじっくりと観察してから、




「おそらくだが……この先は……原初の世界の……『深層』……」




 ボソっとそう言った。
 ブルっと脳が震えた。


 興奮という痺れが駆け巡る。


「神ですら足を踏み入れる事ができない『原初の世界』。その異質っぷりを、俺は、『表』の段階で、既にいくつか体験し、ふつうに驚かされている。……この俺をも素で驚かせてみせる――そんなとんでもない世界の…………『深層』……ふ、ふふ……ははは……」


 そこに何があるのか、まったく予想もつかない。
 だが、もし――




(コードゲートとやらのインストールが、もし、『そこ』に足を踏み入れるための最低条件だったとしたら……)




 センは、想像力をフルに稼働させて、扉の先にある風景をイメージしてみた。




(ランク10万の魔法を使う、存在値100京のバケモノ……がウジャウジャと、その辺を徘徊している、みたいな……ふ、ふふ……)


 センですら、虫けら扱いされる世界。


 想像するだけで魂が震えた。




「流石に、それは無いか?! いや、でも、可能性はゼロじゃないよな! はっ、はは! ははははははは!」




 思わず、天を仰いで笑ってしまうほど、センの心は高揚していた。




 センの頭に広がった想像世界は、無間地獄よりも濃厚な地獄だった。


 けれど、踊る心。


 センの『世界』が広がっていく。










 『センでも届かないような世界』なんて、ありえない?










 いや!
 可能性はある!。




 ――無限に強くなれるのであれば、『果てなく求める者』が、必ず存在するはず――




 センは、長い間、『限界という名の無粋な檻』の中で燻っていた。
 センが足踏みしていた間に、『先へと進んでいた者』が『いない』とどうして言える。


 世界の進化。
 その捉え方次第ではありえるのだ。


 もし、かりに、『コードゲート(限界突破)というシステムそのもの』は最初から存在しており、『世界の進化』とは『深層への道が開いた事』


 ――ならば、


 センの妄想が現実である可能性も無くはない。






 ――『無限の果てを求めているバケモノども』の巣窟――




 扉の向こうを夢想しながら、センは、


「思い出すじゃねぇか……はじめて転生した日の事を……鮮やかな未来、無限の可能性……少しずつ強さを積み重ねていって、立ちはだかる無数の巨大な壁を、どうにか乗り越えんと躍起になっていた、懐かしき、夢のような日々」


 『ひゃっほい』というハシャいだ気持ちでいっぱいだった。


 恐怖がなかったとは言わない。


 けれど――












「……もしかして、俺は……あの日々を……『全てが輝いて見えていた、かつての俺』を取り戻せるのか?」















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