『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

55話 究極の因果

 55話




 即座にサイケルは、無限転生を奪い取る。


 すでに解析は終わっていて、外殻は弾き飛ばしているので、奪い取るだけなら難しくなかった。


 サイケルは、必死になって、奪った無限転生を自分の中で弄くる。




(くっ……私では使えないのか……ヤツにしか使えないというガチガチのアリア・ギアスが組まれている。だが、しかし、これ……転生が出来ないだけなんじゃ……この無限転生は、ヤツが保有していた力だけあって、質はハンパじゃない……これを、無限転生ではなく……たとえば、無限蘇生とかに改造できれば……)


 必死の想いは、


(システムはそのままで、変数だけ弄る……改変できない凶悪な運命強制力……だが、Lコードの管理プログラムを乖離させて、メインクラスの限定BVCCパッケージを書き換えられれば、ワタシのコアと接続させる事も可能。処理内容に異常がでないよう、可逆性を持たせた上で因果指定値をオーバーライド……いける……できる……やってみせるぅうう!!)


 ――実る。










「行くぞ、サイ。残り三十秒。九分殺しにとどめはするが、せめてもの情けに、とことんド派手にやってやるから、最後くらいは潔く――」










「完成ぇええ!!」










「……あん?」


「どうだ! 見ろぉお!」


 お披露目。
 サイケルは、センを睨みながら、フェイクオーラを完全解除する。


「……ん?」


 センのプロパティアイが、
 瞬時に、サイケルの異常を見通す。






「……無限蘇生? なんだ、そのすげぇスペック……」






 サイケルが『絶死のアリア・ギアス』によって死ぬまで残り十秒。


「単なる反魂術の詰め合わせじゃないな。……ん……ぁあ、俺の無限転生を奪って改造したのか……やるじゃねぇか」




 センは肩の力を抜きながら、そう言った。


 実行予定だったいくつかのプランを一度すべて捨てる。


 残り時間の短さから、実は少し焦っていたのだが、これならば問題はない。
 鬱陶しい時間制限はなくなった。




 ――サイケルは言う。










「三分経過……っっ――」










 ゴフゥゥゥゥっと、大量の血を吐きだすサイケル。


 バタっと倒れる――


 が、


「ぶふぅ! ごほぉ! がはぁ、すぅうう、はぁああ! はぁ、はぁ……」


 即座に吹き返す息。


 サイケルの命は、まだ終わっていない。


「はは! ふっかぁあああつ! 問題なく起動している! 勝った、勝った、勝ったぁあああ! 絶死のアリア・ギアスでも私を殺せない! 素晴らしい! 無限蘇生、素晴らしいぃいいいいい! これで、私は死なない! 何をしても死なない! 貴様がいくら無敵の力を持っていても関係ない! 貴様では私を殺せない! ひゃっはぁああああああ!! 貴様の方が強いが、それがどうしたぁああ! 私は死なない! 何をしても死なない! オマケに見ろ! 蘇生すると、体力も魔力も全て回復している! ――ん?」


 と、そこで、サイケルは気付いた。


 絶死のアリア・ギアスによって発動していた『赤いオーラ』は消えているのに、上がった存在値はそのままで、おまけに、肉体が充実している。


 そして、奥底からフツフツと沸きあがってくる強大な力。


 上がる、上がる、上がる、


 止まらない……










 ――まだ、上がる!!












「いや……これ、死ぬ前より強く……なっていないか……それも、ちょっとやそっとではなく……なんだ、この力……溢れる……とめどなく!」




 サイケルが奪った『無限転生』は、センが背負っていた中核。


 そんな『究極の因果』と、アダムという『ケタ違いに膨大なEXP』が組み合わさった事により、サイケルは『本当』に完成した。
 無知ゆえの勘違いではなく、事実、サイケルのステータスは『完成』に至ったのだ。




 ――限界点に届いた。
 ――ソコは、『全てを差し出しても届かなかった自由』の向こう側。




 センと同じ極限領域。
 嘘偽りない、最果て。
 カウンターストップ。










 ――存在値17兆。





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