やはり、創造神の加護はチートでした
46話 団体戦②
  6人チームは全員3年生らしい。それに比べて相手チームは全員1年生だ。ただし14人。いくら3年生ともいえ、少しは苦戦すると思った。
「それでは……始め!」
  そうして6人チームのうち3人が下がりもう3人は前に出てきた。これが意味することは
「まさか3対14をやるとはね。」
  3人のうち1人が無詠唱で中級魔法を放ち始めた。しかも広範囲に素早く。倒せないものの攻撃させていない。そしてもう1人がさらに中級魔法を放っていく。するとだんだんと当たり始めて、もう1人が同じく中級魔法を放つと全員倒れた。
「そこまで!3番の勝利です。」
  そして先程と同じように医務室へと運ばれた。
「なかなかやるようだね。フィリアにはいい相手かもね。」
「そうですね。1対1なら勝てると思いますが3人となると少し厳しいかもしれませんね。」
  あまり凄いように聞こえないかもしれないが、そもそもレオンがいなければフィリアは確実にこの学園のトップだ。それほどの才能がある人を3人で抑えてしまうのだ。
「まぁ練習だから。存分にやればいいさ。」
「はい!」
  最悪の場合はレオンが瞬殺すればいいし、フィリアに常時回復魔法をかけておくことだってできる。
「それでは次5番と6番降りてきてください。」
  そんな対策を考えているうちに呼ばれた。
「僕達だね。行こうか。」
  そうしてレオン達は闘技場に降りた。そして肝心な対戦相手だが。
「はぁ、まさか50人相手にするとはね…。」
  目の前にはレオンだけに闘志、中には殺意まで向けている。
「調子乗るなよ!叩き潰してやる。」
「フィリア様を……」
「何で平民ごときに……」
  などなど。どうやら相手はレオンがしなければいけないようだ。
「フィリア。悪いけどこの人たちの相手は僕に任せてくれない?」
「え?」
  フィリアが素っ頓狂な顔をしている。
「いや。なんか皆さん僕に恨みがあるらしいから。」
  その後少し時間かけて説得したあと、渋々了承してくれた。
「ありがとう。お礼ではないけどある魔法の面白い使い方を見せてあげるよ。」
  そう言ってフィリアを闘技場の外に待たせて闘技場の中心に立った。
「レオンさん?フィリアさんは?」
「フィリアなら闘技場の脇にいます。今回は僕一人でやるんで待っていてもらってます。」
  そう言うと少し悩んだが了承してくれた。
「貴様。1人で50人もの相手をできるのか?」
  そう言って相手のチームリーダーらしき人が笑った。
  だからレオンも笑って答えた。
「はい。余裕で。」
  するとどんどん顔を赤くしていき最後には何を言ってるか分からないほどの勢いで吐き散らかして戻っていった。
「それでは5番対6番の試合を始めます。では……始め!」
  そしてすぐさま相手のチームの40人ぐらいが魔法を放ってきた。と言っても下級魔法だ。そんなものレオンの前では無いに等しい。
「やったか?」
  煙が晴れた先にはやはり無傷のレオンがいた。
  レオンはあえて全ての攻撃を受けている。その後に勝った方が絶対的な実力の差が分かってもらえると思ったからだ。
「ちっ。お前ら準備出来たか?!」
「「「「おう!」」」」
「よしじゃ行くぞ!」
   そう言って全員の魔力がとある魔法陣に注がれる。そしてそこから膨大な魔力を持った精霊が召喚された。
「よし成功だ。よくやったお前ら。そして精霊よ、あいつを倒せ。」
  召喚魔法だとはいえ思っていたがまさか精霊を呼び出すとは思わなかった。まぁそれでも負ける原因にはならないが。
「オリヴィア来てくれ。」
  そして俺は精霊王を召喚した。召喚した時周りの生徒は分かっていないが召喚された精霊は分かっていた。
「なーに?」
  そして今の現状を伝える。
「なるほどねー。だから力の差を分からせるために倒して欲しいと。」
「まぁそういうことだよ。頼める?」
「もちろん。けど倒さなくてもこの場から消せばいいんでしょ?」
  やはり同族を倒すのは思うところがあるのだろう。
「構わないよ。」
「それじゃ……」
  そう言って精霊の前まで行った。そしてその精霊に一言伝えた。それだけでその精霊は消えた。
「なっ……!」
  相手の生徒達はとても驚いている。それもそのはず自分たちのほとんどの魔力を使って召喚したのだ。それがすぐに消されたのだ。
「ねぇオリヴィア。何言ったの?」
「えっ?何って、レオンは私と比較できないぐらい強いから辞めておきなーって。」
  なんか納得しないが目的は達成出来たから良しとする。
「貴様何をした!?」
  やっとこっちに戻ってきたリーダーが叫んできた。
「何って僕の精霊が君たちが召喚した精霊に一言喋っただけだけど?」
  事実そのままに伝える。
「そんなわけあるかっ!あれは僕達の全ての魔力を費やしたのだぞ!たかが平民1人で出来るはずがない。」
  やはり信用されなかった。そこは別に問題ないのだが、平民がとか言われると少しイラつく。
「うーん、そこまで言われたら少し本気でやるけど我慢してね。怪我しても君たちが悪いんだからね。」
  そうしてレオンは結界を目の前に平面上に出した。そしてその結界を相手50人に向けて放った。それでとりあえず半分以上削れた。
  そして次に残った人達の体からほんの少しだけ離れた位置に空気を遮断する結界を張る。するとどうなるか現代社会を生きる君たちならお分かり頂けるだろう。それに加えて酸素の量を強制的に減らしていく。
  そして30秒も立たないうちに全員酸欠で気絶した。
「……っ!勝者5番!」
  そしてレオンは1歩も動かず勝利した。
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