同世界転生の最強貴族
第十三話 魔の死闘Ⅲ
「ふんっ!人間を辞めた様な半端者に、この俺が負ける様なことは無いのだよ!!」
『固有スキル "神廻龍王の息吹"』
    固有スキル。通称、オリジナルスキル。Lv.100に到達すると貰えるそのスキルは、威力で言えば神々の使う神級魔法に負けるとも劣らないと言われているほどだ。
    ちなみに、神廻龍王の息吹は、金色の炎で、一万度などくだらない程の温度を誇る。しかも、鑑定をかけて知ったのだが、この炎には神以外に対して、即死のダメージを持っているらしい。
「くっ!これでも喰らえ!!」
『我が深淵の魔力に応じて、この者へ真の鎖を!"重力超倍加"』
    すると、その巨大な図体を地面に埋め込む。いや、正確には埋め込まれた、のだ。
「ぐぬぅー・・・・・これは・・・・・・・。我の負けだ。降参するとしよう」
    どうやら、重力魔法に対しての耐性が無いらしく、いとも簡単に根を上げた。だが、明らかに怪しい。何か裏があると、直感が告げていた。まあ、ここはあえて作戦に乗るとしよう。
「・・・・・分かった。だが、その代わりにお前は何を差し出す?」
    そう聞くと、少し驚いたような顔をして、考え込んでいる。やはり騙して殺そうとでも思っていて、こんな事を聞かれるとは思ってもいなかったのだろう。
「何かを差し出す・・・・のでは無く、我の力を・・・・いや、加護を授けよう。後の事はおいおい決めていけば良かろう?」 
    どうせ殺すのだから後の事など考えなくても良いとかそんな感じだろう。
    この際、心眼のスキルで見てみよう。
『スキル "心眼"』
『あーどうしようか・・・・別にいつ殺してもいいのだが、こいつ絶対何かしようとしてるのに勘づいてるよな?やべぇーもう心を決めて、後ろ向いたら殺すか!!』
『ヤバい。こいつどうしようもなく馬鹿だ。心読まれてるのに気付いてない。これなら、魔法を隠しといて後ろを向いて、こっちに来たと思ったら放てば、殺れるか・・・・。だが、こちらも一発でやらないと危険が伴う。最大限に魔力を込めよう。そして、魔石を撃ち抜くとしよう』
    相手が神聖系の属性なら、邪悪な暗黒系魔法がよく効く。その予想が的中していることを願って、魔法を展開しておく。
『我が闇の魔力に応じて、結界をも貫く闇の槍となれ!!"粒子邪閃"』
「着いてくるんだろ?じゃあ行くぞ・・・・」
    そう言って背を向ける。すると、地面にある影がのそのそと動き始める。しっかりと着いてきているようだ。
「くらえっ!!」
「残念だったな・・・・・これで、終わりだ!」
「なっ!・・・くっ・・・・・弱点と裏切る事までが、全てバレていたとは・・・・。掌で踊らされているというのは、案外本当にありえることなのだな・・・・・・」
    何も言わなくなった。恐らくだが、もう死んでしまっただろう。
「あんな奴らに仕えてて良い程の器じゃないと思うが・・・・。何故あんな奴らに仕えていたんだ?」
    少しの間だけ考える。すると、いきなり二人に抱きつかれた。どうやら、起きたようだった。
「もうっ!私っ!ダメかと・・・・思ったよぉー・・・・うぅー・・・・・ぐすん」
「あぁー・・・・ロイが来ていなかったらと思うと・・・・・」
    二人ともポロポロと涙を流している。それもそのはずだ。あんな経験をしたら、誰でも恐怖を抱かずには居られないだろう。
「・・・ほら。好きなだけ泣くと良いよ。俺のせいでこうなったのだからね」
「うあぁ・・・・うっ・・・えぐっ・・・・」
「あっ・・・・うっ・・・・・ぁぁ・・・」
    その後、しばらくの間二人とも泣いていた。泣き止んで、こっちを見た時には、目が真っ赤に染まっていた。
「帰ろう。早くリムスニア王国へ」
「「うんっ!!!」」
    こうして、深淵の魔染地での生死をかけた死闘は、終わりを告げるのだった。・・・・・ある不穏な気配と共に・・・・。
『固有スキル "神廻龍王の息吹"』
    固有スキル。通称、オリジナルスキル。Lv.100に到達すると貰えるそのスキルは、威力で言えば神々の使う神級魔法に負けるとも劣らないと言われているほどだ。
    ちなみに、神廻龍王の息吹は、金色の炎で、一万度などくだらない程の温度を誇る。しかも、鑑定をかけて知ったのだが、この炎には神以外に対して、即死のダメージを持っているらしい。
「くっ!これでも喰らえ!!」
『我が深淵の魔力に応じて、この者へ真の鎖を!"重力超倍加"』
    すると、その巨大な図体を地面に埋め込む。いや、正確には埋め込まれた、のだ。
「ぐぬぅー・・・・・これは・・・・・・・。我の負けだ。降参するとしよう」
    どうやら、重力魔法に対しての耐性が無いらしく、いとも簡単に根を上げた。だが、明らかに怪しい。何か裏があると、直感が告げていた。まあ、ここはあえて作戦に乗るとしよう。
「・・・・・分かった。だが、その代わりにお前は何を差し出す?」
    そう聞くと、少し驚いたような顔をして、考え込んでいる。やはり騙して殺そうとでも思っていて、こんな事を聞かれるとは思ってもいなかったのだろう。
「何かを差し出す・・・・のでは無く、我の力を・・・・いや、加護を授けよう。後の事はおいおい決めていけば良かろう?」 
    どうせ殺すのだから後の事など考えなくても良いとかそんな感じだろう。
    この際、心眼のスキルで見てみよう。
『スキル "心眼"』
『あーどうしようか・・・・別にいつ殺してもいいのだが、こいつ絶対何かしようとしてるのに勘づいてるよな?やべぇーもう心を決めて、後ろ向いたら殺すか!!』
『ヤバい。こいつどうしようもなく馬鹿だ。心読まれてるのに気付いてない。これなら、魔法を隠しといて後ろを向いて、こっちに来たと思ったら放てば、殺れるか・・・・。だが、こちらも一発でやらないと危険が伴う。最大限に魔力を込めよう。そして、魔石を撃ち抜くとしよう』
    相手が神聖系の属性なら、邪悪な暗黒系魔法がよく効く。その予想が的中していることを願って、魔法を展開しておく。
『我が闇の魔力に応じて、結界をも貫く闇の槍となれ!!"粒子邪閃"』
「着いてくるんだろ?じゃあ行くぞ・・・・」
    そう言って背を向ける。すると、地面にある影がのそのそと動き始める。しっかりと着いてきているようだ。
「くらえっ!!」
「残念だったな・・・・・これで、終わりだ!」
「なっ!・・・くっ・・・・・弱点と裏切る事までが、全てバレていたとは・・・・。掌で踊らされているというのは、案外本当にありえることなのだな・・・・・・」
    何も言わなくなった。恐らくだが、もう死んでしまっただろう。
「あんな奴らに仕えてて良い程の器じゃないと思うが・・・・。何故あんな奴らに仕えていたんだ?」
    少しの間だけ考える。すると、いきなり二人に抱きつかれた。どうやら、起きたようだった。
「もうっ!私っ!ダメかと・・・・思ったよぉー・・・・うぅー・・・・・ぐすん」
「あぁー・・・・ロイが来ていなかったらと思うと・・・・・」
    二人ともポロポロと涙を流している。それもそのはずだ。あんな経験をしたら、誰でも恐怖を抱かずには居られないだろう。
「・・・ほら。好きなだけ泣くと良いよ。俺のせいでこうなったのだからね」
「うあぁ・・・・うっ・・・えぐっ・・・・」
「あっ・・・・うっ・・・・・ぁぁ・・・」
    その後、しばらくの間二人とも泣いていた。泣き止んで、こっちを見た時には、目が真っ赤に染まっていた。
「帰ろう。早くリムスニア王国へ」
「「うんっ!!!」」
    こうして、深淵の魔染地での生死をかけた死闘は、終わりを告げるのだった。・・・・・ある不穏な気配と共に・・・・。
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