異世界を楽しみたい転生者
第129話少年期[121]領主の疑問
オークとゴブリンの群れの討伐が終わってから数日後、ドーウルスの街の辺境伯、ガルス・マーレンは二つの手紙を読みながら頭を悩ませていた。
「うーむ・・・・・・流石あの二人の息子と言うべきなのだろうが・・・・・・。いやはや、いつの間にこのお方と知り合ったのだ???」
ガレスの元に届いた手紙は二つ。
一つはオークとゴブリンの群れの討伐報告だ。
内容はもちろん討伐成功の報告と被害報告などもあったがDランクの冒険者ゼルートがオークキングを、その従魔のリザードマン希少種がゴブリンキングを討伐したという報告も書かれてあった。
リザードマンの希少種がゴブリンキングを倒したということならまだ納得出来る事だろうが、Dランクの冒険者がオークキングを倒したなど、普通なら信じられないところだがガレスは一切疑わなかった。
寧ろ当たり前だろうとさえ思った。
自信も過去に冒険者をやっていたことがあり、相手の力量を計るのには自信があった。
そしてゼルートという少年の実力は正直両親を超えているとすら思えた。
なのでこの報告に嘘はないと思った。
さて、二枚目の手紙は・・・・・・正直ガレスにとって本当に予想外の事だった。
「アゼレード公爵から娘の護衛を指名依頼で頼まれるとは・・・・・・ミーユ殿からの感謝の言葉も入っておるし、いったいどうなっているんだ???」
アゼレード公爵家は武力に優れた貴族であり、その家の子供は男女関係なく一定の年齢になると、その子のレベルに合ったダンジョンの最下層のボスを討伐させるという教訓のようなものがある。
そしてその度に、一応護衛として冒険者を雇うというのは話に訊いていたが、自分が治める街の冒険者が依頼されるのは初めてだった。
しかも貴族の冒険者でなく・・・・・・いや、一応貴族ではあるが、そういった要素を全て捨てているような者に頼むとは思っていなかった。
確かに自分が治める街の冒険者達は、辺境という他の街より強い魔物がいる場所で活動しているので、強い冒険者が多いと言えば多い。
だが、貴族の冒険者はあまりいない。
ガレスは元々あまり権力に興味がなく、国内の政権に関わってこなかったので中立の立場をとっている。
そしてそのような立場をとっている貴族たちの中でも、自分でも知らないうちにトップに立っていた。
トップに立っているが従っている貴族が多いかと言えばそう言うわけでもない。
中立を保っている貴族がもともと少ないので、自分が治める街に住んでいる貴族もそこまで多くはない。
よって自分の街を拠点としている貴族の冒険者も他と比べると少ない。
故に自分の街の冒険者達が選ばれるとは万が一にもないと思っていた。
思っていたのだが・・・・・・。
「ふ~~~。私一人で悩んだことでしょうがないことだ。位の低い貴族なら断ることも出来たのだが・・・・・・相手が相手だからそうもいかんしな。仕方ない。ゼルートにとっては若干めんどくさいと思ってしまうかもしれないが、頼むしかないか」
ふ~~~と、ガレスはまた大きなため息を吐いた。
「うーむ・・・・・・流石あの二人の息子と言うべきなのだろうが・・・・・・。いやはや、いつの間にこのお方と知り合ったのだ???」
ガレスの元に届いた手紙は二つ。
一つはオークとゴブリンの群れの討伐報告だ。
内容はもちろん討伐成功の報告と被害報告などもあったがDランクの冒険者ゼルートがオークキングを、その従魔のリザードマン希少種がゴブリンキングを討伐したという報告も書かれてあった。
リザードマンの希少種がゴブリンキングを倒したということならまだ納得出来る事だろうが、Dランクの冒険者がオークキングを倒したなど、普通なら信じられないところだがガレスは一切疑わなかった。
寧ろ当たり前だろうとさえ思った。
自信も過去に冒険者をやっていたことがあり、相手の力量を計るのには自信があった。
そしてゼルートという少年の実力は正直両親を超えているとすら思えた。
なのでこの報告に嘘はないと思った。
さて、二枚目の手紙は・・・・・・正直ガレスにとって本当に予想外の事だった。
「アゼレード公爵から娘の護衛を指名依頼で頼まれるとは・・・・・・ミーユ殿からの感謝の言葉も入っておるし、いったいどうなっているんだ???」
アゼレード公爵家は武力に優れた貴族であり、その家の子供は男女関係なく一定の年齢になると、その子のレベルに合ったダンジョンの最下層のボスを討伐させるという教訓のようなものがある。
そしてその度に、一応護衛として冒険者を雇うというのは話に訊いていたが、自分が治める街の冒険者が依頼されるのは初めてだった。
しかも貴族の冒険者でなく・・・・・・いや、一応貴族ではあるが、そういった要素を全て捨てているような者に頼むとは思っていなかった。
確かに自分が治める街の冒険者達は、辺境という他の街より強い魔物がいる場所で活動しているので、強い冒険者が多いと言えば多い。
だが、貴族の冒険者はあまりいない。
ガレスは元々あまり権力に興味がなく、国内の政権に関わってこなかったので中立の立場をとっている。
そしてそのような立場をとっている貴族たちの中でも、自分でも知らないうちにトップに立っていた。
トップに立っているが従っている貴族が多いかと言えばそう言うわけでもない。
中立を保っている貴族がもともと少ないので、自分が治める街に住んでいる貴族もそこまで多くはない。
よって自分の街を拠点としている貴族の冒険者も他と比べると少ない。
故に自分の街の冒険者達が選ばれるとは万が一にもないと思っていた。
思っていたのだが・・・・・・。
「ふ~~~。私一人で悩んだことでしょうがないことだ。位の低い貴族なら断ることも出来たのだが・・・・・・相手が相手だからそうもいかんしな。仕方ない。ゼルートにとっては若干めんどくさいと思ってしまうかもしれないが、頼むしかないか」
ふ~~~と、ガレスはまた大きなため息を吐いた。
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