異世界を楽しみたい転生者

Gai

第105話少年期[94]ルウナとの出会い

ゼルートがテイムの仕方をミルシェに説明している間、ゼルートはダンに睨まれ続けていて、心底うっとうしと感じていた。

(前世の時は一人っ子だったから正直俺には分からない感覚だな。確か従姉はいたけど・・・・・・こいつみたいに自分以外の男と話していて嫉妬するとかは一切なかったな)

「そういえばゼルート。昨日ははぐらかされちまったが、二人とどこで会ったのか教えてくれよ。ここには俺達しかいないんだからよ」

グレイスが食い気味に、ゼルートとアレナ達がどこで出会ったのかを聞いてきた。

(上手く誤魔化せたと思ったんだけどな~。
てか、なんでそんなことが気になるんだ? まぁ、パーティーのバランス的に少しおかしいかもしれないけどさ。でも、まだ冒険者になったばかりの俺がこんな美人な女二人と一緒にいるってのが不思議に思えるのは仕方がないのかもしれないな)

ゼルートは横を向き二人の顔を見た。
そして改めて二人とも周りより頭二つか三つ抜いているほど美人だなと思った。
そして目で話してもいいのかとゼルートは二人に合図を送った。

すると二人とも話しても問題ないと帰ってきた。

(Aランク冒険者で評判もいいからそれだけ信用できるんだろうな)

そしてゼルートは予めそんなにいい話ではないというのを伝えてから話し出した。

「最初に言っておきますけど、二人は一応僕の奴隷です」

ゼルートの言葉を聞いたグレイス達の表情は様々だった。

グレイスさんとコーネリアさんは、やっぱりそうかといった顔をしていた。
二人は手の甲についている奴隷紋に気づいていた。普通は首や背中などに奴隷紋を付けるが、ゼルートはそれをしなかった。

ゼルートはただ単純に自分の事を裏切らない仲間が欲しかっただけなので、それを手に入れる手段がたまたま奴隷だった。
なので奴隷紋はなるべくばれないように、手の甲に着けてもらった。もともと奴隷紋の紋様を知ってる人はあまりいないので、ゼルートはばれないだろうと思っていた。が、一流の冒険者には無意味だったようだ。

ミルシェは顔を赤くしてオロオロしていた。冒険者なのだからこういう話は別に疎くないとゼルート思っていたが、実はそうでもなかったらしい。

そしてダンも・・・・・・しっかりと顔を赤くしていた。そしてまたゼルートを睨み付けてきた。

(まぁ、なんとなくダンが考えていることはわかるけどそんなこと全くしてないんだよな。いや、もちろんしたいよ。でもチキンな俺には色々厳しいからな)

「まず先に会ったのはルウナだ。会ったといっても奴隷館で会ったんだけどな」

「奴隷館・・・・・・もしかしてかなり優しい感じのおじいさんが店主のところ?」

ゼルートはミルシェさんがあのおじいさんのことを知ってることに驚いた。
が、ゼルートはよくよく思い出してみると、奴隷館おじいさんは奴隷商人の割には腹黒さは全然感じなかった。むしろなんであんな人が奴隷商人なんてやっているんだと思うぐらいだった。

「そうです。そこでルウナを買おうとしたんですけそわこでちょっとありましてね」

「どうしたんだ? 貴族のガキとでも被っちまったのか?」

「いいえ、そういうのじゃなかったんですよ。単にルウナを自分の奴隷にするにお金を払うのはもちろんなんですけど、一対一でルウナと戦って勝たなければならなかったんですよ」

ゼルートの説明にコーネリアは何かを思い出したように顔をハッとさせた。

「そういえば貴族の青年や中堅の冒険者達が怪我をして奴隷館から出てくるという噂を聞いたことがあるのですが、そういうことだったんですね」

「あ~~~、そういえばそんな噂があったな。で。今ルウナちゃんはお前の奴隷になってる訳だから戦いには勝ったんだろ」

グレイスの質問にゼルートが答えようとしたら、ルウナが先に答えた。

「ああ、あの時のことは良く覚えている。文字通り手も足もでなかった。いや、あの時の場合は手も足も出せずに終わったと言うべきだったな」

ルウナの言葉を聞いたグレイスとコーネリアはゼルートの方を見て、マジか・・・・・という顔をしていた。

二人はルウナがすでにBランク冒険者、一時であればAランク冒険者ほどの実力を持っていると、なんとなく分かっていた。

そしてゼルートが自分の友人達の息子だということを踏まえても、ルウナが手も足も出す前に負けたことが信じられなかった。

そんな二人にゼルートは苦笑いしながら、曖昧にどうやって倒したかを話した。

「単に奇襲が上手く成功しただけですよ」

「いや、まぁ・・・・・・それがかなり凄い事なんだけどな。なるほどな~~~ルウナちゃんとの出会いはなかなか過激だったんだな。アレナちゃんはどうだったんだ」

(アレナとの出会いか・・・・・・とりあえずあれは伏せて話すか)

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