異世界を楽しみたい転生者

Gai

第54話少年期[44]旅立ち

う、ん・・・・・・朝か・・・。
出発の準備をしないとな。

目標を決めたあの日からちょうど二年が過ぎた。

とりあえずオークの肉に関しては未だに残っているな。

そんなことはどうでもいいな。とりあえずいろんなことが変わっていた。
まず俺に妹が出来た。名前はセラルだ。
姉さんと同じくきれいな金髪で、顔はとても可愛いくて守ってあげたくなる感じの女の子だ。
俺のことをいつも「ゼルお兄様~」と呼んでくれる。ロリコンではないのだが毎回頭を撫でてしまう。
その度にセラルが「えへへ~」と可愛く笑う笑顔がまたたまんない!
もう一度言っておく。俺はロリコンでもシスコンでもない。

あと兄さんと姉さんが王都にある貴族の学校に通っている。
兄さんと姉さんはとてもモテるらしく、兄さんからは父さんに毎日のように、女性達からお茶に誘われたり買い物に付き合わされそうになるのだが、どうしたらいいのかと助けを求めているらしい。
もちろん婚約の話もたくさん来るとのこと。どうやって解決したら良いのかと相談してきたので、そんな状態ならさっさと自分がいいなと思う女の子を見つけて、婚約してしまえばいいと返ってきたのだが、そんな簡単には見つからないので、どうしたらいいのかと意見を俺にも求められた。

とりあえずあれだな。前世の一部の奴からしたらリア充死ね! って感じだろうな。

でも兄さんは前世でいうまだ中学二年生なのに本当に格好いいし、性格もいいからモテるのが当たり前なんだろうな。
とりあえず俺は目標みたいなのを作って、そのことに今は集中したいから、婚約等は出来ないんだと言えばどうだろうかと手紙を返した。

姉さんも同じようなものだった。
兄さんと同じように顔が整ってるし。髪も綺麗で性格を傲慢だったり差別意識などなく、とても優しい人だ。
そしてからだの体型も十三歳にしてでるところはでていて引っ込むところは引っ込んでいて言い方は古いがボン! キュ! ボン! な体型なので告白やデートの誘いはもちろん婚約を迫ってくる男子が後を絶たないそうだ。
手紙の内容には最近どうしてるかなど、こちらの近況を聞いてるところもあるが七割ぐらいは愚痴である。
最後にこの状況をどうしたらいいかという相談があったが、正直兄さんと同じ内容を書こうかと思ったが、バカな貴族の男どもは簡単には諦めないだろうと思ったので、兄さんを盾にしたらどうだろうかと送っておいた。
たぶん姉さんなら理解してくれるだろう。

次にリルとゴーランとマーレンとスレンのことだが、どうやら四人とも冒険者になると明確に決めたらしい。
みんな魔法も各々の武器の使い方も上手くなっている。
特にリルの魔法は俺の目から見てもそこそこ凄い。母さんも褒めていたしな。
ゴーランとの距離感はまぁ、今でもビミョーなものだけど悪いわけではない。ごちゃごちゃした感情は後々俺的には楽しめるイベントになるであろうと思いほおっておいている。

俺の従魔達はみんなそれぞれの課題をクリアしてかなり強くなった。ゲイルとラームに関しては種族内では最強ではないんだろうか。
ブラッソとラルもとても強くなった。

この二年間はそんな感じだったかな。
さてと、そろそろ父さんに挨拶して行くとするか。





「本当に一人で行くのかゼルート。すぐに冒険者になるより王都の学校にいってからの方がいいんじゃないのか」

そういえば父さんにはゲイル達のことを言ってなかったな。

「大丈夫ですよ。父さんも僕が強いのは知っているじゃないですか。それと僕にはちゃんと仲間がいますよ」

「それはそうだが・・・ん? 今仲間と言ったか? まさかリルやゴーラン達と一緒に行くのか?」

「違いますよ。みんな! 出てきてくれ!」

俺はみんなだけに伝わるように音魔法で声を飛ばした。皆は俺の従魔ということになっているので俺と仲間達の元に行くときだけ転移魔法が使えるようになっている。

そうしてみんなが来てくれた。
父さんの顔を見たらかなりビックリした顔になっていた。

「こ、・・・・・・これが全員お前の従魔なのか・・・」

「そうですよ。みんな、自己紹介をしてくれ」

まずはゲイルから答えた。
「お初目にかかります。主の父親のガイルどの。私は希少種のリザードマンのゲイルともうします。これから主のために私の命を懸けてお支します。これから何卒よろしくお願いします」

ちょっとまだ言い方が古風だけど普通になってきているな。いい傾向だ。
あの堅苦しい言い方はちょっといやというか変な感じがするからな。

「そ、そうか。ゼルートのことをよろしく頼むよ。でも死んではだめだよ。君が死んでしまってはゼルートが悲しんでしまうからな」

「・・・さすがは主の父親殿だな。同じことを言われてしまった。もちろん主を残して死ぬようなことは致しません」

「そうか、それならいいんだ」

「ピイイ。ピピピ。ピイイイピイイ!」

「僕の名前はラームです。ご主人のお父さん! 僕が精一杯ご主人のために戦うので安心してくださいと申しております」

ゲイルがスライムのラームの言葉を訳して父さんに伝えてくれた。

「ああ、君みたいなとても強いスライムがいるのなら安心だな」

さすが父さんだな。ラームがただのスライムじゃないって気がついていたんだな。

「グルルル! グルルルル!! グルルル。ルル~ル!!」

「私の名前はラルですゼルート様のために精一杯頑張ります。よろしくお願いします! ガイル様!! と申しております」

「ああ!、ゼルートをよろしく頼むよラル!」

父さんはラルが雷竜なので少し興奮していた。

「ワレブラッドオーガノブラッソトイウ。ワレハゼルートノジュウマダガ、ゼルートカラコノマチニノコッテ、リョウチヲマモッテホシイトタノマレテイル。ナノデコレカラヨロシクオネガイスル」

「そ、そうか。ならばこれからよろしく頼む。ブラッソの家はこちらで用意しよう」

「ソレハアリガタイ。ゼヒオネガイスル」

ブラッソは父さんと一番気が合いそうな感じがするな。

「ゼルート、ブラッソは連れていかなくていいのか?」

「必要な時はもちろん呼ぶよ。まあ多少は事情があるんだけどね。それに父さんがいないときにブラッソみたいに強い奴がいたら、安心出来るじゃないですか。そういうわけで後で兄さんや兵士長さんにも紹介しておいてくださいね」

「そうか・・・ありがとなゼルート」

「それと・・・サモン!」

俺の近くに魔方陣が現れ全部で十六体のゴーレムが出てきた。

「ゼルート・・・これは全部錬金術で造ったゴーレムなのか?」

「そうです! キングとクイーンとナイトとルーク、ビジョップ、ポーンがあります。全員に父さんの魔力を送り込んだら父らさんの言うことを聞いてくれます。あと緊急時の時に隊長さんにもお願いしておいた方がいいと思います」

この二年で残りの十五体を造るのにはかなり苦労したな。役割や使う技術、魔法をなるべく被らないようにしたしキングとクイーン結構素材に拘ったしな。

「そんな機能があるのか・・・もの凄いな。さすがゼルートだ!」

そんな興奮して言わないでくれ。恥ずかしいだろ。

「あ! 忘れるとこだった。父さん、これでリル達を冒険者の学校に入らせてあげてください」

俺は金貨がたくさん入った袋を渡した。

「・・・こんなにたくさん金貨をいつのまに集めたんだ」

「たまに来る商人さんにポーションを売って貯めました」

「・・・ふふ、いつのまにか俺を越えていたんだな。これならいつかはランクSになる日がくるかもな」

俺はその言葉に胸を張って答えた。

「もちろんです! 俺は父さんの子供なんですから!!!」

答えると父さんが俺を抱き締めてくれた。
いつもなら恥ずかしいのだが、今回はとても嬉しかった。ちゃんと愛してくれてるんだなってのがとても強く感じる。

「ゼルート、頑張るのもいいがたまに家に帰って来るんだぞ」

「はい、年に一回ぐらいは帰ってきます!」

「そうか・・・じゃ、行ってこい! お前の活躍を聞くのを楽しみに待っているぞ!!」

ああ、本当にこの人が父親で良かったって心から思うな。


・・・・よし!

「では行ってきます! 行くよゲイル、ラーム、ラル」

「はい!」

「ピイイ!」

「グルルル~ウ!」

そんじゃ! 楽しんで行きますか!!


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ゼルートの奴、いつの間にかあんなに強くなっていたんだな。
頼もしそうな従魔もたくさんいることだし心配はいらなさそうだな。
それに、家族のことを友達のことを領民のことを大切に考えるいい子になった。
そして俺よりも強くなったんだろうな・・・・よし! 
俺もまだまだ負けていられないな!
これから特訓だ!

「ブラッソ! これから早朝の訓練をするんだが付き合ってくれないか」

「ゼヒツキアワセテモラオウ」

ゼルート、なにかあったときは父さんに相談しろよ。

必ず力になってやるからな!!!!!

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