漆黒王の英雄譚
第8話 王家再会
パーティが終わると俺達は広めの部屋に案内され部屋の中には互いの顔をよく知るメンツだけが集まっていた。
「ふぃ〜疲れたなぁ」
「さすがに大変だな。いつもよりも面倒なのが集まってきた」
親父とアルペリーニさんはソファに座ってぐったりとしている。
二人とも今回の戦いに勝ったことでほかの貴族達からとても人気だったのだ。しかも5分の1くらいはちゃんとした貴族だったが残りは親父達の功績などを少しでも貰おうとしている貴族達ばっかりだったので二人とも疲れていた。もちろんその子供でもある兄さん達も同年代の女性や男性から何人も話しかけられていて疲れていたが。
「そう言えば彼らは呼ばなくていいのか?」
「ん?そう言えばそうだね。そろそろ呼んでくるよ」
彼らとは俺の旅の仲間【絶剣】のことだろう。俺は少し出てくると言ってメンバーがいる部屋に向かった。
「おい、お前ら。入るぞ」
中に入るとある意味めちゃくちゃだった。
無精髭を生やしている男は酒を飲んでぐでぐでになっていた。黄金竜であるエルドラドはソファに横になってヨダレを垂らしながら寝ている。フィゼルはもう1人の男とトランプをして遊んでいて、アルトと同じくらいの少年は眠たいが我慢しているようでたまにコクリコクリと頭を揺らしていた。そしてエルドラドが寝ている反対側のソファに綺麗な姿勢で座っていてまるで人形のような美しい姿で紅茶を飲んでいる女性もいた。
「お前らここは自分の家じゃねぇんだぞ?何やってんだ?」
「ん?お、リーダーじゃねぇか。こいつイカサマしてると思うんだよ。ちょっと言ってくれよ」
とフィゼル。
「俺はイカサマなんてしてない、何度言ったらわかるんだ」
とフィゼルの相手をしている男カムイが言った。
「どうでもいい。と言うよりアダムスはなんで潰れてんだ?酒なんて渡してなかったはずだぞ?」
「彼は意外と隠し持ってますよ。アルト様の目を盗んでたまに飲んでます」
とソファに座って紅茶を飲んでいる女性アドミレアが言う。
「よし、没収だな。レンは仕方が無いか。エルドは・・・まあ、今日1日動いてもらったし仕方が無いか。」
レンとはアルトと同い年くらいの少年で実際に同い年の少年だ。
「とりあえず全員来てくれ。ちゃんと家族に挨拶してもらうからな。おい、アダムス起きろ」
俺が酒で潰れているアダムスを起こすとアダムスはげっぷをしながら起き上がってきた。
「ゲフ。あれぇ?旦那ァ、ここはどこだぁ?お、旦那が分身してる。本物はどれかなぁー」
と言って俺のいない方向に手を置こうとして案の定そのまま地面に倒れた。
「はぁ、完全に潰れてるな。仕方が無い。『海底の鐘』」
『海底の鐘』はいわゆる拷問系の魔法である。目が覚めない限り頭の中にずっとゴーンゴーンと鐘が鳴り続けその度に海の底に引きずり込まれる幻覚を見る。
「う、うわぁぁぁ!!はぁ、はぁ、はぁ!」
「起きたか?」
「だ、旦那。ああ、そうか。今のは『海底の鐘』か。びっくりしたぜ。」
「どうやら酔いも覚めたみたいだな。念の為だ水でも飲んでおけ」
「す、すまねぇ。」
俺がコップを出してそこに水を注いで渡すとぐびぐびと飲んで行った。
「次はエルドだな。ほら起きろエルドここで寝ると風邪をひくぞ?」
「うーんむにゃむにゃ。主ぃ〜妾を抱くのじゃぁ〜」
「なんて夢を見てんだ」
俺がエルドを蹴るとソファから落ちてブギャ!と音がしてエルドが起きた。
「さっさと起きろ。」
「ああ、また襲われちゃった・・・」
「あれ?まだ夢見てる?もう少し強く起こしてもいいかな?」
「す、済まなかったのじゃ。う、うふ。こんな脅しもいいかも・・・はぁ、はぁ、」
頬を赤らめながら息を乱しているドM竜女がこのエルドラドである。
「レン、おきろ。移動するぞ」
「あ、アルト。まだ寝てないよ。」
「そうだったな。さて、これで全員起きたか?」
辺りを見回すと既に移動の準備は出来ていた。
「よし、移動するぞ。国王陛下も来るから粗相のないようにな」
「あいよぉ」
大丈夫か?こいつら・・・・・・
アルトが心配になりながらも部屋に案内すると既に王家人達が揃っていた。
「遅れてすみません」
「構わないよ」
アルトがハドルフに謝ると笑いながらそういった。
「それにしても久しぶりだね。アルト君。」
「はい、お久しぶりです。」
ハドルフさんと挨拶をして次はその後ろにいる人達を見る。
「や、やあ。久しぶりだね。ペルシア」
「ふん。帰ってこなければよかっなのに」
とそっぽを向きながら言われてしまった。
「あ、あははは。」
「またツンデレに戻っちゃったね。」
「そうみたいだな。ただいまハドラー」
俺がハドラーにそう言うとにこりとしながら返事をしてくれた。
「うん。おかえり。」
「悪いな。秘密にさせてて。」
「いいよ。さすがに5年間も帰ってこないなんて思わなかったけど。エミリアは帰る時少し悲しそうにしてたよ」
「エミリア様が?俺嫌われてたきがしたんだけどなぁ」
「僕もそう思うよ。」
俺は椅子に座ると横にアシュレイが座ってきてぺったりとくっつく。
「あ、アシュレイ・・・?」
「姉上は君が帰ってきてから全然会えなかったから拗ねてるのさ。」
声がした方をむくと金髪のイケメンがいた。・・・誰だっけ。あ、そうか!アシュレイのお兄さんだ!名前は確か・・・あれ?なんだっけ?
「その顔だと僕の事は覚えていないみたいだね。まあ、君とは全く話していなかったから仕方が無いか。改めて自己紹介だ。僕はオルガル・ベルマーレ。アシュレイ姉上の弟だ。よろしくね」
「すみません。アルベルトです。よろしくお願いします」
俺達は握手を交わすと元の位置に戻る。
すると反対側に誰かいるのに気が付いた。
「ん?」
そこに居たのは黄金の髪を持った女性エルドラドだった。隣にいるアシュレイとバチバチと睨み合っている。
「何やってんだ?お前」
「主よ、この女はなんじゃ?浮気は許さんぞ」
「何を言ってる?意味がわからん。ほれお前は後ろだ。一応俺の部下だろ。立ってろ」
俺はエルドラドを立たせるときちんと椅子に座り直す。一息ついたところで次はアシュレイが話しかけてきた。その目にはハイライトがない。
「アルト君。ねぇ、アルト君。あの金髪女は何?誰なの?ねぇ?ねぇ?」
怖っ!!
「それも含めてこれから話すよ。けど先に言っておくけどあの変態ドM女とはただの主従関係だ。あいつは俺の契約竜で俺は契約した主だ。それだけ」
「そうなんだ。私ったら焦って・・・ごめんなさい」
アシュレイはとりあえず落ち着いたのか謝ってきた。
「大丈夫だよ。」
俺は後ろで罵倒されて頬を赤らめているエルドを無視してアシュレイと話していた。
「さて、そろそろいいかな?」
ハドルフさんからの声がかかり視線がハドルフさんに向く。
「5年ぶりの再会も堪能したところでそろそらアルト君に旅のことを聞かせて欲しいんだけど」
「そうですね。分かりました。話しましょう。5年前俺が王都を出て行ってからの5年間もの旅路を」
「ふぃ〜疲れたなぁ」
「さすがに大変だな。いつもよりも面倒なのが集まってきた」
親父とアルペリーニさんはソファに座ってぐったりとしている。
二人とも今回の戦いに勝ったことでほかの貴族達からとても人気だったのだ。しかも5分の1くらいはちゃんとした貴族だったが残りは親父達の功績などを少しでも貰おうとしている貴族達ばっかりだったので二人とも疲れていた。もちろんその子供でもある兄さん達も同年代の女性や男性から何人も話しかけられていて疲れていたが。
「そう言えば彼らは呼ばなくていいのか?」
「ん?そう言えばそうだね。そろそろ呼んでくるよ」
彼らとは俺の旅の仲間【絶剣】のことだろう。俺は少し出てくると言ってメンバーがいる部屋に向かった。
「おい、お前ら。入るぞ」
中に入るとある意味めちゃくちゃだった。
無精髭を生やしている男は酒を飲んでぐでぐでになっていた。黄金竜であるエルドラドはソファに横になってヨダレを垂らしながら寝ている。フィゼルはもう1人の男とトランプをして遊んでいて、アルトと同じくらいの少年は眠たいが我慢しているようでたまにコクリコクリと頭を揺らしていた。そしてエルドラドが寝ている反対側のソファに綺麗な姿勢で座っていてまるで人形のような美しい姿で紅茶を飲んでいる女性もいた。
「お前らここは自分の家じゃねぇんだぞ?何やってんだ?」
「ん?お、リーダーじゃねぇか。こいつイカサマしてると思うんだよ。ちょっと言ってくれよ」
とフィゼル。
「俺はイカサマなんてしてない、何度言ったらわかるんだ」
とフィゼルの相手をしている男カムイが言った。
「どうでもいい。と言うよりアダムスはなんで潰れてんだ?酒なんて渡してなかったはずだぞ?」
「彼は意外と隠し持ってますよ。アルト様の目を盗んでたまに飲んでます」
とソファに座って紅茶を飲んでいる女性アドミレアが言う。
「よし、没収だな。レンは仕方が無いか。エルドは・・・まあ、今日1日動いてもらったし仕方が無いか。」
レンとはアルトと同い年くらいの少年で実際に同い年の少年だ。
「とりあえず全員来てくれ。ちゃんと家族に挨拶してもらうからな。おい、アダムス起きろ」
俺が酒で潰れているアダムスを起こすとアダムスはげっぷをしながら起き上がってきた。
「ゲフ。あれぇ?旦那ァ、ここはどこだぁ?お、旦那が分身してる。本物はどれかなぁー」
と言って俺のいない方向に手を置こうとして案の定そのまま地面に倒れた。
「はぁ、完全に潰れてるな。仕方が無い。『海底の鐘』」
『海底の鐘』はいわゆる拷問系の魔法である。目が覚めない限り頭の中にずっとゴーンゴーンと鐘が鳴り続けその度に海の底に引きずり込まれる幻覚を見る。
「う、うわぁぁぁ!!はぁ、はぁ、はぁ!」
「起きたか?」
「だ、旦那。ああ、そうか。今のは『海底の鐘』か。びっくりしたぜ。」
「どうやら酔いも覚めたみたいだな。念の為だ水でも飲んでおけ」
「す、すまねぇ。」
俺がコップを出してそこに水を注いで渡すとぐびぐびと飲んで行った。
「次はエルドだな。ほら起きろエルドここで寝ると風邪をひくぞ?」
「うーんむにゃむにゃ。主ぃ〜妾を抱くのじゃぁ〜」
「なんて夢を見てんだ」
俺がエルドを蹴るとソファから落ちてブギャ!と音がしてエルドが起きた。
「さっさと起きろ。」
「ああ、また襲われちゃった・・・」
「あれ?まだ夢見てる?もう少し強く起こしてもいいかな?」
「す、済まなかったのじゃ。う、うふ。こんな脅しもいいかも・・・はぁ、はぁ、」
頬を赤らめながら息を乱しているドM竜女がこのエルドラドである。
「レン、おきろ。移動するぞ」
「あ、アルト。まだ寝てないよ。」
「そうだったな。さて、これで全員起きたか?」
辺りを見回すと既に移動の準備は出来ていた。
「よし、移動するぞ。国王陛下も来るから粗相のないようにな」
「あいよぉ」
大丈夫か?こいつら・・・・・・
アルトが心配になりながらも部屋に案内すると既に王家人達が揃っていた。
「遅れてすみません」
「構わないよ」
アルトがハドルフに謝ると笑いながらそういった。
「それにしても久しぶりだね。アルト君。」
「はい、お久しぶりです。」
ハドルフさんと挨拶をして次はその後ろにいる人達を見る。
「や、やあ。久しぶりだね。ペルシア」
「ふん。帰ってこなければよかっなのに」
とそっぽを向きながら言われてしまった。
「あ、あははは。」
「またツンデレに戻っちゃったね。」
「そうみたいだな。ただいまハドラー」
俺がハドラーにそう言うとにこりとしながら返事をしてくれた。
「うん。おかえり。」
「悪いな。秘密にさせてて。」
「いいよ。さすがに5年間も帰ってこないなんて思わなかったけど。エミリアは帰る時少し悲しそうにしてたよ」
「エミリア様が?俺嫌われてたきがしたんだけどなぁ」
「僕もそう思うよ。」
俺は椅子に座ると横にアシュレイが座ってきてぺったりとくっつく。
「あ、アシュレイ・・・?」
「姉上は君が帰ってきてから全然会えなかったから拗ねてるのさ。」
声がした方をむくと金髪のイケメンがいた。・・・誰だっけ。あ、そうか!アシュレイのお兄さんだ!名前は確か・・・あれ?なんだっけ?
「その顔だと僕の事は覚えていないみたいだね。まあ、君とは全く話していなかったから仕方が無いか。改めて自己紹介だ。僕はオルガル・ベルマーレ。アシュレイ姉上の弟だ。よろしくね」
「すみません。アルベルトです。よろしくお願いします」
俺達は握手を交わすと元の位置に戻る。
すると反対側に誰かいるのに気が付いた。
「ん?」
そこに居たのは黄金の髪を持った女性エルドラドだった。隣にいるアシュレイとバチバチと睨み合っている。
「何やってんだ?お前」
「主よ、この女はなんじゃ?浮気は許さんぞ」
「何を言ってる?意味がわからん。ほれお前は後ろだ。一応俺の部下だろ。立ってろ」
俺はエルドラドを立たせるときちんと椅子に座り直す。一息ついたところで次はアシュレイが話しかけてきた。その目にはハイライトがない。
「アルト君。ねぇ、アルト君。あの金髪女は何?誰なの?ねぇ?ねぇ?」
怖っ!!
「それも含めてこれから話すよ。けど先に言っておくけどあの変態ドM女とはただの主従関係だ。あいつは俺の契約竜で俺は契約した主だ。それだけ」
「そうなんだ。私ったら焦って・・・ごめんなさい」
アシュレイはとりあえず落ち着いたのか謝ってきた。
「大丈夫だよ。」
俺は後ろで罵倒されて頬を赤らめているエルドを無視してアシュレイと話していた。
「さて、そろそろいいかな?」
ハドルフさんからの声がかかり視線がハドルフさんに向く。
「5年ぶりの再会も堪能したところでそろそらアルト君に旅のことを聞かせて欲しいんだけど」
「そうですね。分かりました。話しましょう。5年前俺が王都を出て行ってからの5年間もの旅路を」
コメント
音街 麟
ドM竜女?ま、まさか.....!あ○職なのか⁉︎あり○なのか⁉︎