神たちは自重する気はないそうです

UKA

9話

「えっ…」


最後箱の中を見ると
「あっ…」
そこには俺が地球で使っていたスマホがあった。
俺はスマホを手にとり電源を入れパスワードを入れる。
パスワードはaoi1023だ。
これは俺の名前と誕生日を組み合わせただけの簡単なパスワード。
すると見慣れたなつかしい画面が広がった。
「懐かしいな…」


〔マスター。〕


「なんだ?」
雪の声が何だかくらい気がする。


〔マスターは地球が恋しいですか?
もし帰れるのならば帰りたいと思いますか?〕


ユキの声がくらい理由がわかった気がする。「んー、本音を言うならば地球は恋しいな。
友達にも会いたいし、やり残したこともいっぱいあった。けど帰りたいとは思わないかな。」


〔思わないんですか? 帰ることが出来れば友達にも会えますし、マンガやゲームだって出来るんですよ?〕
ユキが驚いたように質問してくる。


ってかマンガやゲームって…
「だってこの世界に来なかったらユキにもエレンやミュラにも会えなかったんだぜ? 
それに俺の頭の中を読めるんだったら分かるだろ? 俺は今すっげぇ楽しいんだ!」
この世界では地球で夢に見ていた魔法がある。
何回俺が魔法を使えるという妄想をしたことか…
これは黒歴史になったから思い出さないようしてるけどな!


「んっ?」
俺はスマホが震えてるのに気付きスマホをみる。
スマホの画面をみると着信が名前にはエレン♡と書いていた。
うん。名前は変えとくか。


俺は出ようか出ないか迷っていると電話が勝手に通話になった。
「ねぇ! 出てくれてもいいじゃん!」
スピーカーにしなくても余裕で聞こえてくるエレンの声。
「あぁ、ごめん。
何だか出るのに戸惑った。」
うん。本当のことだよな。
エレン♡の名前を見たから出るのを渋ったとか決してありえないからな!


それより…
「なぁ、なんで勝手に通話になったんだ?」
「ボクが通話にしたから! 神だもんね!」
なんつー理不尽な!
エレンの電話全部無視してやろうか…
いや、それをすると嫌な予感がする。
俺は諦めた。
エレンの前では意味が無いと悟ったからな!
「それで何の用だ?」
「そうだったね! これはボク達神からのプレゼントだよ。
地球とほとんど同じことが出来るし調べ物出来るよ。だけど地球に干渉つまり地球の人には連絡できないからそこの所はよろしくね。
あと、地球のものが欲しい場合はボク達に言ってくれればよういするよ!」
「ありがとな」
何故エレン達神々はここまで俺にしてくれるのかは分からない。
少なくとも前世の恩返しのつもりかもしれないが俺にとってはここまでして貰っていいのか少し不安になる。
「もちろん! だって君はボク達のフガッ!!
ごめんねアオイくん! またね!」
「……切られた」
それに最後何か言いかけてミュラに止められていたような...
何を言いたかったのか分からない。
〔いつかわかる日がくるでしょう。〕
ユキが俺に宣言する。
もしかしたらユキは知っているのかもしれないな。
だけどそれを言わないのは何か理由があるはず。
俺の役目はその言葉を見つけることだな!
「そうだな…じゃぁ、進むか!」
〔はい!〕


俺達はまた新たな一歩を踏み出した。

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コメント

  • ノベルバユーザー273152

    「だってこの世界に来なかったらユキにもえれんやミュラにも会えなかったんだぜ?

    何故エレンはえれんなん?

    0
  • /昊/芭/☪︎

    パスワードおかしくないですか?
    俺の名前とありましたが主人公は碧くんなのにパスワードにはzenとありましたよね?

    1
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