魔王に召喚された真祖で偽な吸血鬼!種族チートで世界最強~
第9話 エルリアの家で
  身体強化を使って俺はエルリアの家に戻った。
  着くと俺を待っていてくれたのかアリエルさんとエルリアが笑顔で出迎えてくれた。
  幸せだ・・・本当に俺は恵まれている。今は素直にそう思う。
  俺は食事の席につき、ナーラの料理をパクッと1口。
  な、何だ!?この料理はぁぁあああ!!
 「うまぁああ!!ナーラってもしかして料理の天才!?」
  俺は今、きっと一流シェフの料理を食べている。それぐらいナーラの料理はうまい!
  
 「ふふ、ありがとう。こんなに喜ぶとは思ってなかったわ」
  喜ぶに決まっている。何故ならおかずがハンバーグだからだ!こっちにきて食べれないと思っていたが、ナーラが転生者で本当に良かった。
 「・・・姉さん、ナーラでも敬語じゃない時があるんだな」
 「私も初めてだわ。それにあの子いつも無表情なのに・・・笑ってる」
  何かエルリアとアリエルさんが言っているが気にしないでおこう。
 「それにしてもナイトはこんな時間まで何をしていたんだ?」
 「冒険者ギルドに登録してきたんだ」
 「そうだったのか。まだ登録もしてなかったんだな。それなら一緒に行きたかったが・・・」
  可愛いな・・・、じゃない!
 「ええと、じゃあ今度一緒に依頼を受けよう!」
 「本当か!?ふふ、それは楽しみだ!!」
  エルリアの顔はそう言うとパァっと明るくなった。ふむ、実に可愛い。
 「そう言えばエルリアのランクは?」
 「私はこの前Bランクになったぞ!だが、ナイトはFランクだろうから言って受けるのはもう少し先になるな」
 「それがだな・・・俺、Bランクだってよ・・・」
 「・・・はぁ!?どういうことだ?今日登録して来たのでは?」
 「何かギルドマスターと模擬戦したらBランクからスタートだって言われちゃって」
 「私が・・・あんなに・・・苦労したのに・・・」
  エルリアに100のダメージ。エルリアはしょんぼりしてしまった。
  もう可愛いからほっとこ。
 「さて、飯も食ったし明日に向けて寝ますか」
 「お、おやすみなさい。ナイトさん」
 「ああ、おやすみ!アリエルさん」
  俺はそう言って自室に戻った。何かアリエルさんがエルリアを慰めている声が聞こえたが気のせいだろう。
  それにしてもギルドマスターSクラスの癖に弱過ぎないか?お仕置きのつもりで蹴ったけど一応加減はしたんだぞ?なのに吹っ飛ぶってさぁ、やっぱり俺が強すぎるのか?
 「・・・ねぇ、何やらかしたの?イキナリBランクって」
 「うわっ!・・・ってナーラか。別にただギルドマスターと模擬戦しただけだよ」
 「それで?そのままギルドマスターを倒しちゃったと」
 「ッッ!!・・・はぁ、ナーラってエスパーなのか?倒したと言ってもあまりにもギルドマスターの剣が遅かったから蹴っただけなんだけどな」
 「・・・Sランク冒険者を蹴っただけ?・・・もうチートすぎるでしょ」
 「まぁ吸血鬼だからな。強いのは仕方ない」
 「ねぇ、吸血鬼って種族見たことないけど日本ではただの妖怪よね?そんなに強いの?」
 「そうだな・・・仕方ない、教えてやるよ」
  そうしてナーラは俺の種族、吸血鬼について知った。
 「・・・・・・・・・・・・・・・」
  まぁそうなるわな。でも仕方ないじゃん!俺のせいじゃない!!
 「ところでナーラ、お前勇者じゃないよな?」
  ビクッ!ナーラの方が震えた。やはりか。校長の言ってたことからして予想はしてたんだが、正直驚きだ。でもなぜ勇者がここでメイドなんてしてるのだろうか。
 「それで二イラ?何でここにいるんだ?」
 「ッッ!!・・・いつかはバレると思ってたけどこんな早くバレるとは思わなかったわ。ナイト、ごめんなさい!!」
 「え?何で謝るんだ?」
  おいおい、全く意味がわからんぞ?何かされたのか?俺。
 「実は・・・私が姿をくらませたからあなた達が召喚されたの」
 「・・・何だ、そんな事か・・・別に俺は今の生活気に入ってるし、ここは異世界だぞ?むしろ感謝するわ」
 「へ?お、怒らないの?」
 「当たり前だろ」
 「どうして?・・・転生して私も喜んだけど少しは嫌だったわよ?」
 「・・・俺にとって前の世界は、ゴミの溜まり場みたいなもんなんだ・・・」
 「前世のこと、聞いてもいい?」
 「ああ、構わないぞ。もう過ぎたことだからな」
  
  そう、俺にとって前の世界は本当になんの価値もない。周りのもののほとんどが敵であり、ただのゴミだ・・・。
  ふと俺は前世を思い出す。
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ノベルバユーザー240181
速くね?