異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜

カズヤ

ゴールドルーキーは突然に12

パーティの登録も終わり、次はいよいよクエストだ。

3人と1匹でクエストが張り出されている掲示板へと向かう。

記念すべきパーティで最初のクエストだ。
あまりショボいのは正直やりたくない。
まぁこんなこと熟練の冒険者達が聞けば怒られてしまうだろうが。

「やっぱ討伐系かなー。報酬も高いし魔獣の種類も色々いるみたいだからあまり強いのじゃなかったら大丈夫だろ。」

「ワイは兄者の選ぶもんやったら何でも構いまへんで。」

まぁこのバカはこう言うだろとは思っていた。

「私も皆さんが選ぶの物に従います。」

リンはあまり自己主張しないんだよなぁ。今度1回じっくり話さなきゃだな。

「もうすぐ特別なクエストが告知されるはずです。それを待ちましょう。」

アリシアが何か意味深な事を言い出した。
どうしてこの後クエストの告知があるのを知っているんだ?しかも特別って。

それを聞こうとした瞬間、奥の方から血相を変えた係の人が駆け足でやって来た。

「緊急クエスト!銀等級以上の冒険者の方とそのパーティは至急此方へ集合して下さい!」

なんとアリシアの言う通り、本当にクエストの告知があった。しかも係の人の表情から察するにとても大変なクエストの様だ。

銀等級以上の冒険者とそのパーティという事は俺達も含まれる。
俺は先程登録を済ませたばかりの駆け出しだが、アリシアは既に銀等級だからだ。

俺達は他の冒険者達が集まっているホールの中央へと移動した。

「お集まり頂き感謝します!それではクエストの発表を致します。
今回のクエスト内容は
『ガリア奪還』です!」

ん?ガリア奪還?ガリアってのを誰かから取り返せってことか?

「ガリアってのは何なんだ?」

この世界の事を殆ど知らない俺は、この世界の出身者である2人にそう問いかける。

「兄者はご存知ないんでっか?ガリアってのは先日魔族に落とされた街ですわ。そのガリアを奪還するって事は魔族と戦って取り返せってことです。」

何とも大きな話だ。
2人に教えて貰った話では、ガリアというのはセレナ王国内の小さな街で、俺達がいる街からは山を一つ隔てて隣に位置している。
因みに俺達が居るのはベルガンドという街で同じくセレナ王国内の街である。
ガリアは規模は小さいながらもいくつかの街道が交じる位置にあり交通の要所として重要な拠点らしい。
数日前突如として進軍してきた魔族の軍隊に1日ともたずに陥落したらしい。

「但し、今回募集するのは1パーティのみとします!応募条件は銀等級が1名以上いる事!
報酬はセレナ金貨20000枚とガリアの統治権です!」

魔族の軍隊に相手に1パーティのみってどう考えても無茶振りだろ!!

コメント

  • ノベルバユーザー602604

    読みやすくてとても良かったです。

    0
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品