クラス転移でみんな勇者なのに俺だけ魔王だった件

ニートは引きこもりたい

開戦

魔王(デューク)side
ついに戦争が始まるのか,こちらの戦力は下級魔物が3万,上級魔物が1万の計4万と魔王が50人。向こうは冒険者や騎士が前衛にいて勇者の姿が見えない。この状況で言えるのはどちらにしろ死者は大勢出るということだけだ。しかし不思議だ。アレプトはあまり人を殺したがらないだから対話をすると思いきやまさか戦争をするとは思いもよらなかった。
始まる瞬間はどんどん迫ってくる。



勇者(才道)side
リーシャと王都に帰ってきて驚いた。なぜならみんなが魔物を目の敵にしてダンジョンで殺しまくっていたからだ。洗脳を疑ったがステータス表にはそんな表示はなかった。
 なので流されるまま戦争に参加している。敵を見ると魔物がたくさんいた。(俺もこんな感じであの街を襲っていたのかな?)ついあの出来事を思い出す。なぜならあのことが原因で魔王は人を襲っている噂がで始めたからだ。
 アイツは今,一体何をしているんだろう。冒険者収集にもこなかったらしいし戦争に参加していないのかもしれない,もしかしたら魔王に捕まってあちら側にいるのかもしれない。そう考えているとついに戦争を始める合図が出た。



勇者の攻撃が始まった。いろんなスキルや魔法で魔物がやられていくがその中でも1人の男が空に浮き空から龍や剣を降り注がせる光景はこちらからみればあまりに絶望的だ。おそらくあの男がゼンに聞いた才道という者だろう。話には聞いていたが改めて思う。アレは化け物だと,すると1つの黒い光がアレに突っ込んでいくおそらくアレプトだろう。奴もアレが危険だと判断したのだと思う。
騎士や冒険者も攻めてきた。俺も動くか。 



言われた通り攻撃をしていたら1つの黒い光が突っ込んできた。剣を飛ばすがそれを全て避けていく。そのまま黒い光は才道を吹き飛ばし止まった。光の中にはアレプトがいて全身から黒いオーラを出していた。



戦況は上級魔物1体に冒険者が4,5人で攻めて食い止めている。そして勇者が1人,1人魔王と戦っている。デュークは自分を幻想魔術で隠してみんなの援護をしている。
こうする事によって自分はあまり狙われず生き残る可能性が出てくる。しかし,

「出てこい卑怯者。出ないなら無理やり出させるぞ。」
そんな声が聞こえた。自分の姿が見えていないと思っていたデュークはその声の方を見たら,1人の男がデュークに向かって剣を振り下ろす瞬間だった。デュークはすぐにその場から離れた。すると先程までデュークがいた場所の地面が真っ二つに割れていた。相手を落ち着かせるためデュークは姿を現した。

「なぜ俺の居場所がわかった?」

「それはこの聖剣の力だ。この聖剣は魔術を断ち切る力がある。」
そうわざわざ男は説明してくれた。

「そうか,とりあえず名乗っておこう。俺はデューク。知ってるとは思うが魔王だ。」

「そうか,僕は,天音 光輝知ってるとは思うが勇者だ。」
互いに自己紹介が終わり剣と剣がぶつかり合う。
剣がぶつかり互いに動けないでいると光輝の後ろから光の剣がいくつも出てきてデュークを襲う。デュークは魔法でそれに対抗すると後ろに下がり光輝の足元を爆発させた。光輝がそれに驚いているとデュークが世界を変える。
光輝が目を開けるとそこは先ほどまでの戦場ではなくビルが立ち並ぶ言うならばビル街だった。

「お前の頭の中にあった景色を俺が幻想で作った。」
後ろを振り向くとデュークがこちらに歩いてくる。デュークが歩くのをやめ説明する。

「そう不思議がるな。俺のスキルの1つだ。世界を幻想で上書きしただけだ。」

「上書き?」

「まぁ,これでこの戦いには誰の邪魔も入らないというとだ。」
そう言い再びデュークは魔法を打ち始める。



急ぐか。おそらくもう戦争は始まっている。もしかしたらエルやリリィもその戦争にいるのかもしれない。
そう思いながらゼンはものすごいスピードで走っていく。戦場に向かって。

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