“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.47 魔城



まさかの!!日間ランキング1位になっていました!!まさかの出来事で本当にびっくりしましたがこれからもよろしくお願いします!






「なんだあの城は…」
「あれはなんというかのう…」
「ただ黒いだけじゃない様ですね…」

そう、前に広がる死んだ土地の中心部分が丘のようになっていてそこには真っ黒で邪悪なオーラを放つ城が佇んでいた。時々紫色の筋が光を放つ様は、まるで城が生きているかのようにも見えてしまう。

「あの城の主が依頼にあった“悪しき者”なんでしょうか…?」
「まあ、妥当な考えだな。ちんたらしてても何も変わらないしさっさと向かうぞ
「うう…あまり気乗りはしませんけど…」

そういって雅久はその城に向かって飛び始めた。その後に続くように飛んでいくリオとエマだった。




城のすぐ目の前まで来た雅久達はその城の異様さに顔を顰めていた。
それもそのはずだろう。外壁が赤黒くなっていると思ったらそれがモンスター達の成れの果ての姿で顔だけは必ずこっちを向くように磔にされているのだから。そんな様子のモンスター達は全員まだ息があるようで目だけをぐるぐると辺りを見回しているようだった。そこに雅久達がくると一斉にそちらへ目を向けてくるという異様さ。

「な、なんなんですかね…気持ちが悪いですね…」
「こればかりはちと妾ものぅ…」

とリオとエマはドン引きしているようで、一方雅久は

「こいつらはなんでこんな風に磔されてんのに生きることが出来てるんだ?この城の主は一体何者なんだ?」

一人だけ冷静にこの光景について考察していた。雅久は日本にいた時はゲーム好き、それも所謂グロゲーが好きだったのでこの世界に来てからも他の人達よりは血などの耐性があったからこそのこの行動だろう。
エマとリオは雅久の後にぴったりと引っ付きながら先に進んでいくことにし、雅久は気にもせずずんずんと進み、遂に城に入るための扉まで来た。

「ここは恐らく今までの敵より、いや、比べ物にならない程の強さの敵が居るだろうな。もしかしたら俺らでもギリギリの敵がな」
「なっ……私達でもギリギリの敵って…?」
「…………うすうす感づいてはいたが…もしやここは魔城、魔王の居る城なのかえ?」
「ああ。さっき色々と考えているうちにメーティスが突然教えてきたんだ」



そう、先程磔にされているモンスター達のことを考えていると突然、

「マスター、ここは魔王が居るようです」
(なに?魔王だと?)
「はい。強い魔力を感知しました。現在の魔王は今までの魔王に比べかなりの強さを誇っているようです」
(ステータスとか分かるか?)
「はい。この魔力のうねりからある程度の予測は可能です。大体、全ステータスが50万程です」
(50万だと?神竜状態の俺と同等って訳か。厄介だな。ただのギルドの依頼にこんなものが普通入っているか?)



「とまあ、メーティスの予想だとこんなものなんだが」
「うぅむ…50万とな…?妾も最近はかなり強くなったと思っておったがそれでも10万の差があるのう…」
「まあ、エマも本能開放を使えば何とかなるだろうな」
「というか!なんで魔王討伐なんてものがギルドにあるんですか!?おかしいじゃないですか!」
「それは俺も思ったな。だがまあ、別に無理な訳じゃないだろう?」
「ま、まぁ…無理じゃないと思いますけど……」
「なら文句は無いな。さっさと行くぞ」


扉を開くと広い空間が広がっていた。全員が中に足を踏み入れた瞬間、

──ゴトン!!!

そういって扉が閉まってしまった。まあ予想はしていたので目線を前に戻すとその空間の中心に───

「始めまして。私は魔王様より貴方方、可哀想なゴミの相手をするように命じられたメイドのナーディで御座います。それでは、さようなら」

そういっていきなり攻撃を仕掛けてきたのは突然現れたメイドだった。人間かと思ったがよく見ると少し違う場所が多くあり、すぐに魔人族だと分かった。
そのメイドは苦無の様な武器を複数所持しておりそれを恐ろしいほどのスピードで顔面目掛けて雅久、リオ、エマ、リルと順番に正確に飛ばしてきた。避けようとすると

「きゅぅぅぅうううう!」

リルが光の防壁ですべてを弾き返した。その光景をみたメイドは標的を3人からリルに変えたようで一瞬の間にリルの後に回っていた。

「まずは一匹ですね」

そういってナーディは腰から短剣を引き抜きそのままリルに刺そうとした。しかしリルはそんなに甘くない。リルは最初から反応していたようで全身に光の膜を張っており、そのメイドに向かって火球をいくつか放つ。
しかしそのメイドもすべてかわし、切り払う。

「きゅっ!」
「しぶといゴミですね。さっさと死ねばいいものを」

そういって今度は魔法を放つ気なのか一旦距離をおき魔法名を口にした。

「消えてなくなれ。闇消滅弾ネビュラオブダーク

雅久はこれはちょっとリルにはまずいか…!と判断して咄嗟に魔法を放とうとするもナーディの方が早かった。闇消滅弾がリルに炸裂する。

「ふん。ウジ虫の癖になかなかすばしっこい奴でしたね」
「え?なんで死んだ事前提みたいな口聞いてんの?殺されたいの?」

するとその炸裂したときに発生した黒煙が中心部分から5つに裂け、その姿が現れる。
それを見た雅久達三人は

「「「なっ!?!???」」」
「さぁ〜て、次の一撃で殺すから覚悟しててね?」

─────黒煙から出てきたのはカーバンクル────ではなく、ちょっとやんちゃそうな、しかし目を見張るほどの美貌の女性が立っていた。

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