“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.18 悲鳴を辿って

「こっちから聞こえたんだがな」
「誰もいないのぅ」

聞こえた方角に向かうが既に誰も居なくなっていた。雅久はどうするか迷っていたが、とりあえず気配感知の範囲を広げて不審な動きがないか探してみる。

「…お、ここからまっすぐ行って2番めの角を左に曲がってちょっと進んだ場所に怪しい動きをしている奴らが居るな」
「怪しい動き?」
「ああ。気配感知を発動したら周りにいるのは俺とそいつらだけだった。こんな何も無い路地裏で4人位まとまって動いてる奴らが居るのはおかしいだろう?」
「確かにな。そいつらがやったんじゃろう」
「向かうぞ」
「了解なのじゃ」

そして雅久とリオは気配のする方に走っていった。






〜女目線〜
「いや〜今日はいいモン攫ったな」
「本当にな。こんな上玉見た事無いぜ」
「しかも狐人族だろ?ただでさえ狐人族ですら手に入らないってのに黒髪なんて見た事無いぜ?」
「本当、こいつ売ったらいくらになるんだろうな?」
「知らね。それよりもさっきからウズウズしてんだ。一回味見しねえ?」
「お、良いな。どうせ俺らがみつけたんだ。誰も文句は言わねぇよ」
「んじゃ俺からイカせてもらうわ」
「おう、さっさとしろよ」

その狐人族の女はガクガクとしながら話を聞いていたが男達が自分の服を掴んできていきなり破り始めた。

「やっやめ…!」
「うるせぇよ。黙って股開いとけ」

そういって男は服を全て脱がしてきた。

「おお!すんげぇ良い体してんじゃん。そそるわ」
「それじゃあ早速…」

狐人族の女は涙を流しながら必死に抵抗した。こんな場所に誰かいるわけでもないがそう願わずには居られなかった。

「…たす……けて……」
「おいおい、テメェ等何やってんだ?路地裏で強姦なんて物騒な事しやがって」
「ほれ、その女を置いてさっさとどっか行くのじゃ」

女は目を見開いた。まさかこんな場所に人が居るなんて。もしかして別の人攫いかと思ったが直感だが違うことが分かった。そして安心からかまた涙を流してしまった。

「はぁ?こいつは俺らが見つけた獲物だ。誰が渡すかよ」
「あの隣の女見てみろよ。めっちゃ美人じゃん」
「いい女連れてるからってあんまり調子乗んなよ?おい、あの餓鬼だけ殺して女はつれて来い」
「「了解」」

そうして2人の男が何やら湿った剣を取り出した。そしてそれがすぐに毒だと分かった狐人族の女は声を振り絞って叫んだ。

「っ!危ない!」

そして男達は剣を振りかざした。切られてしまったかと思い俯いて目をつむってしまった。すると

「「えっ?」」

男達の唖然とする声が聞こえたので目を開けるとそこには助けに来てくれた男の方の両腕が真っ白な光り輝いている鱗に包まれていて、剣を鷲掴みしていた。

「ぬるい攻撃だな」

そういうと男は剣をそのまま握り、砕いてしまった。そして間髪入れずに呟いた。

重力魔法グラビティ

そういうと突然男達が地面に押し倒され、血や内臓を噴き出しながらそのまま潰れてしまった。そしてこちらに来ると唖然としている人攫いの男を気にせず私を抱えて、後ろにいた女に

「リオ、こいつに服を着せてやれ。目のやり場に困る。街で買った服なら持ってるだろう?」
「もちろんもってるぞ」

そして男の連れの女は私に服を渡してきた。






〜雅久目線〜
さて、救出は成功したし、生き残らせてるこいつからなにか情報でも貰っておくか。

「おい。お前達の本拠地はどこだ」
「…言うわけ無いだろ。殺すなら早くしろ」

そういった男はもう何かを決心して殺してもらおうとしてくる。が、まだ他にも攫われた人達がいるかもしれないのでまだ殺さない。

「いいからさっさと吐けよ」

男は無言で俯いているので取り敢えず左腕を掴み、そのまま握り潰した。

「っ!!ああああ!!」
「ほら、さっさと吐けよ」
「ぐっ誰が言うか!」

そして男は右手を胸元に入れると短剣ダガーを出して自分の胸に指して自殺してしまった。
あーあ、残念。まぁいいけど。

「さて、終わったな。リオ、その女に服を着せたか?」
「もちろんじゃ」

見てみると中に薄めの服をきて上からカーディガンのような物を着ていてミニスカのようなラフな姿になっていた。黒髪でしかもかなりの美人だったので正直すごく似合っていた。

「おお、似合うな」
「そうじゃろ?なかなかに美人だから何でも似合うのじゃ」

そうすると狐人族の女はこちらに向かって話しかけてきた。

「この度は助けていただき、本当にありがとう御座いました。私は狐人族のエマ・シャミールと言います。」
「気にすんなよ。たまたま声が聞こえてきただけだ。」
「そうじゃ。気にする事は無いのじゃ」
「本当にありがとうございます。えっと…お礼をしたいので私の村に来てもらえないでしょうか…?」
「狐人族の村か。気になるし言ってみるか」
「そうじゃな。狐人族は珍しい種族でほとんど他の人間や獣人たちに見つからないように村自体に幻術をかけていて見つからないようにしているからな。ぜひ行ってみたいのじゃ」
「ありがとうございます。今から転移を行いたいのですが…」
「ん?どうしたんだ?」
「えっと、この首輪のせいで魔法も何もできないんですよ…」
「そうなのか?なら外してやるよ」

と言ったが外し方がわからないので首輪に手を置きつつメーティスに解析を頼んだ。
(解析します────────解析が完了しました。これは奴隷化の首輪と言って精神支配、魔力抑制の効果があります。魔法式の構築は完了していますのでマスターを仲介して首輪に解除式を組み込みます)
めっちゃ優秀やん。
すると腕に魔力が流れたかと思うと奴隷化の首輪が粉々にくだけた。

「凄い…奴隷化の首輪は解除できないと言われているのに…」
「まあ、なんとかできた。早速連れて行ってくれ」
「はい!」

そうして狐人族の村に向かう事になった。

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コメント

  • 森

    何時も読むのを楽しみにしています。
    突然すみません
    行ってみるかが、言ってみるかに、なってますけど、私の読み間違えだったらすみません

    3
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