“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.12 クエスト3

あれから3時間半ほど上質そうな馬車に乗り、ザナトス共和国まで来た。

「へぇ、共和国って言うもんだから勝手な想像して来たけど賑わいは王国と変わらないもんなんだな」
「そうじゃな。じゃがここは共和国だけあって獣人族が多いな」
「そうだろう?ここは人間も獣人族も同じくらい住んでて毎日賑わってるんだ。なかなかいい場所だろ?」
「まあな」

と俺とリオとハルトの3人で軽く駄弁りながら馬車に乗り大通りを通っている。
ここに来るまでに暇だったので色々話していく内に仲良くなった。もともと人当たりが良い事もありなかなかに会話も弾んだ。
喋りつつ町並みを眺めていてふと思ったことを言った。

「ここら辺は殆どが工芸品のようだな」
「ああ。なんて言ったってザナトス共和国と言えば工芸品だからな。共和国だから獣人の国からも色々と流れてくるからここらへんじゃ見られない物が沢山ある。」
「へぇ。商業国家の様なものなのか」
「おっと、もうそろそろ着くぞ。準備しといてくれ」
「了解」





喋っているともう着いたらしい。
目の前には大きな城壁があり、西洋風の城によく似ている。白を貴重としているので太陽の光を反射して少し神々しくも見える。
城壁のすぐ前には兵士が立っていたがハルトが王国騎士団の証を見せるとすぐに通してもらえた。
城門を抜けると右手に様々な花の植えてある池(と言って良いのかどうか怪しいほど大きな物)があり、左手には公国騎士団の本拠地、修練場があった。
そして城の扉をくぐって最初に出た言葉は

「でけぇ…」
「のじゃ…」

そう、外からだと分かりにくいが中に入ると王城に負けない、いや寧ろこっちのほうが大きいんじゃね?ってレベルの空間があった。するとハルトから

「ほら、気持ちは分かるけど今は姫様の元に行くのが先だよ」
「…ああ、悪い」

ハルトについて行くと一際荘厳な扉のある部屋の前に来た。

「ここは公国国王の部屋だ。くれぐれも失礼の無いように!」
「あいよ。黙っとくから安心しろ」
「そうじゃ、安心するがよい」

すると扉の横には騎士が2人立っていた。ハルトは

「こんにちは。リザーム王国騎士団副団長のハルトだ。今日はリザーム王国の姫君の送還に仕った。お目通りの許可を。」
「話は伺っている。許可をしよう。」

そういうと騎士が扉を開いてくれた。中に入り、

「はじめまして。リザーム王国騎士団副団長のハルトと申します!今日はリザーム王国の姫君の送還に参りました。」
「ああ。ザナトス共和国国王のラムザ・ロー・ザナトスだ。早速だが、姫君の所まで案内しよう。」
「はっ」

そういって国王は立ち上がり、部屋まで案内してくれるらしいので後ろについて行った。






ある部屋まで来ると国王は扉をノックして

「国王だ。姫君、送還の時間だ。」

すると扉が開いて、俺と同じくらいの年の姫が出てきた。金髪でスラッとした感じの美人だ。

「はい。あら?ご存じない方がいらしていますね。はじめまして。リザーム王国国王、エドガルド・ウィル・リザームが娘、リーナ・ウィル・リザームです。よろしくお願いしますね」

恐らく知らない人というのは俺とリオの事だろう。返事をしないと言うのも失礼だと思うので

「谷渕 雅久だ。今回は人手が足りなかった様なので依頼を受けてここまで来た。よろしく頼む」
「リオ・カレーシャじゃ。雅久と同じで依頼で来た。よろしくのぅ」

そう言うとリーナの近くに控えていた騎士達が

「無礼なるぞ!姫君に向かって敬語も使えぬのか!」
「姫君、この物らの処分はいかに?」

などと言われてしまった。しかし

「別に気にしませんからいいんですよ。騎士様方、ありがとうございます」

そういうと騎士達はこっちを睨みながら下がった。

「すまないな。初対面でタメ口を使ったことを謝る。」
「いえ。大丈夫ですよ。これから護衛して頂くのでそのままで結構です」
「そうか。助かる」


そしてその後ハルト達騎士団の人たちが色々手続きを済ませて城から出た。

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