“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.10 クエスト

「あ、雅久さん、また来たんですね」
「ああ。依頼クエストを受けていませんでしたから」
「依頼ならそちらに貼り付けてありますので気に止めた依頼の紙を剥がして持ってきてください」

サラが指差している方向に目を移すと壁一面にいくつもの紙を貼り付けており見ると例えば[家の畑を耕すのを手伝ってもらいたい]というものから[家の近くの山に最近沢山の魔物が湧くらしい。不安なので様子を見に行ってもしも魔物が居たら討伐してもらいたい]という色んな範囲を冒険者達が請け負うらしい。
色んな依頼を見ていると

「ご主人様、これなんてどうじゃ?」
「ん?」

見てみると[緊急  とある方の護衛を努めてもらいたい。 銀ランクから  報酬:金貨10枚]だという。

「護衛の仕事ってそんなに大変なのか?金貨10枚って」
「うーむ。おそらくじゃがどこかのお偉いさんでも送迎するんじゃないかえ?」
「そうかもな。まぁ他に何もないしこれでいいか」

そういって剥がしてカウンターに持って行った。

「この依頼を頼む」
「この依頼…雅久さんなら大丈夫か。分かりました。明日の朝、6時にこの地図の場所まで向かってくださいね」

サラが地図を手渡してきた。

「ああ、わかった」
「気になってたのですが雅久さんって時々敬語とそうじゃないときありますよね。なにか使い分けるポイントでもあるんですか?」
「いや、特にそういうわけじゃないがこっちのほうが喋りやすい。不快に感じるなら変えるが?」
「いえいえ、楽なのならそれでいいですよ」
「そうか、助かる」

そう言ってギルドを出た。
正直雅久自身、びっくりするほど心が変わってしまっていた。恐らく前のままならずっと敬語だったのだろうけどダンジョンに入って、色んな状況、心境になったせいで精神が一度壊れかけてまた戻った反動だろうか。
しかし苦に思っていないから問題はないだろうと雅久は思っている。

「ご主人様、どうしたんじゃ?」
「いや、何でもない。あと、その“ご主人様”っていうのやめてくれる?普通に呼び捨ててお願い」
「うーむ…努力はしよう」
「前向きな検討どうもありがとう。それより今日はもう色々疲れたし宿を取るか」
「そうじゃな」

そういって近くにあった宿、【月光】に入った。

「いらっしゃいませ!いつまでの滞在でしょうか?」
「とりあえず一週間で頼む」
「わかりました!でしたら銀貨8枚ですね!」

そう言った受付の人に銀貨を8枚渡した。なぜお金を持っているのかというとダンジョンで獲得した素材などをほぼ全て売り払ったからだ。全部売ったら金貨60枚ほどになったのでギルドの方で預かってもらっている。
ちなみにお金は日本円で言うと
鉄貨→10
銅貨→100
銀貨→1000
金貨→10000
白金貨→1000000(百万円)
金剛貨→100000000(一億円)
まである。白金貨や金剛貨は貴族や王族しか持っていないが。
この宿はこうやって日本円で考えると相当安い。

部屋の鍵を渡されたので二人で向かった。なぜ二人なのかというと

「あ、そうだったリオの分の部屋も別で借りないとな」
「うん?なんじゃ一緒の部屋じゃだめなのか?」

と上目遣いで聞いてきた。あざとい。実にあざといぞリオくん。

という事がありしかたなく、それはしかたなーく一緒の部屋に泊まるのだった。






その日の夜、ご飯を食べた後宿についている個人用風呂を借りた。たまには一人になってゆっくりするのも良いと思ったからだ。そして体を一通り洗ったあとは湯船に浸かった。

「ふぅ…やっぱ風呂はいいな…」

と風呂の余韻に浸っているとふと扉のむこうに気配をかんじた。風呂の扉を見ていると突然ガバッと開いた。そこには一糸纏わぬ姿のリオが居た。一瞬で目をそらしたからセーフ。一瞬大きな2つの山が見えた気がしたがそれでもセーフなのだ!

「雅久!いっしょにはいろうぞ!」
「いやもう入ってんじゃん。というかタオルで隠せよ」
「む?風呂に入るときに体に布を巻くのはおかしいじゃろ?」
「いやそうだけど俺が良くない」
「むふふ…なんじゃ?みたいのか?ほれほれ、ここに雅久が求めるものがあるぞ?」

と言いながら狭い湯船に入ってきた。背中越しに感じるリオの肌がやけに熱く感じるのは気のせいか。そしてリオがこっちに体を向けたのがわかった。そして、その2つの爆弾を背中に貼り付けてきた。
やばいから!!息子がやばいから!!!
そしてリオは雅久の背中に手をおき、

「んっ…なかなか良い筋肉じゃな…」

と言いながら下腹部に手を這わせてきた。

「ちょっ」

やばい!と感じた俺はすぐさま立ち上がり、

「先に上がっとくな」

と言いのこしそそくさと退散した。後ろで

「むう…惜しかったのぉ」

と聞こえた気がするが完全スルーだ。






風呂じゃあんなこともあったが今日はもう眠いので寝た。
明日は初めての依頼だ!

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