“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.2 異世界。そしてスキル

〜翌日〜

昨晩は久しぶりにあんなに泣いたな……
学校には行きたくないけど一応出席だけでも取って点数稼がないとな…
そう思いながらバスに乗る。


学校に着くとやはりいつものようにパシられて暴力を受ける。
…いくら“いつも通り”だとはいえ痛いものは痛いなぁ…


昼休み。
昼食を取りにトイレに行こうとする(所謂“便所メシ”なのだが。)
…誰があんな血に飢えた奴らといっしょにメシなんか食うか…
と、心の中で悪態を付きそっと席を立つと廊下側にいる生徒達がなにやら騒いでいる。

「なんかドアが両方とも開かねぇんだけど」
「カギ掛かってんじゃ?」
「掛かってねぇから騒いでんだろ!」

なんかちょっとずつざわつき始めた。
そして斎藤がイスを持ち上げ廊下側の窓を割ろうとしていた。瞬間、床が光り輝き始めた。
僕は自分の足元をサッと見た。
見た事もない文字のようなもの、記号などが教室一杯に円形に広がっている。
そしてどんどんと輝きを増して───



気づけば見知らぬ場所に居た。
目の前には見上げるほどの大きさの絵画、壁には細かい彫刻、レッドカーペットを思わせる柔らかい絨毯。
そして目の前に知らない人が5人立っていた。
中央に立っているのは金を基調とした細かい刺繍の入っている高そうな服を着ている。
そして左右に2人ずつ立っている人は、頭からフード付きローブをがっぽり被っていて先っぽに宝石のような物がついているステッキを持っている。

突然の出来事に全員呆然としている。
そして金色の服を纏っている人が徐ろにこちらに近寄ってきて

「はじめまして。私はここリザーム王国国王のエドガルド・ウィル・リザームと申します。以後、お見知りおきを。」

───────は?



状況を整理しよう。
さっきまで昼休みで昼ご飯をとりに教室から出ようとした。─うん。
皆がドアが開かないと騒ぎ出した。─うん。
すると突然地面が光り始めた。─うん?

もうここからおかしいよね。さっきまで学校にいたはずなんだけど。
なんとなく察し始めたが脳が理解に追いついていない。こんな事を思っていると女子グループの中から飯田が

「あの…ここどこなんですか?」
「ああ、すまないね。まずは状況を説明しよう。端的に言うと君らにとってここは“異世界”だ。」
「は!?そんなわけないだろ」
「いやならここどこなんだよ!?」
「早く学校に返してよ!!」

クラスメイト達がだんだん状況を理解し始めて、同時に焦り始めている。

「君たちには悪い事をしたと思ってるよ。でもこれは私達にとってはかなりの死活問題なんだ。近々帝国との戦争が始まる。その為には“勇者”である君たちの力がどうしても必要だったんだ。」
「え?戦争の為に呼び出した?国の為なら私達の命なんてどうでもいいってことですか!?“勇者”って…バカみたい…第一私達は普通の学生なんですよ!?」

そうだそうだと皆が反論する。
正直、僕もかなり焦ってる。突然異世界に呼び出された挙句戦争だなんて。
そう思っていると学校の中でもかなり頭のいい小山が

「あの…こちらに呼び出せたのなら、逆に送り出す事ってできないんですか?」
「悪いがこの世界の魔法だと呼び出す事ができても送り出す魔法が無いんだ。」
「そんな…」

またクラスに不安が広がる。
するとクラスのお調子者の松下が

「あああああもう、うざってぇな!!!その帝国とやらを倒せって、無理に決まってんだろ!!俺らはただの高校生だっつの!!」

重苦しい空気に耐えかねたのか半ば叫びながら言った。そして、ある事実を伝えられる。

「安心したまえ。君たち異世界人は大体の人は最初からかなり強力な力をもっている。それを知るためにはこれを使ってくれ。」

王は皆に銅色の学生証位の大きさのカードの様な物を手渡した。

「これはステータスプレートと言ってその人の強さを数値化し、スキルやレベルなど表示してくれる。まずは自分の血を一滴付けてみてくれ。」

そう言って皆、自分の指先をナイフで浅く切り血を付けた。

「なぁ、これって凄いのか??」

そう言って永田は王に見せに行った。

「おお……!これは…!!」


永田 亮       Lv.1

称号           勇者ヒーロー

種族           人族

体力       210
魔力       240
攻撃力    230
防御力    180
敏捷力    190

スキル
言語理解,全魔法適正,魔法耐性Ⅲ,身体強化Ⅲ,限界突破,剣術Ⅴ,武術Ⅴ,聖剣召喚

「この世界の普通の人間のステータス平均はおよそ20なのだがこれは…この国の騎士団長にはまだ劣るもののすぐに追い越してしまいそうだな!はっはっは!」

王はご機嫌だった。因みに他のクラスメイトはというと


榮倉 優希     Lv.1

称号            暗殺者キラー

種族            人族 

体力       180
魔力       200
攻撃力    190
防御力    150
敏捷力    250

スキル
言語理解,身代わり,隠蔽,暗視,暗殺術Ⅳ,毒耐性,魔法適正(闇),魔法耐性Ⅱ


吉水 一樹     Lv.1

称号            格闘家モンク

種族            人族

体力       240
魔力       130
攻撃力    200
防御力    180
敏捷力    140

スキル
言語理解,武術Ⅶ,物理耐性Ⅱ,限界突破,魔法適正(火),魔法耐性Ⅱ


斎藤 凌馬     Lv.1

称号            守護者ガーディアン

種族            人族

体力       260
魔力       110
攻撃力    150
防御力    230
敏捷力    100

スキル
言語理解,物理耐性Ⅶ,魔法耐性Ⅴ,衝撃吸収,大盾術Ⅲ


中村 千里     Lv.1

称号            魔法師(攻撃アタッカー)

種族            人族

体力       120
魔力       260
攻撃力    140
防御力    130
敏捷力    140

スキル
言語理解,魔法適正(火,水,風,雷,音,光),魔法耐性Ⅷ,身体強化Ⅲ


飯田 茉莉     Lv.1

称号            魔法師(回復ヒーラー)

種族            人族

体力       150
魔力       250
攻撃力    110
防御力    150
敏捷力    140

スキル
言語理解,魔法適正(火,水,風,光),魔法耐性Ⅶ,士気増強オートリジェネ

クラスメイトの殆どはこんな感じにチートじみていた。そして谷渕のステータスはというと


谷渕 雅久     Lv.1

称号            ???

種族            人族

体力       22
魔力       18
攻撃力    25
防御力    13
敏捷力    15

スキル
言語理解,無能


えっちょっとまった。ステータスがこんなにも平均的なのはちょっと驚いたがスキルに無能って…
これ他の奴らに見られたら何言われるか分からないな…バレないようにしないと…(フラグ)
するとやはり

「おい谷渕のステータス見せろよ〜」

奪い取られてしまった。

「プハッwなんだこれww The・平均じゃんww」
「スキル“無能”だってよwww似合いすぎだろww」

……放っといてくれ…自分でもちょっと落ち込んでるんだから…

「まあまあ、召喚者の中にもこういう事があるさ。それよりも君らには早速訓練を受けて貰おうと思う。レオ!居ないのか?」
「ハッ。お呼びに預かりました。私は王国騎士団団長のレオ・ハルバードだ。これから毎日訓練を行って貰おうと思う。よろしく頼む。」

おお。流石団長さん。白銀の鎧を纏っててしかも金髪を短めに切りそろえたなかなかのイケメンだ。30代前半っぽいな。

「早速だが訓練を受けて貰おう。付いてきてくれ!」

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コメント

  • カラ

    ステータスにまで馬鹿にされてるだと!

    1
  • ノベルバユーザー297261

    スキル無能は草。

    3
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