チート×異世界転移=最強・・・?

あるみん

第25話 パーティー

「むー。こんな人と口論なんかしてないで、さっさとお店に入ればよかったです。」

「僕もさっさと入れば良かったぁ!」

「まぁまぁ...」

俺達は今、王都内の公園でで店で買ったジャンクフードを食べている。
どこかに入ろうとしたが、やはり時間も時間だし、どこもランチタイムは終わっていた。

「これ美味しいですねー。何が入ってるのかな?」

リリィが今食べているのは、王都限定の何か・・だ。見た目はパンの1種のナンに似ているが、味は甘いらしい。
甘さと言っても色々あるが、フルーツ系の甘さに近いらしい。

「うーん、よくわかんない食べ物ばっかだなぁ。けど美味しいんだよね...」

本当によくわからん。

俺達は謎の食べ物たちでお腹を満たした後、当初の予定なら適当にぶらぶらするはずだったが、時間的に帰らないとまずいので、とりあえず宿に戻ることにした。

「さーて、帰ってきましたよーっと。...ってえ?」

「遅かったわね!何時間待ったと思ってるのよ!」

「え、なんでいるんですか...」

部屋に入ると、ソニアさんが椅子に座って本を読んでいた。

「何故って...まさかあなた達聞いてないの?」

「なんのことですか...?」

「王都で歓迎パーティーがあるのよ!Sランクの冒険者が来るのよ?何も無いわけないじゃない!まぁ、もうSSランクになっちゃったけどね。」

き、聞いてない...しかもパーティー?やばい、さっきご飯食べたんだが...

「パーティは6時からよ!絶対来なさいよ!王城で待ってるわ!」

それだけ言い残すと、部屋から出ていった。

「ど、どうする?ご飯食べちゃったよね?しかもさっき。」

「うーん、まぁ食べてるふりとかすればなんとかなるか...?」

「でも、料理減ってなくない?って言われたらそこまでですよね...」

「ま、まぁなんとかなるしょ!」

「ああ、そうだな。そうなることを願うよ。」

そう言いつつ、俺は軽く眠りについた。


「みなさーん!迎えに来ました!起きてください!」

「はっ!」

しまった!少し早く起きて、パーティの用意しようと思ってたのに、疲れてたのか、寝過ごした!

「悪い!後5分待って!」

「えぇ!なるべく早くしてくださいよ!貴族の方々とか、国王様とか待たせることになっちゃいますよ!」

「やっべぇぇ!みんな起きろ!急いで着替えよう!」

「う、うん!やば!」

「は、はい!すいません起きれなかった...」

「なるべく急いでねー!」

「「「は、はーい!」」」

俺達はそのあと、3分で着替えることに成功した。

「はぁー。もう、焦ったわよー。まぁ、早く済んで良かったけど。」

「ご、ごめんなさい...」

「まぁいいわ。馬車を急がせれば、誤差の範囲内よ。それより、これから貴族や王族と話すんだから、キチッとして行ってね。」

「は、はい。」

いざ王城に着くと、思っていたよりも大きくなかった。
いや、確かに大きい。大きいが、想像していたよりはコンパクトだった。
だが、ソニアさんの話だと地下室があるようで、地下にも地上と同じくらいの広さ、大きさがあるらしいので、そう考えたら確かに大きい。

「さ、こっちよ。」

俺達は馬車から降りた後、王城の中に入っていった。
この城の高さだと、5階建てくらいかと思っていたが、2階建てだった。つまり、天井がとても高いという事だ。
城内は白を基調としていて、綺麗に造られていた。

「やぁ、よく来たね!君たちがそれぞれ、ケイゴ君、ショウ君、リリィちゃんかな?僕はこの国の公爵のグリン家の長男、オルタスだ。今日は会えて嬉しいよ。」

パーティ会場と言われたところに入った途端、そんな声が聞こえてきた。

「こちらこそ、本日はお招きしていただき、ありがとうございました。」

「こちらとしても、Sランクの冒険者が王都に住んでくれるのは、メリットしかないからね。いい関係を築いていけるように尽力するよ。」

人受けしそうな笑顔をしながらそう言った。

「さて、ここで立ち話するのもいいが、とりあえず食事にしないか?」

「そうですね...でも、もう少しお話したいです。」

「じゃあ軽く世間話でも...」


やがて話をしていると、オルタスが時計を見てこう言った。

「じゃあ僕はここでおさらばするよ。君たちはこれからいろんな人達に話しかけられると思うが、頑張って話を合わせてね。」

と、苦笑いしながらそう言った。
俺達は苦笑いをした意味がよく分からなかったが、すぐに思い知ることになった。

「ケイゴ君とショウ君とリリィちゃん?僕は...」
「俺は鍛冶屋で剣とか作ってるぜ!良ければ...」
「私の家は高級料理亭で...」
「僕の家の宿はとても広いですよ!中でも、売りになっているのは...」

などと、話かけられまくって、一段落つく頃にはかなり疲れていた。

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