チート×異世界転移=最強・・・?

あるみん

第21話 暇つぶし

「おじゃましまーす。」

「おお、ケイゴにショウに、リリィ?さっき出ていったばっかりなのに、どうした?」

「この辺でロディックさん見ませんでした?」

「ロディックなら、そこのテーブルに座ってるだろ?ほら、そこ。」

「あ!ほんとだ!ありがとうございます!」

俺達は今、勝の提案で来ることになったギルドの中で、ギルドマスターと話している。
内容はもちろん、ロディックがどこにいるかという事だ。


「ロディック!久しぶりね!元気にしてたかしら?」

「ん?ソニア?なんでここに?」

ロディックさんは、言葉的には余裕がありそうだが、表情的にはかなり余裕がなさそうだ。

「あなたを連れ戻しに来たのよ!さぁ、王都に行きましょう!その後、隊長として人間軍の役に立てるようにがんばろう!」

「え、いやぁ...嫌だなぁ...」

「なんで!?」

「だって、飯がまずいだろ...王都なのに。」

「そ、それは確かにそうだけど...き、きっとここが美味しすぎるからよ!慣れれば問題ないわ!」

「うーん...行ってもいいけど、その代わり、嫁も連れて行っていいか?」

「い、いいわよ。」

「よっしゃ、それなら行くぜ」

ロディックさんはニコニコしているが、ソニアさんはどんよりしている。
事の顛末的には、逆の表情だと思うんだがな。

準備があるからと、別れたあとにその辺のカフェに入って休んでいると、どこから噂を聞いてきたのか、宿の女将さんがやって来た。

「リリィ、ケイゴくん、ショウくん、おかえりなさい!とってもお早いおかえりで?」

と、からかうような口調で言われた。

「その節はどうも... 今は少し所用で、戻ってきているだけなので直ぐにまた出発しますよ。」

「ええ、その話も聞いているわ。 もう1人の腕利きの冒険者を一緒に連れていくんだって?どんどん大部隊になって行くわね。」

「そうですね。少数の方が、魔物に勘づかれなくていいんですけどね。」

「まぁでも、お金もかかるんでしょ?あんた達強いんだから、我慢しなさいよ!じゃあ、旅頑張るんだよ!」

と、エール(?)を貰った。

その他は特に何も無く、1時間後くらいにロディックさん達の準備が終わったので、出発することになった。

ちなみに、今までずーっと聞いていなかったが、ロディックさんの嫁であり、道具屋のお姉さんである人の名前は、シャルと言うらしい。

「さて、じゃあ気を取り直して!出発するわ!みんな、準備はいい?」

「「「「「はーい」」」」」

「それじゃあ、出発!」

そんなこんなで、また馬車での旅が始まった。

だが、元々、圭吾たちだけで出た時間も遅かったし、さらに往復したので、村から出て1時間くらいで直ぐに野宿の準備となった。

当然、食事も取る訳だが、シャルさんが料理がとてもうまかった。 ロディックさんはいいお嫁さんをもらっていいなぁと思いつつ、俺もあんな嫁さんが欲しいと思った。

そのあとは、みんなで焚き火を囲みながら、雑談をして、その他には特にやることもないのでみんなで早めに寝た。

翌日
夜の間も特に何も無く、このまま順調に行けばあと6日くらいで着くらしいので、その時を待ちつつ、暇して過ごしてた。 こういう暇な時間ができると、やはり日本でのラノベやゲームが恋しくなるな。

「あ、勝?」

「うん?」

「そう言えば、創造神から加護貰ってたよな?」

「そうだね。それがどうかした?」

「なんでもいい、日本にあった暇つぶし用のアイテムを創造してくれないか?」

「うーん、出来るかどうかわかんないけどやってみるよ。」

これが出来ればかなり暇つぶしになるぞ!まぁ、勝が何を作るかにもよるがな。

「うーん。」

悩んでるな。頑張れ!

「できた!思ったよりも簡単に出来たよ!」

「お!ちなみに、何を作ったんだ?」

「へへ、それはね...じゃじゃーん!ガラス製品とか包む時に使う、ぷちぷち!」

「え、なんだよそれ...」

「え?圭吾知らないの!?これだよこれ!」

そう言って、半透明なビニールを...あ、これの事か。

「これを作ったのか...?暇つぶしになるか...?」

「なるよ!僕の中では、ラノベの次にこれが好きなんだよ!」

うーわ、まじかよ...俺が作るもの指示すればよかったか...?

「〜♪」

しょうは早速、鼻歌を歌いながらぷちぷちしだした。

と、ここで他のみんなも興味が湧いてきたのか、勝の手元をのぞき込み始めた。

「あ、良ければみなさんもどうぞー。」

そう言って、たくさんぷちぷちを作り出す。

そう言われると、みんなでぷちぷちしだす。

ぷちぷちぷちぷちぷちぷちぷちぷちぷち。

その後、圭吾がぷちぷちを嫌いになってしまったのは仕方の無いことだ。

コメント

  • 久留米天狗

    敬語じゃなく『圭吾』ですね

    1
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