終末デイズ〜終末まで残り24時間〜
後藤 慎二の章:2
ただ一つだけ心残りがあった。
それは俺が未だに女を知らないということ、ストレートに言ってしまえば未だに童貞であるということだ。
高校生になってもずっと音楽一筋だったからバンドメンバー以外の親友すらいなかったのだ。
盗んだ物は全てがそれなりの値段だったが、所詮はそれなりだった。必要最低限の生活費だけを引き抜いても月々の貯金額は雀の涙ほど。
娯楽に使うなんてもっともだ。
でも、もう何も迷うことはない。
どうせ今日で終わる。
全てが今日で崩れ去る。
苦しみから解放されるのだ。
現在の貯金額はおよそ二万円。
五年かけて貯めたにしてはやや少ないような気がするが、まあ仕方ない。
自分の才能なんてものにも気付けずに、ここまで生きてしまったしょうがない自分へのツケなのだ。
はは、と乾いた笑い声が口から漏れて出てくる。
みっともねえの。
僕は僕に失望の一言を投げた。
それは俺が未だに女を知らないということ、ストレートに言ってしまえば未だに童貞であるということだ。
高校生になってもずっと音楽一筋だったからバンドメンバー以外の親友すらいなかったのだ。
盗んだ物は全てがそれなりの値段だったが、所詮はそれなりだった。必要最低限の生活費だけを引き抜いても月々の貯金額は雀の涙ほど。
娯楽に使うなんてもっともだ。
でも、もう何も迷うことはない。
どうせ今日で終わる。
全てが今日で崩れ去る。
苦しみから解放されるのだ。
現在の貯金額はおよそ二万円。
五年かけて貯めたにしてはやや少ないような気がするが、まあ仕方ない。
自分の才能なんてものにも気付けずに、ここまで生きてしまったしょうがない自分へのツケなのだ。
はは、と乾いた笑い声が口から漏れて出てくる。
みっともねえの。
僕は僕に失望の一言を投げた。
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