学園のアイドルと同居することになりましたが・・・

seabolt

悲しみの果て

亮さんは行ってしまった。遺体がないため斎場へ行くことがなく、形式だけのお葬式、何もかもが一気に抜けていく感じがしてやる気がでない。記憶がほとんどない。
 ただ、亮さんの死を聞いて倒れた後、恵君は献身的に私を見てくれていた。時には私のベットの横で…疲れて座ったまま眠っていた。すがる思いでその手を握ったりして、温かさに安堵したこともあった。

未だに信じることはできない。

でも、亮さんはもう帰ってこない。

迷宮スパイラル

その悲しみに何度も泣いた。

目をはらした。

恵君にかまってもらった。

けど、もう亮さんは帰ってこない。

わかっている。

わかっている。

だから、しばらく、甘えさせて…

あれから数日…

学校は休んでいる。それは、恵君も同じだけど、ほとんど、彼のそばにいてくれた。

すると、ママと沙耶香がとんでもないことを言い出した。

「おねぇちゃん…恵君と再婚したら?」

「は?」

そこへママが

「いいじゃない…再婚すれば…」

「ママまで…」

すると恵君が通りかかった。そこへ紗耶香が

「恵君!!あのさ、おねぇちゃんと結婚してくれる?」

「は」

沙耶香の言葉に目を白黒させる恵君…私は慌てて、紗耶香を止めた

「紗耶香!!恵君…今のは、忘れて…」

「あ…はい」



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