学園のアイドルと同居することになりましたが・・・
新婚生活?
「今日から家でも夫婦のふりをするわよ」
家に帰って沙織さんが発した一言目に俺は驚愕した。
「はい?」
俺が驚くのは承知の様だ。
「恵君いいわよね!!学校で公認の夫婦なんだから!!」
「ちょっと待って!!いくら何でも!!それは!!」
すると彼女は、最終兵器を突き付けてきた。
「あら~?お義母さんの言うことが聞けないの?」
「どうして、ここでそれを出す」
「ふーん……いいんだ。小遣い減らすわよ」
実は、俺の財布は、結婚してからしばらくして沙織さんに握られていた。それは、親父が生活費を全て沙織さんへ渡すようになったからだ。それまでは、俺が管理していたんだけど、更に親父は海外出張に出たものだから、銀行のカードを持っている沙織さんが家での絶対的地位にいるのは間違いない。
「それとこれとは…」
「いいわね」
「はい…」
流石に小遣いを人質に取られては反抗するわけにもいかない。もちろん、紗耶香ちゃんは大反対したんだけど、彼女も小遣いを人質に取れれてはどうすることも出来なかったようだ。揚げ句の果て、瀬里奈さんに泣きついたみたいだけど、瀬里奈さんは、逆に紗耶香ちゃんを説得していたのだった。
「沙織の言うことを聞きなさい。じゃないと私達、路頭に迷うことになるわよ」
「どういうこと?」
こうして紗耶香ちゃんもしぶしぶ納得することになるんだけど、一体、何が起きているのかは俺には全く理解できないままだった。
こうして、俺達の偽装夫婦生活が始まった。そして、やはりみんなが聞いて来るのは夫婦生活の内容だった。
「恵、毎晩、水樹さんじゃなかった奥さんと一緒に寝ているなんてうらやましい」
「まちがっても、子供が出来たなんて言うなよ」
「けど夫婦だったら問題ないじゃないの?」
などときつい質問が舞い込んでくる。そして、沙織さんも同様の質問攻めを受けているようだった。
そんなある日の夕食後…
「恵くん…ちょっといい?」
「なに」
彼女が耳元で囁いた一言に俺は顔を真っ赤にしたのだった。
「お風呂一緒に入ってくれる?」
家に帰って沙織さんが発した一言目に俺は驚愕した。
「はい?」
俺が驚くのは承知の様だ。
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すると彼女は、最終兵器を突き付けてきた。
「あら~?お義母さんの言うことが聞けないの?」
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