ドラゴンでもチートなのに、竜神になってさらにチートに!

刺身食べたい

第9話:レベルアップの条件

   俺と父さんは母さんが待っている洞窟住処に戻った。そこでは母さんが空中からハーデンボアを取り出していた。
   何もない空中からハーデンボアを取り出しているのを見て俺はマジックみたいだと思った。まぁ、実際は何かしらのスキルだろう。

「あら、貴方、ネルム、おかえりなさい。」
「ただいま、母さん」
「だだいまじゃ、サーシャ」

   母さんが声を掛けてきたから俺と父さんは返事をした。

「貴方、ネルムには魔法を教えられたの?」
「うむ、基礎のみだが、しっかり教えられた」
「そう‥‥‥なら良かったわ。さ、お腹が空いたでしょう。しっかりお食べなさい」

   俺は早速、ハーデンボアにかぶりついた。ムシャムシャ、ボリボリ。肉を噛む音と骨を噛み砕く音が気持ち良い。あっという間に1体を食べ終わった。俺はまだお腹が空いてたので2体目を食べ始めた。
   2体目を食べてから暫く経った頃、父さんが声を掛けてきた。

「ネルムよ、その硬化猪ハーデンボアを【鑑定】してみるが良い」

   俺は対して何も考えずに【鑑定】を使用した。

ーーーーー
硬化猪ハーデンボア
※ERROR。情報を表示するには【鑑定】のレベルを上げてください。

硬化猪ハーデンボアの生肉】
※ERROR。情報を表示するには【鑑定】のレベルを上げてください。
ーーーーー

ーーーーー
名前:-
種族:硬化猪ハーデンボア 
性別:オス
年齢:19歳

LV:5
職業:-

HP:0/1200
MP:110/110
ーーーーー

   うわっ!?俺は突如現れたステータスボードにびっくりした。わ、忘れていた。【鑑定】を使用すると、ステータスボードが現れるんだった‥‥‥。

   さて、気を取り直してステータスを見よう。と言っても、ほとんど見る事がない。生肉に至っては名称しか情報がない。
   HPはそこそこ高かったみたいだが。

「見たけど‥‥‥別に何も無いよ?」

   俺は何故、突然【鑑定】をしろと言われたのかわからずに聞き返した。

「大した情報が無かったであろう。それはスキルレベルが低いからだ」

   へぇー、そうなんだ。と言っても、スキルレベル1でこれならスキルレベル2も期待は出来なさそう。

「レベルが上がる条件は何度も【鑑定】を使用する事だ。ただし、同じ物を何度も【鑑定】しても意味は無い。そこには気をつけろ」
「貴方‥‥‥食事中に鍛えようとしないでください」
「‥‥‥すまぬ」

   母さんに怒られた父さんは『借りてきた猫』のように小さくなった。

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