クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

191話 誓い

(マスター、ちょっと庭に出てはどうですか?)
 え?庭?
 俺は、クロムとレーネのおかげで立ち直ることができ、どうやってこの指輪を渡そうかを考えているとナビがそう言ってきた。
 まぁ、ナビが言うなら行ってみた方がいいかな。
「2人とも、悪いな。また、ちょっと出掛けてくる。」
「……また……でかけるの?」
「ああ、まだプヨはここに置いておくから今さっきと同じように優しくしてやってくれよな。」
「ええ、分かってるわよ。行ってらっしゃい。」
「……行ってらっしゃい……」
「ああ、行ってくる。」
 俺は、2人に背を向け部屋を出て庭に向かった。
「………あっ!竜斗!」
 そこに居たのはシェレールとルビー、それと今さっき俺が色々と言った男の子と女の子だった。
「シェレールたち、どうしたんだ?」
「竜斗を探していたんですよ。この2人が竜斗に何か言いたいらしいので。」
 何か言いたいこと?文句でも言いに来たか?
(マスター……)
 分かってるって。まずはちゃんと話を聞くよ。
「それで、2人とも何を言いに来たんだ?」
「えっとね、今さっきのお礼だよ!」
「ん?お礼?俺、なんもしてないけど?」
「ううん、お兄ちゃんは私たちに色々と教えてくれたでしょ?だから、そのお礼。」
「そんなこと気にすんな。俺が気になって声をかけただけだからな。」
「うっせぇよ!黙ってお礼くらい受け取れ!」
「あれ?俺は、てっきりお前は俺なんかにお礼しなくていいって言ってると思ったんだが?」
「ふふっ、竜斗、最初にね竜斗にお礼をしたいって言ったのってこの子なんだよ?」
「マジかよ。………男のツンデレには需要価値ないと思うが……」
「う、うっせぇ!誰がツンデレだよ!?」
「ほらほら、怒らない。お兄ちゃんにお礼を言うんでしょ?」
「うっ……早く言って帰ろうぜ!」
「もう……いっつも素直じゃないんだから。」
 それから2人は、顔を見合わせて一緒に合わせて声を出した。
「ありがとう!」
「ありがと……」
 今日2度目のありがとうだな。
 でも、今回は嬉しさと言うより照れくさいな。
「……お、おう……」
「ふふっ、竜斗、顔が赤いですよ?」
「あっ、本当だ!お兄ちゃん、照れてるの?」
「う、うっせ!こんな真っ直ぐにお礼を言われるのは慣れてないんだよ。」
 俺は、照れくささを誤魔化すために少し体を動かした。
 するとポケットの中から何かが落ちていまった。
「竜斗、なにか落ちましたよ?」
「え?……あっ!」
 その落ちたものとはシェレールに渡す予定の指輪を入れたケースだった。
 シェレールは、そのことも知らずにそれを持ち上げた。
「竜斗?これ、なんですか?」
「………いまさっき買った物なんだけど……」
「そうなんですね、はい、竜斗。ちゃんと気をつけてくださいね。」
 シェレールは、そう言って俺にそのケースを返すために俺の方にそれを向けた。
「………いや、その……別に返さなくていいよ。シェレールがそれを受け取ってくれないか?」
「え?どういうことですか?」
「開けてみてくれ。」
 ルビーがいる手前、ここで渡すのは避けたかったがもう出してしまったのは仕方ない。ここで受け取ってもらおう。
 シェレールは、そのケースを開けて目を見開いた。
「こ……これって……」
「その、プロポーズもしたのにまだ指輪を渡してなかったなって思って……だから……受け取ってくれないか?」
「〜っ!」
 シェレールは、今にも目から涙がこぼれそうなほど目をうるうるさせた。
「わ〜、お兄ちゃん、お姉ちゃんにプロポーズしてる……」
「へぇ、あの二人、付き合ってたんだな。」
「2人とも、静かに。」
 周りから小さな声が聞こえるがシェレールの耳には入っていないようだ。
 ずっと指輪を眺め頑張って喋ろうとしているが興奮のあまり口がよく開かないのかモゴモゴとさせている。
「シェレール、喜んでもらえたかな?」
「………」
 シェレールは、首を勢いよく縦に振り頷く。
 それを見ただけで俺は、良かったと安心できる。
「はぁ〜ふぅ〜……シェレール、すぐにキレたり、落ち込んだりする俺だがずっとそばに居てくれますか?」
 俺は、もう一度プロポーズをする。
「……うぅ……はぃ……はい!」
 シェレールは、今の返事だけはちゃんとしようと思ったのか1度はいと応えたがもう1度次は、しっかりと俺の目を見て応えた。それと同時にシェレールは、目から涙を零した。
「うぅ……わ、わた……私も……うっ……怒ってばっかりですが……そばに……居させて貰えますか?」
 シェレールは、指で涙を拭い笑顔でそう俺の尋ねた。
 もちろん、俺は笑顔で応えた。
「ずっと、ずっと、そばに居るよ。」
 たぶん喧嘩とかまだまだいっぱいするだろう。俺が一方的に怒らせることもあるだろう。俺の心がまた折れることなんてまだまだいっぱいあるだろう。
 だけど、俺はシェレールを嫌いになることは無いしシェレールも俺を嫌いになることなんてないだろう。
「まだまだシェレールに相応しいと言える相手なんて俺は思ってないよ。だから、少しずつ磨いていって誰にも文句が言われないようなシェレールの夫になってみせるよ。」
「っ!わ、私も怒ってばっかりな嫌な人だけど絶対に誰から見ても素敵な妻になれるように頑張ります!」
「………シェレール……」
「………竜斗……」
「「大好き……」」
 俺は、シェレールの方を抱き寄せてシェレールは、ケースを胸の前に持って顎を上げて目を閉じる。そこから俺たちは、軽いキスを交わした。
「………お〜」
「………わ〜……素敵……」
「師匠、リュウさん、おめでとうございます。」
 周りからそんな祝福の声があるが俺とシェレールの耳には全く入って来なかった。

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コメント

  • 黒瀬白斗

    子供の前でする何て~フレンチです~www

    2
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