クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

175話 プロポーズ

「竜斗!」
 俺の決心が決まりシェレールに会いに行こうと思って振り返ろうとした瞬間、少し遠くから俺の名を呼ぶ声が聞こえた。
「………シェレール……」
 声の主を確認するために後ろを振り返ると、走ってきたのか息を切らしたシェレールが膝に手をついてはぁはぁと言いながら俺を見ていた。
「はぁはぁ……竜斗……ここにいたんですか………」
「シェレール……探してくれてたのか?」
「当たり前じゃないですか!」
 シェレールは、俺の質問に即答で答えた。
「ど、どうして?俺が……全部俺が悪いのになんでシェレールが俺のこと心配してくれるんだよ!?」
「………竜斗………」
 シェレールは、今度は俺の質問に即答で答えることなく俺のそばまで来た。
 そして………
 パチン!
 俺の右頬に強烈な痛みが伝わった。
 物理的には全く痛くない。それなのに……すごい痛い………
「………竜斗は、私とずっと一緒に居てくれるって言ってくださいました。私、それが嬉しくてすごい嬉しくて……大好きな竜斗だから……なのに……あのままじゃ、竜斗、私を置いてどこかへ行ってしまいそうな気がしました。」
 ドクン!
「今さっき言いましたよね?どうして私が竜斗の心配をするのかって……そんなの………大好きだからに決まってるじゃないですか!」
 ドクン!ドクン!
「竜斗、大好き!ここまで誰かを好きになったのは本当に初めてです!」
 っ!
 全身が焼けるように熱い。息をすることが出来ない……
 俺は、心臓を抑え息を吸ったり吐いたりする。
「竜斗!大丈夫ですか!?どこか、悪いのですか!?い、今、治しますね!」
 シェレールは、そんな俺を見て慌てて治癒魔法をかける。
 だが、全く効果はない。
 だって……この痛みは……
「シェレール……はぁはぁ……」
「ま、まだ痛いですか!?もう一回しますね!」
「いや、もういい。」
「え!?」
「それよりも……かはっ!…はぁはぁ……」
 クソっ!苦しくて上手く喋れない。
 でも……絶対に言ってやる!
「シェレールっ!」
「ひゃい!」
 シェレールは、急に名前を呼ばれて驚いたのか変な声を出していた。
「……ごめん!」
 俺は、膝をつき思いっきり頭を地面につけた。
「え?……え!?ど、どうしたんですか!?竜斗!?急に謝って……は、早く顔を上げてください!」
「俺……どんなに考えてもシェレールの気持ちを理解することが出来ないんだ……好きな子の気持ちが理解できないクズ野郎なんだ!それに、今さっきまでシェレールたちを置いて一人でどこか遠くへ行こうとしていた!」
「っ!?」
「こんな俺が今さらこんなことを言ってもどうしようもないが………シェレール!俺もお前のことが大好きだ!この全世界の誰よりもシェレール!お前が好きだ!好きだ!好きだ!大好きだ!」
 俺は、自分の思ってることを全て吐き出した。
 いつの間にか今さっきまでの苦しみも痛みもなかった。
「………」
 シェレールは、今もなお黙っている。
「………竜斗、顔を上げてください。」
 シェレールのその声は、今さっきよりも随分近くから聞こえた。
 俺は、その声を聞き顔を上げると膝を地面につき涙を零しながら笑っているシェレールの顔が目の前にあった。
「ふふっ……竜斗、顔が涙でぐちゃぐちゃですよ?」
「ははっ……そういうシェレールだって泣いてるじゃないか。」
「竜斗………大好きです……竜斗が私の気持ちを分からなくても……今さっきあんなことを言ったのは少し意地悪してみたくなったからなんです。人の気持ちがそう簡単に分かるはずありませんよね。ごめんなさい。でも、いつかは分かって欲しいです。」
「あ、ああ!絶対に分かってみせる!」
「ふふっ、ありがとうございます。………それと……一ついいですか?」
「ん?なんだ?」
「私……自分で考えていたよりも竜斗のことが好きすぎるらしいです。」
「………ん?」
「今さっき……ほんの少しだけでも竜斗がいなくなるって思ったら……泣きそうになって……悲しくなって……えへへ、何が言いたいんでしょうね、私。……それで……お願いなのですが………」
 シェレールは、顔を赤く染めて指をモジモジさせながら上目遣いで俺を見てきた。
 そして数秒後、何かを決心したような目で俺の顔を見た。
「りゅうーーー」
 俺は、シェレールから何か言われる前にシェレールの口元に俺の人差し指を置いて喋らないように促した。
 シェレールは、決心したのに〜っと言う目で俺の方を見てきた。
 悪いな、もしかしたら俺が言いたいことを言われてしまうかもしれないからな。
「ど、どうして、止めたんですか!?せ、せっかく落ち着いてちゃんと伝えようと思ったのに……」
「悪い、悪い。………なぁ、シェレール、俺の事……好き……ってことでいいんだよな?」
「は、はい!もちろん!」
「ごめんな、そんな変なことを確認してしまって……シェレール……もし、良かったらなんだけど………これから一生……俺の傍にいてくれないか?」
「っ!そ、それって………」
「プロポーズ……だ……」
「〜っ!」
 シェレールは、歓喜のあまりか俺に飛び込んでキスをしてきた。
 そして……応えは………
「喜んで!私を……竜斗のお嫁さんにしてください!」

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コメント

  • ハーツ

    電車の中で見るんじゃなかった
    ニヤニヤしてしまう笑

    1
  • かわた

    竜斗<( ˙³˙)>~♪

    0
  • ノベルバユーザー264858

    あれ?もう夫婦だと思ってたのにまだプロポーズしてなかったんですか?笑本当にいいカップルですね最高です

    5
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