クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

146話 大切で愛おしい人

「………ん……んん……」
「っ!竜斗!!」
「……シェレール?」
 俺が目を覚ますと目の前にはすごく愛おしくて大切なシェレールの顔が見えた。
「うぅ……よかった……良かったですぅ……」
 シェレールは、涙をこぼしながら俺が目覚めたことを良かったと言ってくれた。
 俺は、あちこち痛い体を無理やり起こした。
「うっ!痛てぇ……」
「竜斗、あまり無理ちゃしてはいけませんよ。」
 シェレールは、俺の背中を支えながら起き上がる手伝いをしてくれた。
「悪いな、シェレール。それで一体何があったんだ?」
 俺は、なぜ自分が倒れていたか分からない状況だった。と言うよりも途中から記憶が無い。
「竜斗、記憶が無いのですか?」
「戦いの途中までならあるんだけどそれ以降は全く何も思い出せない。」
「そうなんですか……なら、私が説明しますね。」
「ああ、頼む。」
 それから俺は、今までの俺がどんな様子だったか教えてくれた。
 どうやら俺は、またあのスキルと称号の力を使ってしまったらしい。
 たぶん後遺症は、明日くらいにでも出るだろう。
「本当に心配しました……うぅ〜」
 シェレールは、説明してくれる時もまだ泣いている状態だった。
「ごめんな、シェレール。」
「許しません……あと少しで竜斗、死んでしまうところだったんですよ……簡単に許せるはずがありません!」
 シェレールは、目を真っ赤にして俺に訴えた。
「本当にごめん。」
 俺は、シェレールにひたすら謝り続けた。
 シェレールは、そんな俺の胸に抱きついてさらに泣き続けました。
 そして、その状態が何分か続き
「………」
「泣き止んだか?」
「………はい……」
 シェレールは、そう言うがまだ俺の胸から離れない。
 俺は、そんなシェレールの頭を優しく撫でる。
「……竜斗」
「ん?どうした?」
「……死んじゃダメです……」
「分かってるよ。死なない。絶対に。」
「絶対ですよ?」
「ああ、守るよ。」
「でも、竜斗、あの力を使っちゃダメって言ったのに約束破って勝手に使ってました。」
「うっ!それは……本当にごめん。」
「………」
 シェレールは、俺の背中に回している手に力が入った。
 まだ、許してはくれなさそうだ。
「………謝罪なんていりません……」
 シェレールは、小さな声でそう言った。
「え?」
「謝罪なんていりませんから……竜斗が生きているっていうことをもっと私に感じさせてください………」
「………」
 俺は、何も言えなくなり黙っていた。
 シェレールは、俺がしっかりと生きていることを証明して欲しいようだ。これが夢じゃないことを証明して欲しいようだ。
 俺は、一旦シェレールの体を離した。
「……竜斗?」
「シェレール、俺がちゃんと生きているってこと教えてやるよ。」
 俺は、シェレールの唇に思いっきりキスをした。
 舌まで入れての熱いキスだ。
「ん!?……ん……んんっ!……」
 シェレールは、最初は驚いていたようだったがだんだん慣れていって体を預けてくれた。
 キスは数十秒続いた。
 俺は、さすがに息が持たないと思ったので一旦唇を離した。
「はぁはぁ……これでいいか?シェレール?」
「まだダメです……」
 シェレールは、さらに貪り着くようにキスをした。
 それが数十分くらい続いてようやく解放してもらった。
「もういいか?」
「………続きは宿で………」
「お、おう……」
 シェレールもだいぶ大胆になってきたな。
「じゃ、早く帰らないとな。」
「……はい……」
「だが、その前に……あの二人どうする?」
 俺は、あそこで寝転がっている斉藤とガイシス国王を指さしてそう言った。
「………斉藤さんは、竜斗に任せます。お父様は私に任せてくれませんか?」
「分かった。なら、俺は今からシェレールの部屋にある斉藤のコアを壊してくるよ。」
「……あまりいじってはダメですよ?恥ずかしいので。」
「分かってる。」
 俺は、そう言ってシェレールの部屋に転移した。
 それから俺は、シェレールの部屋のぬいぐるみに隠されている斉藤のコアとやらを取り出し一旦戻った。
「あれ?竜斗、もう戻ったんですか?」
「ああ……ってあれ?そっちこそガイシス国王はどうしたんだ?」
 周りを見渡したがガイシス国王の姿はなかった。
「ふふっ……さぁ、どうしてしまったんでしょうね。」
 シェレールさん、その言葉とても怖いです。
「それじゃ俺もこのコアを壊すよ。」
 俺は、そう言って斉藤の方を見た。
 斉藤は、完全に殺されすぎて気絶していた。
 俺は、そんな斉藤の姿を見ながらコアを握りつぶした。
 コアが壊れると斉藤は、砂となって消えていった。
(斉藤が完全に消滅したことを確認しました。)
 分かった。
 ふぅ、ようやく終わったな。
「竜斗、終わりましたね。」
「ああ、そうだな。」
「それじゃ早く宿を探しましょ!」
「分かってるからあんまり引っ張るなって。」
 シェレールは、俺の手を引っ張りテントの外へ出て行った。
 テントの前で警備していた人はもう居なかった。
 その後、良い宿を見つけ部屋を借りた。
 それからのことは………まぁ、ご想像のままに………










 今回も読んでいただきありがとうございました。
 なんか、最終回っぽいですがまだまだありますのでこれからも応援よろしくお願いします。
 竜斗とシェレールのイチャイチャシーンが多くなるかと思いますがご了承ください。

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コメント

  • リムル様と尚文様は神!!サイタマも!!

    出来たらドラゴンとかと戦ってほしい!!魔物の名前よろしくお願いします。!あとテイムできないんですか?

    1
  • 九夜空猫

    最終回だと思った······。
    良かったあ。
    これからも、楽しみにしてます。

    3
  • ペンギン

    斎藤に勝てて良かったです!w
    どうなるかと思いました...w

    3
  • もゆら

    面白いです!

    3
  • 黒瀬白斗

    愚王のその後が見たい!

    8
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