クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

116話 勇気

「本っ当に申し訳ございませんでしたーーー!!!」
 俺は、シェレールの姿を見つけ何か言われる前にすぐに土下座をした。
 今、俺に出来ることはただ謝るだけ。
 あの状況だったから仕方ないけど何も言わずにシェレールをこの空間に入れたんだ。
「竜斗。」
「はいぃ!」
 俺は、頭を地につけたままシェレールの呼びかけに応じた。
「頭を上げてください。」
「いや、あの、でも、怒るならこの状態でも……」
「別に怒りませんよ。だから顔を上げてください。」
「は、はい。」
 な、なんだ。声の雰囲気がいつもと違う?いつも怒っている時は、透き通るような美声の中にすさまじい怒気のようなものを感じた。だが、今はそんな怒気はない。
 俺は、ゆっくりと顔を上げシェレールの表情を伺った。
「だから、怒ってませんよ。確かにここに入れられた時は少し怒ろうかと思いましたが竜斗のあの時の続きが聞けるならいいかなと思いました。」
「あ、あの時の続きって?」
「だから、急に私の名前を呼んだあとの続きです。あの表情でしたから何かとても大事なことなんですよね?」
 そ、それってもしかしてあの告白のこと!?
 無理無理!!こんな変な空気での告白なんて絶対に嫌だ。それに今の俺にあの時の勇気は全くない!
「ご、ごめん、その続きはまた今度でいいかな?この場じゃちょっと言いずらいから……」
「嫌です!竜斗がいつもそうやって有耶無耶にしてその話はなかったことにしようとしてるのは分かってます!だから、今ここで言ってください。」
 なんでシェレールってここまで強情なんだ!?いや、まぁ、そんなシェレールに惚れたのは俺なんだけどな。
「………」
「そんなにこの場じゃ言いずらいことなんですか?」
「ああ。」
 だって、ねぇ?告白だよ?正直俺、告白するとしたら今回が最初で最後かもしれないんだぞ。それがこんな異空間って。嫌だ!
「なら、ここから出ればいいだけの話ですね。」
「あ、いや、その、なんって言ったらいいか……そう!タイミング!今は言うタイミングじゃないんだ!」
「タイミング、ですか?」
「ああ、何事にもタイミングは大事だろ?だから……」
「それならここで言ってもらえませんか?」
「え?だからタイミング……」
「あの時の竜斗の表情、すっごく真剣でした。それに周りも見えていないようでしたから私にだけ言いたいってことなんですよね?でしたらこの誰も邪魔されることも無い今が最高のタイミングだと思うんですが?」
「うっ!」
 シェレールは、真剣な眼差しでこちらを見る。
 でも、確かに考えてみれば誰も邪魔しない今が最高のタイミングなのか?
 いや、でも異空間だぞ?この何も無い真っ白な空間で告白しろって言うのか?
「もしかして場所を気にしてますか?」
「まぁ…」
「私はこの場所好きですよ?」
「え?」
 この場所が好き?こんななんもない所が?
「だって、この場所、竜斗が一所懸命頑張ってずっとずっと練習してきてようやく出来た場所なんですから。今いるこの場所は、竜斗の頑張ったことを証明する場所みたいなものですから。だから私は、好きです。」
「そ、そうか?ははっ、なんか照れるな。」
 頑張ったことを証明する場所、ねぇ。
 もういいか。
 どうせどんな場所を用意しようと俺の告白はかっこ悪いんだから。
 だから、一所懸命頑張ったこの空間でシェレールに俺なりの告白、してやる!
 もう逃げるな!覚悟を見せろ!好きっていうこの想いをシェレールに言葉で伝えろ!
「シェレール、聞いてくれ。俺は……」
 俺は、そこで一呼吸して
「俺は、シェレール、お前のことが好きだ!!」

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コメント

  • ハゲマントとリムル様神!!

    スライム強いからさー生きてるんじゃ?核が何個もあるっていてあったじゃん、前

    1
  • 九夜空猫

    言ったぁぁぁぁーー!
    やっと言ったぁぁーー!
    これで断られるわけはないと思うけど……、断られたら草

    2
  • ノベルバユーザー220989

    ちんちんびろーん

    397
  • ノベルバユーザー264858

    やっと告白したのか笑どんだけ待たせるんだよ

    2
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