規格外の殺し屋は異世界でも最凶!?

くうはく

ステータス【2】

「あのー、あなたで最後なのですが」

俺以外のみんなの測定が終わって王女様が催促している。

「すいません、すぐ行きます」

とは言ったもののどうするかな…

『EXスキル死神より、死神のヴェールが解放されました、使用しますか?Yes/No』

いきなり頭の中に機械音が響いてきた、まぁ、使えるものは使っておくか。

(YES)

そして水晶に手をかざすと



椎名 蒼空



職業: error
種族: error
Lv1

HP error

MP error

物理攻撃 error

物理防御 error

魔法攻撃 error

魔法防御 error

俊敏性 error

《魔法適性》
error

《スキル》
error

《EXスキル》
error

《称号》
error



おい、なんだこれ....errorってなんだよ…死神のヴェールの効果なのか?


「これは一体どういうことですか?」

御剣が疑問の声を挙げた。

「分かりません、この水晶には一切の偽装魔法などは効かないはずなんです。」


いやいや、そうなるとこのスキルなんかヤバくないか?大丈夫だよな…


「え、えっと....とりあえずこの件は一旦保留とします、皆様お疲れ様でした、今日はこれで解散とします。」


はぁ...特に問題が無いわけじゃないけどとりあえず今は何もなくて良かった。
ステータス確認が終わった俺たちはそのまま解散となった。


───────────────────



解散した俺達は王城に案内され、用意された個室に向かった。長い廊下を歩いて、ドアを開けた。すると、1人の女性が立っていた。

「どちらさまでしょうか?」

「初めまして、椎名 蒼空 様。私はフィーナと申します。あなたのメイドの役割を任されました。」

フィーナさんはまるで太陽を思わせるかのような輝きの金髪に、サファイアのような蒼色の目のどこに出しても恥ずかしくないような美人だ。

「メイド...俺達の使用人って感じで合ってるのか?」

「はい、様々な質問やスケジュールの把握など魔王討伐の補佐としてお手伝いさせていただきます。」

なるほどね。

「わかった、これからよろしく頼むよ。あと、名前を呼ぶ時は蒼空でいい、堅苦しいのは苦手なんだ。」


「わかりました、ではソラ様、これからよろしくお願いしますね。何かわからないことがあれば気軽に聞いてください。」



「なら早速ですが、質問が2つと、頼みたい事が1つあるんですが?」


「はい、なんでしょうか?」


「まず頼みたい事、この世界に関する資料を出来るだけ沢山見せて欲しい。地形図、歴史、人種詳細とか、なんでもいいから情報が欲しい。」

そう、情報集めは殺し屋の基本だ。情報を集め、常に非常時に備える。そうすることで選択肢を増やし、視野を広くする。まぁ師匠からの受け売りなんだけどな…


「承知致しました、書物など含め、夜には手配致します。」



「ありがとうございます、じゃあ質問の方いいかな?」


「どうぞ」


「まず1つ目、俺に魔法を教えてください。」



「魔法ですか?」


「はい、俺達のいた世界は魔法なんて存在していませんでしたから使い方が分からないんです。」



「そうですか、しかし今後の訓練で教えられるのでは?」


「それもそうだけど、使えるのに早いに越したことはない、違いますか?」

俺はあえて《早いに越したことはない》という部分を強調して軽く笑いながら言い放った。


「ふふっ...確かにそれもそうですね、いいでしょう。
魔法とは自分の体内にある魔力を《ゲート》を通して様々な事象に変換し放つ事です。」

「ゲート?」


「はい、《ゲート》とは体内の魔力と体外とを繋ぐ一種の門みたいなものです。魔法を酷使しすぎるとゲートは傷つき魔力を放出する事が難しくなります。その場合長期の治療をすればまた元に戻ります。しかしゲートが壊れてしまったらもう、魔法は打つことが出来ません。ここまでいいですか?」



なるほど、魔法にも色々制限があるのか…


「そのゲートの制限なんだけどなんだけど、上限って上がったりしないのか?」



「ゲートを上手く使うには2つの方法があります。
1つは魔法を打って鍛錬する事でゲートの強度を上げることです。これはあなた達で言う筋トレと同じ原理ですね。ある程度負荷をかけながら使用することでより強固なゲートにしていきます。
そして2つ目は魔力のコントロールを上手くすることです。魔法を放つ際、魔力を込めすぎたりコントロールが上手くいかないと魔力を無駄遣いしてしまい、結果ゲートに余計な負荷をかけることになります。しかし魔力コントロールが上達すれば逆にゲートに負担をかけずに高威力の魔法をスムーズに放つことが出来ます。」



「なるほどよく分かりました、ありがとうございます。ちなみに魔力のコントロールってどうやるんですか?」


「目を閉じ、心臓の部分に集中してください。なにか違和感を感じませんか?」



目を閉じ意識を向けると、確かになにか黒いモヤモヤしたようなモノがあった。



「はい、黒くてモヤモヤした感じです。」


「それが魔力です。少し失礼します…」


そう言うとフィーナさんは僕の背中に手を当てた。

「はい?....っ!....何をしたんですか?」

途端に心臓付近にあったモヤモヤしたものが一瞬だけ全身に回ったような感覚に驚き警戒する。



「あなたの魔力を私が強制的に循環させました。今の感覚を違和感がなくなるまで続けると魔力コントロールが上手くなります。いきなり驚かせてしまい申し訳ございませんでした、しかしそんなに警戒されると少し傷つきますよ…」


「あ、いや...その、すみません...」


「ふふふっ、冗談ですよ」


そう言うとフィーナさんはニコニコしていた。一杯食わされたか...



「まぁいいです...魔法の事、とても分かりやすかったです、ありがとうございました。」



「いえいえ、この程度の事でしたらいつでも聞いてください。それともう1つの質問はなんですか?」



「そうですね、では単刀直入に聞きます。あたなは一体何者ですか?」


「えっ....?」

コメント

  • ナナシ

    ユーザー1160 その後の発言枠で
    「しかしそんなり警戒されると少し傷つきますよ」ってなってました
    そんなり→そんなに
    じゃないですかね

    1
  • ノベルバユーザー1160

    誤字です

    途端に心臓付近にあったモヤモヤしたものが一瞬だけ全身に回ったもうな感覚に驚き警戒する


    この部分です。

    1
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