錬成七剣神(セブンスソード)
開幕5
「くううぅ!」
「六本か。なかなかだがまだ甘いなあ」
謎の男は槍を横薙ぎして力也の胴体を叩いた。
直撃を受けたことにより力也は地面を転がっていく。すぐさま謎の男は星都に向き直り前蹴りで吹き飛ばした。
二人が地面に倒れる。体中をアスファルトに叩き付け表情は痛そうに歪んでいた。
だが二人は諦めず、起き上がるために地面に手を付いた。
「おっとそこまでだ」
だが、謎の男は許さなかった。浮遊させている槍を動かし、刃先を星都と力也の首元に突き立てたのだ。
「星都! 力也ぁ! 止めろ、二人をどうするつもりだ!」
「止めて! 二人を殺さないで!」
危機迫る状況に聖治と香織さんが叫ぶ。
「なーに、安心しな。今はまだ殺さねえよ。だが、分かっただろう? これが俺とお前たちの差だ。俺たちはその気になればいつでもお前らを殺せる。この意味が分かるな?」
「っく!」
謎の男の愉悦すら感じさせる物言いに星都が悔しそうに声を漏らす。力也も目を伏せて悔しがっていた。
それは聖治も同じだった。
悔しい。拳は力強く握られ痛いほどだ。だが、それは謎の男に負けたことだけじゃない。
星都も力也も戦った。剣を持ち立派に戦ったのに、自分は見ているだけだった。それが悔しい。友達を守ることも共に戦うことも出来ず。
――力が欲しい。
――自分にも戦える力が。
聖治は悔しさに心の底からそう思った。
「結果は見ての通りだ。お前たちでは勝てない。だから――」
そんな聖治を気にすることなく、謎の男は言ってきた。
それは、最悪の儀式の始まりだった。
「殺し合え。これはバトルロイヤルだ。最強となるべく他者を食らえ。最後まで生き残って勝者になるがいい。ついに全員が出揃った。ならばあとは始めるのみ」
それは最恐最悪の儀式。幸せな日常を破壊する殺人の宴。
その名も――
「この時より、錬成七剣神の開幕だ」
錬成七剣神が始まった。
「六本か。なかなかだがまだ甘いなあ」
謎の男は槍を横薙ぎして力也の胴体を叩いた。
直撃を受けたことにより力也は地面を転がっていく。すぐさま謎の男は星都に向き直り前蹴りで吹き飛ばした。
二人が地面に倒れる。体中をアスファルトに叩き付け表情は痛そうに歪んでいた。
だが二人は諦めず、起き上がるために地面に手を付いた。
「おっとそこまでだ」
だが、謎の男は許さなかった。浮遊させている槍を動かし、刃先を星都と力也の首元に突き立てたのだ。
「星都! 力也ぁ! 止めろ、二人をどうするつもりだ!」
「止めて! 二人を殺さないで!」
危機迫る状況に聖治と香織さんが叫ぶ。
「なーに、安心しな。今はまだ殺さねえよ。だが、分かっただろう? これが俺とお前たちの差だ。俺たちはその気になればいつでもお前らを殺せる。この意味が分かるな?」
「っく!」
謎の男の愉悦すら感じさせる物言いに星都が悔しそうに声を漏らす。力也も目を伏せて悔しがっていた。
それは聖治も同じだった。
悔しい。拳は力強く握られ痛いほどだ。だが、それは謎の男に負けたことだけじゃない。
星都も力也も戦った。剣を持ち立派に戦ったのに、自分は見ているだけだった。それが悔しい。友達を守ることも共に戦うことも出来ず。
――力が欲しい。
――自分にも戦える力が。
聖治は悔しさに心の底からそう思った。
「結果は見ての通りだ。お前たちでは勝てない。だから――」
そんな聖治を気にすることなく、謎の男は言ってきた。
それは、最悪の儀式の始まりだった。
「殺し合え。これはバトルロイヤルだ。最強となるべく他者を食らえ。最後まで生き残って勝者になるがいい。ついに全員が出揃った。ならばあとは始めるのみ」
それは最恐最悪の儀式。幸せな日常を破壊する殺人の宴。
その名も――
「この時より、錬成七剣神の開幕だ」
錬成七剣神が始まった。
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