VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

80話──新しい事

「ここが空飛ぶ島かー! 結構広いなー。魔物とか人って居るのかな? あ、グレイスありがとね。」
広さは東京ドーム2個分ほとだ。

(ん? 今あって言いまし「言ってない!」分かりました。)

「さて、探索するか。出来れば珍しい魔物に会いたいんだけどな。」
俺は適当にブラブラ歩くことにした。

「今のところザ・自然って感じだな。」
しかし、直ぐに草むらに動く音がした。見てみると、魔物だった。魔物の名前は【スカイ・ベアー】熊に羽が生えている。

「これなら楽勝かな?」
俺は普通に切りかかった。しかし、見た目ほど弱くなく、怪力で空も飛び、魔法も使ってくる。多彩な攻めに苦戦しながらも、俺は村正のおかげでじわじわとHPを削り、倒すことが出来た。

「なあなあ強いな。見た目に騙されないように気をつけないとな。グレイス、リル出ておいで。」

(主。油断大敵です。)

「そうですね。私ぐらいになったら油断してもいいですけどね!」

「そ、そうだな。そんな事より探索だ!」

「分かってますよ!」
リルが少し怒っているようだ。

〜〜歩いて数分〜〜

「あれ?なんか小屋みたいなところない?」

「ありますね。何でしょうか?」

(何か居るようですよ。)

「了解! 気をつける。」

『コンコン』
俺は恐る恐る小屋に近づいて、ノックしてみた。

「誰じゃ! こんな所に来る人なんぞいないはずじゃろ。ん? お主は誰じゃ?」
腰が曲がったおじいさんが出てきた。リルがおじいさんを見て何やら考えているが、今は無視だ。

「たまたまここに来たんですが、何でこんな所にする出るんですか?」

「わしは冒険者をやめて今はここで悠々自適に過ごしておるんじゃよ。なんか文句あるか?」

「いえ。無いです。では、失礼しました。」

「うむ。気をつけるのじゃぞ。」
そうして俺達は小屋を後にした。




「リル、さっきから考え事してるけど何かあったの?」

「ええっとですね。あのお爺さんの顔を見た事あるような気がして...」

「そうなんだ。思い出せた?」

「それが全然思い出せないんですよ。でも、何か懐かしい気がして...」

「そっか。何だろうな。力になれる事があったらなんでも言ってな。」

「分かりました。」

「まあ、気が済むまで考えていなよ。」

「そうですね。分かりました。ありがとうございます。」
俺達はまた、探索を始めた。

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