VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

49話──幻の村

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ええっと、渡せるものは、前に買っていた焼き鳥か。(2話で買った焼き鳥と同じところで買ったやつだ。)他には、ブラックウルフの毛皮が数枚余ってるか。

「ここって魔物は寄ってこないんですか?」

「たまによってきますよ。魂とかが...」

「うえ!そうなんですか。嫌ですね。」

「魂は無害なんですけど、魔神の手下がたまに来るんです。だいたい、1ヶ月に1度ぐらいですかね。」

「じゃあ俺が倒しましょうか?」

「え?倒せるわけないだろ。手下って言っても、俺達では手も足も出ないんだぞ。いくら冒険者の君だとしても、危険だ。」

「こう見えて結構強いんですけどね。まあ、一応その手下が来るまで、この村に滞在させて頂けますか?」

「仕方ないですね。わかりました。よろしくお願いします。」

「では、この村には宿などありますか?」

「それが、人が来なくて壊してしまったんです。なので、私の家で良いですかね?」

「あ、はい!ぜひともお願いします。あ、あとこれどうぞ。」

「おや?これはブラックウルフの毛皮かな?子供の頃はよく見かけたよ。何十年ぶりに見るけど、いつ見ても綺麗で、ふわふわしてるなあ。」

「そうですよ!どうぞ、あげますよ。」

「え!?良いんですか!?」

「はい。まあ、他に何もあげれないので...」

「ありがとうございます!」

「どういたしまして。」そう言えばこの村ってマップにあるのかな?俺はふと、思いつき、見てみた。すると、なんと、マップには乗ってなかった。また来れるか分からないが、ここの座標をメモしとく事にした。そんなことより今は、魔神の手下のことだ。確か名前は【アングラウス・ロケイトス】とか言ってたな。名前が長くて覚えにくい。でも、きっと強いのだろう。今の俺のレベルで勝てるだろうか。今は52レベだ。

「あの、ここでレベル上げって出来ますかね?」

「ああ!出来るとも、確か西の祠にダンジョンが出現してまだ誰もクリアしてないそうだよ。」

「そうなんですか!ありがとうございます。因みに魔物は何が出るか分かります?」

「オーク、スケルトン、ハイオーク、小さめのゴーレムが出るそうですよ。」

「スケルトンか...まあ、それぐらいなら頑張れるか。」

「おや?まさか、怖いのが苦手なのですかね?」

「はい。そうです。」

「それならこれを差し上げましょう。これは、心情麻痺のポーションと言って、これを飲めば1時間は怖がりの人も怖くなくなるんですよ。」

「おぉ!ありがとうございます!!」

「おっと。着きましたよ。ここがわがやです。」

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