#140文字小説

北西時雨

2017/11/22

私の掌を流れる彼女の黒髪は、天女のそれのようだと思った。あまりの長さに、独りで洗いきれない洗髪を手伝っている。他人事のように、ちゃんと洗えてる?、と尋ねる彼女に、一番いい仕事をしているよと返す。天女と違うのは手入れが欠かせないことだな、とトリートメントを塗り込んだ。

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