文と私の物語

ノベルバユーザー233171

君と見た花火



あれから私は文さんと学校に通うことになり、学校でも話をするようになった。
どうやら文さんは私の家の近くに住んで居たようだ…
まぁ私は学校に行く以外ほとんど家から出ないし学校にはギリギリで行っていたので気づかないのも無理は無いのだが

文)最近寒くなってきたね~
これだけ降ってれば雪合戦ができるよ!
ちらちら
自分)しないからね!私寒いの苦手だからね!
文)ぶーぶー! いいじゃんちょっと位~

そんなこんなでくだらないやり取りをしつつ、私たちは学校へと足を運んだ

キーンコーンカーンコーン…


昼休みだ、生徒の皆はそれぞれグループを作り、お昼をとっている

文)すごーい!それ自分で作ったの?
自分)うん、まぁ家族が居ないからね
文)ふふっ、そんなに油断しててもいいの?
自分)??
文)えい!ぱしゅ!
自分)あっ!俺の唐揚げ!
文)いっただっきまーす!パク!

私の唐揚げは見事に文の口の中に放り込まれた

文)美味しい!君って案外料理上手なんだね!
今度私のも作ってよ!
自分)嫌だよめんどくさい…
文)良いのか~、せっかくの女性からのお願いだぞ~
自分)それ自分で言うのか…

そんなこんなで今日も学校生活を終え、私達は帰路をだどっていた、

文)ねぇ、今日花火大会があるんだけど一緒に行かない!
自分)冬なのに花火大会があるの?
文)みたいだね、雪景色に咲く夜の花だよ!行こう!
自分)まぁ、今日は1日暇だし、、、
文)それじゃぁ決定だね!後で迎えに行くからね!
自分)うっ、うん
文)絶対に寝ちゃダメだからね!ちゃんと支度しといてよ!スタスタスタスタ

元気だなぁ、、、





ピンポーン
自分)はいはーい、ガチャ
文)ドーン、バフっ
自分)!!
文)あったかーい!
自分)あのー…
文)んん?
自分)家来るたびにいきなり抱きつくのはちょっと…
文)何?照れてるの?
自分)…照れてない
文)ふふっ、それじゃぁ花火大会行こっか
スタスタ…


自分)照れてない…


(花火大会)


私達が到着した頃には花火大会は始まっていた

文)うあー!!すごーい!!
文)ねぇねぇ!綺麗だよ!
文(困惑)
文)…泣いてる?
自分)あっいや、ちょっと砂埃が目に入っただけだよ、ごめんね
文)ふぅ、それなら良かった
自分)もし…また花火大会があれば…(小声)
文)んん?なにか言った?
自分)あっ!いやっ!何でもない!
文)ふふっ、また来ようね、花火大会…

そうして2人はもう少しの間夜空に咲く幻想的な花達を眺めているのであった

そして、私は初めて人の暖かさを知った
だが、その温かさは突然途絶えてしまった

(チャイム)
時は昼休み、私は1人昼食をとっていた

自分)今日は文さん来なかったな、、、
自分)昼食、作ってきたのにな、、、

(足音)
突然だが皆さん、射命丸文さんが諸事情により学校を去ることになりました

私は教師の突然の発言により愕然とした、、、

諸事情なんて分かりきっている、学校中の嫌われ者の「私」とかかわったからだ
良くない噂が出回っているのも分かっていたが、私はそれに目を背けてしまっていた
いつもの暖かさを求めてしまったからだ

私)あの時ちゃんと突き放しておけば…
私は言い知れぬ感情に押しつぶされそうになった

…今日は、、もう帰ろう

毎日毎日長い学校生活を送り心がすり切れる一方、あの人はもう、、、

自分)どうすれば良かったんだろうな…

教師や生徒からのいじめ…
文さんの退学…

自分)もっと上手くやれればなぁ…


…もう、寝るか

その夜、私はある夢を見た…
いつもの通学路をたどる夢だ
だが、そこに文さんは居なかった


(花火音)

お願いだからさ…
何でもお願い聞くからさ…
昼食でもなんでも用意するからさ


白バック
1人にしないでよ
フェードアウト

ピンポーン
なんだよこんな時に…

ガチャ

文)ドーン
自分)!!!
文)びっくりした?(笑)
自分)え?え?何で文さんがここに?
文)いや~ちょっと親が引っ越しちゃってね
文)私はまだここに居たいから君の家にしばらく泊まろうかと思って
自分)え?え?どゆこと?
文)さっき言った通りの事だけど、どうしてそんなにきょどってるの?
文)もしかして、、、照れてるの?
自分)あっ、いや、ちが、、、
文)じゃぁ決定だね!
文)さぁ!私の部屋へ案内するのだ!

文さんはそう言い胸を張った

自分)いいの?私と一緒に居ると…
文)ふふっ、嫌だったらとっくに避けてるよ
文)私は君と一緒に居たくて居るんだから

その言葉に私は、少々涙混じりの喜びの表情を現した

文)おっと、その前に…
文)ねぇ、ちょっと来てくれる?
自分)??
文)バフっ


…もう1人にはしないよ




























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