自殺するなら異世界転生を‼︎

ハト

第19話

さすがにせっかく見つけた水源だから見失うわけにはいかないので川沿いを歩く。
ここで持ち物を確認してみる。
バックの中には包丁、ライター、少しのお菓子これだけである。
昨晩お菓子は消費してしまったので残りわずかである。
そこまで役に立ちそうなものは何もない。
まぁ、短時間で思いつくものだけを持ってきたのだからしかたない。
持ち物は心もとない。
昨日1日生きてこれたのが奇跡に感じる。
こんなことを2日も3日もしていけるわけない。

「はぁ、今日のうちに村を見つけることができればいいんだけどな」

期待もなく半ば諦めかけているメンタルでトボトボ歩いていく。
それから何時間たったであろうか、日はまだ傾かないがだいぶ時間が経過したことだけはわかる。
依然として森から抜け出せない。どんだけでかい森だよ・・・。
幸いにもまだモンスターとの遭遇はない。
それからしばらく歩いた後川沿いに人影を見つける。
警戒態勢に入る。

「はぁ、今日はモンスターと合わない日だと思ったのに最悪だ」

とりあえず草陰に隠れ様子を伺う。
陽も傾き始めはっきりと見えない。
しゃがみこみ川の中に手を入れ何かをしていた。

「あの様子だとあっちに集中し・・・ん?」

何かひっかかる。
よく見ると服を着ている。人型モンスターが着ているボロボロの服ではなくしっかりとした服だ。
よくよく見るとそれは人間の女の子だった。

「う・・・んと、あっ!!!人間じゃんっ!!」

第一村人発見という形である。

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