転生したら解体師のスキルを貰ったので魔王を解体したら英雄になってしまった!

山神 旬字

第4話 魔王様を解体?!?!

俺がこの世界に来てから3週間が経った。
だいぶ慣れて来た。

実はこの世界、ファンタジーらしく魔王がいるらしい。 
そこでだ。
魔王を俺のスキルで解体したらどうなるのだろう。
俺は、ギルドで受注できる、森林探索のクエストを受けた。
最近森の様子がおかしいらしい。

俺は馬車を降りると、森の結構深い方に向かった。

すると何か誰かの声が聞こえて来た。

「ここの森が闇に飲まれたその時、我の世界征服はすぐに完遂するだろう。
ハハハハハハハハハハ!!!!」

頭には角。背中には大きな黒のマント。紫を基調とした鎧。腰に下げた大きな黒の剣。

どう見ても魔王だな。

「ん?人間の気配がするぞ!おいそこの茂みに隠れてるやつ、出てこい!」

見つかっちゃったよ!どうすればいいのやら…。あー!もー!出ていくしかない!
最悪解体するぞ!うおー!茂みを出よう!

ガサガサ

「おい人間。そこで何をしている?
まさか俺様を偵察して倒そうなんて考えてないよな?この私は魔王だぞ?
いくら王国の兵を集めても無理だ。
特にお前みたいな貧弱な人間ならな。
ハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

「そんなに死にたいんだね。」

「は?俺様を誰だと思っている?魔王様だぞ?」

「じゃあ早く殺してみろよ。」

「ハハハハハ。人間のくせに!ふざけやがって!
ダークボルケーノ!」

そう叫ぶと同時に巨大な火柱がこっちに接近して来た。さすがに危険だな。
よし。ここは仕方ない。
バラそう。

俺は指を魔王に向かって突き出した。

「バレろ!」

そう言った瞬間魔王は紫色の光とともに霧散した。

下にはいつものごとくアイテムが散乱していた。

やってしまった。バラすつもりはなかったのに。
まぁいいや。結局世界を征服しようとしてたならいいかな。

俺は今回の探索結果を報告しにギルドに向かった。


そして起こったことを自分のスキルのことを伏せて報告した。

「ま、魔王を、た、倒した?」

受け付け係の女性が大声で叫んだ。

「お前それ嘘だろ。」

チンピラみたいな冒険者が俺を疑ってきた。

「本当だよ。じゃあアイテムを見せようか?」

俺は入手したマントやツノを見せた。

その場にいる全ての人が凍りついた。

だって。あの魔王を。倒したんだから。


その後、魔王の生存確認が行われた。

魔王は間違いなくこの世界に存在しなくなったことが分かった。
そして国から正式に魔王討伐の栄誉が与えられ、パレードが行われることが決まった。

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