チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

神槍騎兵軍ファランクス

「そろそろか…」

ツカサは紅色の瞳で自室の窓から荒野の先を見やる。
荒野の地平線の先、巨大な山岳の間から溢れ出る魔力は神聖なオーラを放ち、神としての気品を感じさせる。

「なんか知らねぇ間にトントン拍子でこんなとこまで来ちまったなぁ…全くもって面倒だ」

洗脳された人形共と神の軍。
しょうもない戦いだ。
さっさと終わらせてしまいたい。

「ま、あと少しの辛抱か…神共のせっかちさを考えると、最初から全力なんだろうな…早く決着着くから嫌では無いんだが…」

如何せん、味気なさすぎる…これだから神は嫌なのだ。
ただ、人形共だけを投入してきた所で意味が無いのはよく分かる。
魔神の戦闘能力は異常だ。
人が何億いようと一撃で蹴散らせる程の能力があるのだから。

「それでも人形共を連れて来たのは神への信仰を深めるためなんだろうな…」

しょうもない。
神はいつも信仰を集める事だけに執着する。
神の力は自らを信仰する人々の信仰心の強さと量で変わる。
その為ならヤツらはどんな手段も厭わないのだ。

「ま、とりあえず寝るか」

明日は早い。
万全の状態で戦わなければならないのだ。
ツカサは用意されたフカフカのベットに寝転がり、目を閉じて意識を闇に落とした。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ドオオオオオオオン!!!!
ツカサの目覚めは爆音によって迎えられた。
外は騒がしく、魔族達が人間の軍勢と戦っている。

「……来たか」
「お前起きるの遅せぇよ…」

ツカサの枕元にはハンニバルが立っており、ため息をついて呆れていた。

「安心しろ、お陰で万全だ…アカツキ達は?」
「あ?…もう勇者達とやり合ってるよ。無双してるけどな」
「だろうな」

魔神からすると勇者というのは普通の人間と大して変わりない。
Lv.99の裏ボスにLv.1の村人が挑むようなものなのだ。
アカツキ達が無双するのは仕方ない。

「戦闘が始まってからどれくらいだ?」
「んーと…30分くらいか?」
「なら、神がそろそろ痺れを切らす頃だな。神が来たら戦況は大きく変わる。全員に注意して来てくれ」
「おうよ」

ハンニバルがツカサの部屋から出ていき、ツカサは1人頭を掻いて欠伸をした。

「さて、楽しい楽しいクソつまらないおままごとを始めようか」

ツカサがベットから立ち上がり、自室の窓を開け放つと同時、ツカサの姿は掻き消え、戦場へ降り立った。

「さて、弟子共よ。死ぬがいい…"ファランクス,,」

突如戦場に降り立った最強の魔神。
彼の周囲からは無慈悲な神槍が放たれ、人間側が押され気味な戦場はただの屠殺場へと変わった。



私は見た。
その圧倒的な暴力の権化を。

「嘘だ…」

私は見た。
その凄まじい力による蹂躙を。

「ヒッ…」

私は見た。
その禍々しく巨大な黒鉄の矛先を…
ドバアアアアァァァァァン!!!!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「うん、えぐい」

ツカサが呼び出した槍。
神槍騎兵軍ファランクスは凄まじい力で人間の軍を勇者や兵士も関係無くミンチへと変えていた。

「サカツ…ゴプッ!?」
「サカツキさん何で…ゴピュッ!」
「彗星が何でこんな…ピッ!?」

勇者は白くなったツカサの姿を見て驚愕すると同時にミンチに変わり、兵士は何処か彗星の面影があるツカサの姿と、勇者がサカツキと呼ぶ存在に困惑してミンチに変わる。

「うーん…過剰戦力か?ま、予定通りだから別にいいけど」

『神槍騎兵軍ファランクス』
それはとある魔法科学世界が生み出した凶悪な戦略兵器だ。
黒いバイクのような機体の先端は槍のように鋭く突き出し、幾つもの魔術の重ねがけによって強化され、飛行魔法や風の魔法などの幾つもの魔法の補助によって空を駆ける。
目まぐるしく空を駆けるファランクスの頭脳部分は、機体のサドル部分から生える運転手のような人型のロボット。
あの人型の部位によって超高速で魔法発動の処理が行われ、毎秒5000回の魔術展開が常時行われるのだ。
その機体による突撃はまさに巨大なミキサーの如し。鋼の鎧に身を包んだ兵士や防御力に優れた勇者であろうとも例外無くただの肉塊へと変える。


「ま、実際目にすると異常だな」

こんなものが暴れれば世界が滅びるのも頷ける。毎秒5000回の魔術展開など魔術系統の魔神でもなければ不可能だ。
まさに魔術と科学の融合である。
ファランクスによって蹂躙されていく人間達を傍目にツカサは歩く。
すると、前方から凄まじい密度の魔力を感じた。
この忌々しい聖なる魔力は…

「さて、ようやくお出ましか」
「ウルちゃん降臨だよ〜皆安心してね〜」
「あああああ!!!忌々しい魔神は何処だァァァァァァァ!!!!!」
「人間よ、我が名はトールだ!私が来たからには安心するといい」
「父上!見ていてくださいね、必ずや悪しき魔神共に目に物見せてやります!!」


とうとう痺れを切らした神様がご降臨されたようだ。パーティーセットだな。

「さ、経験値食い放題だ」

お手並み拝見と行こうか。

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コメント

  • バジリス

    「さて、楽しい楽しいクソつまらないおままごとを始めようか」←カッコ良すぎる!!

    後、せっかく育てた勇者達殺しちゃうんですねw

    2
  • ノベルバユーザー234090

    待ってました!
    面白いけど面白いからすぐ更新したの読み終わっちゃう笑笑
    貯めてみようかな

    3
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