チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

再会そして宣誓

「マスター?どうかしたか?」
「ん?いや、なんでもねぇよ」
「そっかー」

あれから2週間ほど経った。
時間の流れというのは早いもので、勇者との戦争も目前だ。

ちなみに、現在ツカサの左隣にいるのはナイツ・オブ・クロノスのリーダー格(ツッコミ)である剣型だ。
あの後、ツカサはナイツ・オブ・クロノスとファランクスをパンドラから取り出したのだが…

「思えば随分騒がしい再会だったなぁ…」
「ハハハ…すいませんウチのもんが」

剣型が頭をペコペコと下げる。
ツカサがナイツ・オブ・クロノスを取り出した際、最初に驚いたのはコイツらが喋れる事だ。
相当性能のいいAIを組み込みはしたのだが、自分で理解し、喋り、決断する。
まさに生物における感情というものまで持っていたのだ。
これにはツカサも感動を覚えたが…そのあとが大変だった。

「お前も悪いんだからな…ハンニバル」
「いいじゃねぇか〜今は仲良しなんだからよ!」

右隣に控えるハンニバルがツカサと無理やり肩を組む。
そう、ハンニバルとナイツ・オブ・クロノスによる"どちらがツカサをマスター呼びするか,,という喧嘩が起こったのだ。
やれ自分が先輩だやら、やれ自分の方が一緒にいた時間が長いやらでちょっとした争いが起こった。
慕われるのは嬉しいが、しょーもない事で城を半壊させないで欲しい。

「そーいやよ、ツカサ。元の仲間の…アカツキ?とかってのはいいのか?ゴキブリ野郎の所で分かれて以来だろ?」
「ああ、アカツキなら…」

ツカサは称号の特殊効果によって何となくアカツキのいる方角と距離がわかるようになっている。それはアカツキも同様だ。
そして、現在アカツキがいるのは…

「伝令!」
「来たか」

ツカサが玉座から立ち上がる。
玉座の前に広げられたカーペットの先、ツカサが破壊した巨大な扉の向こうから勢いよく魔族が入ってくる。

「敵襲です!とんでもない強さの獣人2人と竜人が1人!第1防衛エリアが突破され…ぐほぁ!?」

伝令の魔族が最後まで報告する暇もなく広間の端まで吹き飛んでいき、影がツカサへと凄まじい速度で近付いていく。
ツカサは両手を広げてその影を抱きとめ、2回3回とクルクル回転しながら止まった。

「おかえり、アカツキ」
「やっと…会えましたぁ…」

涙目のアカツキをしっかりと抱きしめ、キスを交わす。
伝令の魔族は広間の端でボロボロになりながらツカサとアカツキの熱い抱擁を呆然とながめる。

「ったく…アイツらはいつもアツアツだな…」
「素敵ですよね〜」

フェンとサティナも来ていたようだ。
少し遅れて広間に顔を出した。

「えへへ…ツカサ様ぁ…ハッ!?た、大変ですツカサ様!ナイルス王国とサンクチュアリが手を組んで神と共にこの城へ…」
「ああ、知ってる」

ツカサは腕の中で顔を蕩けさせたかと思いきや突然焦りだすアカツキに苦笑する。
ツカサは焦ったアカツキを落ち着かせるようもう一度キスをし、フェンとサティナの方を向いた。

「フェン、サティナ。状況は分かってるな?」
「ああ、神が攻めてきてんだろ?」
「それも、以前より強化された勇者全員と同時に…ですね」
「ああ、状況はかなり悪い。勇者は別にそこまで脅威じゃないが、神が大量にいるのが問題だな。間違いなく最終決戦…もう逃げられない」

とりあえずアカツキ達と合流するためと魔王達への恩を返すため、ここに留まっていたがもはや敵は目前。
数日でここら一帯は戦場になるだろう。
そして…ツカサの直感が、この戦場がツカサ最後の戦いだと言っている。

「ま、逃げるつもりもない。ヤツら神共に熱烈歓迎かましてやろう」

ツカサは今回用意した戦力から勝てると確信している。
アカツキ達魔神の力もさることながら、ツカサ自身の力もかなり凄まじい事になっている。ツカサは広間にいる全員を見回し、拳を突き上げる。

「ヤツら神共の好き勝手にはさせない。正義を掲げるアイツらを打ち砕き、我らが正義を貫くぞ!!」
「「「「オオオオオオオオ!!!!」」」」

ツカサの宣誓にハンニバルやナイツ・オブ・クロノス、フェン達が広間で雄叫びを上げる。
ただ、全員が拳を突き上げ雄叫びを上げる中。
何故かは知らないが、アカツキはツカサの表情から何か不穏なものを感じていた。

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