チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

第1ラウンド

「久しぶりだな、カイツ。元気にやってたか?」
「おかげさまでな、この通りピンピンしてるよ。無事主人の元まで戻ってこれたしな」

(やはり、カイツはヴェル…いや、ヴェルスターの部下だったか)

ツカサは息を吐き出す。
運命は残酷である。

「今のうちに約束果たしとくぞ」
「おう、サンキュ」

ツカサはカイツに向かって何かを投げ、カイツがそれを受け取る。
宝石だ。
カイツは元あった場所に宝石をはめ込んでツカサに向き直った。

「んじゃ…」
「始めるか」

少しの静寂の後……

「オラァ!!!!!」
「シッ!!!」

ツカサの拳とカイツの拳が激突した。
その衝撃は城全体を大きく揺らし、広間には風が強く巻き起こる。
ツカサはカイツが本当に評価ランクSSSなのか疑問に思い、鑑定すると驚愕した。


カイツ

年齢:4568752

種族:ハイオーガ

Lv.46523447
評価ランク:EX
生命力:87325942685
魔力:35496721554
攻撃力:86523972158
防御力:65482395545

スキル:体術Lv.MAX、拳闘術Lv.MAX、武術Lv.MAX、魔拳Lv.MAX、防御Lv.MAX

ユニークスキル:覇王拳Lv.MAX、神拳Lv.MAX、魔神Lv.MAX、不老Lv.MAX

称号:拳、殺戮者、無双、魔神、魔神に仕えし者




「あの時は評価ランクSSSじゃ無かったか?」
「修行したんだよ」
「本当は?」
「何千年も封印されてりゃステータスも下がるってもんだ」

成程、万全の状態では無かった訳だ。
それにしても…

「お前、そのユニークスキルチート過ぎないか?」
「いいだろう?お気に入りだ」

ツカサがチートと呼ぶユニークスキルは《覇王拳』というスキルだ。
何でもこのスキルは、肉体の部位にオーラを纏わせる事でその部位だけステータスが10倍になるというものだからだ。
大元のステータスが自分と並ぶカイツにステータス10倍で殴られれば一溜りもない。

「ははは…こりゃやべえかもな…」
「来いよ、新人魔神」

(まさか俺が試される時が来るとはな…)

ツカサは獰猛な笑みを口元に浮かべ、殺気を撒き散らす。

「行くぞ!《竜聖機鎧》!!」
「来い!!ツカサァ!」

ツカサは"クトゥグア,,と"ハスター,,を構え、カイツに激突。
オーラを纏った拳でツカサの振るった"クトゥグア,,が尽く弾かれていく。

「熱くないので!?」
「熱いさ!流石ツカサ、このステータスで熱いって感じるとはな!」

嘘つけ、楽々弾いてんじゃねぇかよ。
ツカサは内心毒づきながらクトゥグアを振るうが、それらは全てカイツによって受け流されるか弾かれている。
ツカサは一旦状況をリセットするべく、ハスターを前に突き出して叫ぶ。

「カァッッッ!!!」
「グッ!?」

すると全身にハスターの突風を受けたカイツは後ろに押し出され、ツカサは風の勢いに乗ってカイツから離れた。

「クソっ!…やるな」
「そっちこそ」

ツカサは考える。
どうすれば奴に勝てるのか。

(そうだ…)

ならば、

「腕を増やせばいい」

余りにも人間離れした思考。
だが、それは日本にいた頃既に狂っていた彼にとっては別段おかしなことではなかった。

ゴリュッペキッ!バキバキ、ゴリュリッ!

ツカサの背中で何かが捻れ、へし折れるような音が聞こえる。
すると、竜聖機鎧の背中のあたりから2本の細く長い機械のような腕が生えてきた。
《竜聖機鎧》に取り込まれたWARの自己進化機能だ。そしてツカサが前世でシビィを取り込んだ際に手に入れた《無限再生》。この二つが意味するものは何か?

それは…

「創造と破壊って感じだな…ほんとツカサはイカレてるよ」

そう、自らの肉体を内側で自ら破壊し、再生させながら進化する事で超高速進化を遂げたのだ。
外傷を負わずに肉体を内部から破壊するなどトゥループラチナという血液を操る種族からすれば造作もない。

「コォォ…」

そして時間にして数秒。
ツカサの腕は8本となっていた。
ツカサはその内の7本の腕にそれぞれの魔石武器を持ち、異常な魔力によって周囲に風が巻き起こる。

「お前は…無茶苦茶だな」
「褒め言葉と受け取っておくよ」

ツカサの鋭く赤い眼光が輝き、オーラが立ち上がる。可視化されるほど魔力が濃い証拠だ。

「行くぞ」
「おう」

またしてもツカサの攻撃。
ツカサが振るったのは剣聖竜の魔石武器だ。

「《ファロール》」

剣聖竜の魔石武器。
この武器の特性は一定の形を持たない事にある。そういった文字上の意味では"ナルラトホテプ,,と同じであるが、実際には大きく違う。
この武器は、持ち主の知識にある武器に自在に姿を変えられるのだ。
それこそ、構造を知らないものすら再現できるのである。
それだけではなく、この武器は変形後は使用者の技量を名人と呼ばれるほどまで上げられる。
壊れる事はなく、様々な武器へ変形させられ、その上技量を一定まで上げてくれるのだ。

「があああああ!!!!」

ツカサはロングソードの形態でカイツに切りかかる。だが…

「フンッ!!」

圧倒的なステータスによって弾かれてしまう。だが、それでいい。

「はあああああああああ!!!!」
「何!?」

ロングソードは叩き潰す為の鈍器だ。
だが、剣でもある。
技量さえあれば突きも使えるのだ。
ツカサは上に弾かれた刀身を鎧に包まれた空いている左側の手で掴み、カイツの肩へ突き刺した。

「ぐあああっっ!!」

そう、あくまで《覇王拳》はオーラを纏わせた部位のステータスを上げるもの。
ステータスを上げる力では無い。
故にオーラを纏っていない部位はステータスが上がっていないのだ。
ツカサのステータスと技量に補正のかかったツカサの突きはカイツの右肩をいとも容易く貫いた。

「クソっ!」
「危ねぇ!?」

カイツは堪らずオーラを纏わせた左手でツカサに殴りかかり、ツカサは距離を取らざるを得なくなる。
ツカサは一撃でも貰えばゲームオーバーの気持ちでカイツと戦っている。
冒険は危ない。

「クソっ…久しぶりの痛みは頭にガンガン響くな…もう容赦はしない」
「ははっ…」

カイツの纏う雰囲気が変わった。
ここから本気という事だろう。

第2ラウンド、スタートだ。

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コメント

  • solbird

    【悲報】ツカサはとうとう人型すらやめた模様

    4
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