チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

情報交換

翌日…

「さて、情報交換の時間だ」

そう言ってツカサは両手を合わせて打ち鳴らし、パシンという音が部屋に響く。

「まずはアカツキ達から頼む」
「はい」

アカツキが手を上げたのでツカサは頷いて促す。

「まず、分かったのはこの国が異様だという事です。私達は酒場で客の話を盗み聞きしていたんですが、自分の娘や隣人の娘の失踪について興味がないどころか、笑い話のように明るい声で話していました。普通なら心配しそうなものですが…」
「なるほど…ん?待て、失踪しているのは娘だけか?」
「え?…ええ、話を聴く限りでは基本的に女性が失踪しているらしいです」
「そうか…フェン」
「んあっ?」

声をかけられると思っていなかったのか、フェンは声をかけられてビクッとする。

「なんだよ」
「確か、高位の吸血鬼ほど女の血を好むんだったよな?」
「ああ、そうだぞ…なるほど、そういうことか」
「どういうことですか?」

頭の上にクエスチョンマークを浮かべるサティナに3人は苦笑し、ツカサが説明する。

「俺は昨日の晩に城の1階と2階を探索して来たんだが、そこには低位の吸血鬼がゾロゾロいたんだよ。これがどういう意味か分かるか?」
「えーっと…?あっ!なるほど!」
「要するに、この街にいるのは高位の吸血鬼…それも魔神である可能性が高い。失踪はそいつの影響だろうな…国民が違和感を感じないよう、ご丁寧に洗脳までしてやがる」

なかなか大胆な奴だが、この国が問題として他国で話題に上がらなかったのは恐らく、強力な洗脳能力をもって国民全てを洗脳しているからだろう。
もし洗脳が解けても亡命前に即座に始末できれば他国にこの国の異様さに気付かれる事は無い。

「でも、国外から来た人には異様に見えるんじゃないですか?この国は貿易もされてますし、笑顔しかないこの国に違和感を感じない人も絶対いると思うんですが…」
「いい質問だ、サティナ」

実は、最初来た時には気付かなかったのだがこの国の外周には隠蔽された軽度の洗脳魔法の結界が張られているのだ。
人間がこの国で違和感を感じないようにする程度のものだが、この国からすれば十分だろう。
ツカサ達には効かなかったようだが…

「ま、確実にこの国は黒だな。書類を見た限りだと武器や防具を密かに大量輸入しているようだし、戦争の準備もしてるだろうよ」
「戦争!?」「こりゃ、見逃してもめんどくさいことになりそうだな…」

サティナが驚き、フェンが唸る。
アカツキはどうやら顎に手を当てて考えているようだ。

どのみち面倒は避けられない展開にツカサ達はため息を吐いた。

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