チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

謁見と和平

「サカツキ殿、今日まで世話になった。レシィ殿から聞いたよ…勇者達はかなり成長したようだな」
「ええ、彼らに基礎は叩き込みました。これからも訓練を続ければいずれ魔王を狩るくらい難無くこなせるようになりますよ」
「ほう…それは、魔神であるお主をもか?ツカサ殿」

バレていたか。消すか?
いや、敵意は感じない。

「無理ですよ!無理無理。魔王と魔神じゃ桁が違うんですから。いくら束になっても勝てませんよ!」
「やはりか…」

しょんぼりとする陛下。
本人を目の前にしてガッカリする内容では無いな。

「ちなみにお主の仲間はお主が魔神である事は知っているのか?」
「ああ、知ってる…つってもアイツらも魔神だからな。魔神の4人パーティー、豪華だろ?」
「なんと…」

陛下は目を見開き、驚愕する。
予想はしていたようだが、それでも驚きを隠せないらしい。
陛下は頭を抱えながらため息をつく。

「なあツカサ殿、我が国がもう魔神の狩りを諦めている事は知っているか?」
「ああ、そう聞いたな。ま、人の身じゃ絶対叶わん狩りだから賢明だと思うぞ」
「実はな、私はアナタが魔神だと知っていて勇者の教育のため招いたのだ」
「ほう…」

なるべく魔神としての悪目立ちはしないよう注意していたつもりだが…

「お主に興味を持った要因はな、これだ」
「その本は…」

『星の降る街』。陛下はその絵本を手に持ち、パラパラとめくる。

「この絵本の魔法文字…魔神の復活を予言する内容が書かれているが、誰もこの予言を信じなかった…そもそも魔神というものが伝説として扱われる現代において絵本に描かれた予言など誰も信じられなかったのだ。魔神以外は」
「…なるほど」
「お主の経歴、全て見せてもらったが最初の依頼で大量のゴブリンを狩ってきたとある。これほどの実力を持つ者がわざわざ駆け出し冒険者の街へ向かうわけが無い。ならば、そこに何か目的があるとしか思えん…もし、スターライトドラゴンが復活していなければ名も知れ渡らなかったであろうし、目立つ事もワシに目を付けられる事も無かったんだがな…」
「あちゃー…アンタは予想以上に聡明なんだな。こりゃしくったわ」

カカカ!と笑うツカサに陛下が頭を抱えながら深くため息をつく。

「なあ、ツカサ殿…1つ提案がある」
「カカッ…なんだ?」
「我が国と和平を結んで欲しい。そうすればお主の事を他の国家に情報を漏らすことは無いし、地位だって確立してやれる。何なら貴族にだってしよう。だから、我が国を襲わないという約束をしてくれないか?」
「ふむ…」

ツカサは顎に手を当て、考える。
やがてツカサは顔を上げた。

「いいよ」
「えっ…本当か!」
「ああ!だが、条件がある……」

ツカサが提示した条件は一国の王を驚かせるに相応しいものだった。

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コメント

  • solbird

    バジリスさんありがとうございます!

    2
  • バジリス

    昨日今日で一気読みしました。
    話の進む早さ、文章共に読みやすかったです。
    応援してます!

    3
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