チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

聖剣

side:勇儀

次々とクラスメイトが倒れていく。
女子だろうが男子だろうが関係なく吹き飛ばされていく様を指をくわえて眺めながら頭をフル回転させるが、どうやってもあの理不尽な暴力に一撃を入れるビジョンが浮かばない。

「勇儀!」
「勇儀、お前の力で何とかならないのか!?」
「僕の力だけじゃ無理だ…あの力を使っても竜巻を散らせるくらいだよ」

僕の力は《内なる聖剣》…巨大なエネルギーの剣を作り出す力。
ただ、今の自分ではあの竜巻を散らせる程度の威力しか出せない。

「勇儀くん」
「レシィさん?」

後ろから声をかけられ、僕が振り返るとそこにはレシィさんが立っていた。
レシィさんが続ける。

「それだけの威力があれば十分だ。いい作戦がある…」

残り9人…これで本当にサカツキさんに一撃入れられるのだろうか。


side:ツカサ

残りは9だ。
(やはり、あの3人とレシィは残ったか)

予想通りではある。
殺し合いであれば早めに潰すが、勝ち筋を残してやる為に潰さないでやった。

(どんな策で攻めてくる?)

ツカサは兜の裏で獰猛な笑みを浮かべる。
手負いの勇者は思いもよらない勝ち方をするのが定番というものだ。
非常に楽しみである。

「ん?」

どうやら作戦会議が終わったようだ。
わざとゆっくり歩いてやっていたのだから感謝して欲しい。

(さて、向こうさんの動きは…)

イケメン勇者君のスキルだろうか?
イケメン君が剣を天に掲げると剣が光り輝き、その光が強くなっていく。
────やがて。
その光は1本の柱となる。
魔力の質はかなり落ちるが、派手さはフェンが持つ"天光,,のフルチャージと同じくらいだ。

「へぇ…」

イケメン君を鑑定するが、もう魔力が尽きかけ。文字通り全力だろう。

「受けて立とうじゃないか」

ツカサは勇儀の《聖剣》に一切恐れず歩みを進める。

「くらえ!《聖剣》!!!」
「防げ《ハスター》」

そして、刹那────
巨大なエネルギーの塊と凄まじい勢いの竜巻が激突した。
訓練場内に暴風が吹き荒れ、天に広がる青空に掻き消える。

ツカサは無傷だ。
だが…

「これで終わりじゃない!」
「「《スモーク》!」」

生き残っていた魔女こと真琴がクラスメイトの魔法使いと共に視界封じの魔法を発動させ、周囲が煙に包まれる。

(何も見えんな)

ツカサは周囲を見渡すが、当然白しか見えない。そして次の瞬間、ツカサの視界に映ったのはレシィの聖剣の切っ先だった。

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