チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

影と大地

〜訓練最終日〜

「随分成長したもんだ」

ツカサは目の前に並ぶ勇者達を眺める。
目の前の勇者達は訓練初日に比べれば随分マシになったと思う。
各々の表情には自信が溢れ、背筋が伸びている。

「2週間前までただのガキだったというに…子供の成長ってのは早いな」

ツカサは勇者達の成長スピードに感心し、満足そうに頷く。

「今日までの2週間みたいな訓練を今後も続ければ必ず魔王を討てるだろう。自信を持てよ、お前らはこの"彗星,,の教え子なんだからな」
「「「「はい!!!」」」」

今日は別れの日だ。
感動してか、複数人の女子は涙を流している。卒業式かよ。

「さて、今日は俺が務める最後の訓練だ。未発達なガキの耳穴かっぽじってよく聞け」

どれだけ成長したか、見せてもらおう。

「一撃入れてみろ、ぶちのめしてやるよ」
「「「「…はい!!」」」」

思い出に浸るような目をしていた勇者達が眼光を鋭くさせ、構える。
一方、ツカサはポケットに手を突っ込み、ボーッとしている。
だがそんな格好とは裏腹に常に殺気が放たれ、その場にいる者全てを威圧する。

『間合いに入ったら殺す』と言わんばかりに。

戦いの火蓋を切って落としたのは…

「魔法班!撃てぇぇぇぇ!!!」

この世界の勇者、レシィだった。


瞬間、ツカサへ魔法の集中砲火が浴びせられる。だが…

「甘い。《竜聖機鎧》」

ツカサはこの戦い、本気の1部くらいは見せてやるつもりだ。ツカサは躊躇無く魔石武器を生成。
闇が全てを包み込む。

「《ナルラトホテプ》」

闇聖竜の魔石から生み出された武器。
その武器は影を具現化したような見た目をしており、ユラユラと揺らめく。
攻撃は最大の防御という言葉があるが、これは防御は最大の攻撃というべき武器だ。
無という現象を発生させるこの武器はこの武器そのものが無だ。
物質としてあるべき形を持たない。
ある程度の制限はあるのだが。

「フン!!」
「ぐあっ!?」「きゃあっ!」

ツカサがその影を振るう事に影は形を変え、伸びた刀身によって4、5人ずつ勇者が倒れる。

「どうした?一撃入れてみろ」
「「はぁ!!」」

勇者による左右からの挟撃。
左は拳闘士、右は剣士のようだ。
ツカサは《ナルラトホテプ》を左手に持ち替え、右手に盾を生成する。

「くっ…」「かってぇ…」
「《ハスター》」

ツカサが右手に召喚した盾も魔石武器。
地聖竜の魔石から生み出されたものだ。
大地におけるありとあらゆる現象を発生させる能力を持つそれは、草木を成長させ、風を起こす。
嵐ような突風すらも。

「カァッ!!!」
「「ぐああああ!!!!」」

ツカサが吠える。
それだけでツカサの周囲に竜巻が起こり、武闘派の男が宙に吹き飛ばされる。

「あんなんどうやって…」
「流石サカツキさん…シャレになんねぇ」

心が弱い者はすでに退場してしまっているであろう。それくらいアッサリ勇者がやられていく。
だが、彼らは諦めていない。

何故なら、サカツキに一撃でも入れれば少しは認めて貰えるのだから。
勇者達は竜巻の中心で歩みを進めるツカサを見やり、全力で頭を使って策を練った。


〜tips〜
《ナルラトホテプ》
闇聖竜の魔石から生み出された武器(魔石武器)。影をそのまま剣にしたような形状をしており、まさに変幻自在。
"無,,という現象を発生させる特質を持っているが、制限も多く、デメリットの方が目立つが為にあまり使いたくはない武器。
だが、"無,,を発生させるという特性は多大なデメリットがあってもなお強力である事に変わりはない。

《ハスター》
地聖竜の魔石武器。見た目は竜の頭を模した木製の盾だが、防御性能は折り紙付き。
大地におけるありとあらゆる現象を発生させるという特性を持っており、非常に汎用性は高い。
大地の加護は生命を愛する。
その抱擁は生命を癒し、時には毒となりて破壊するだろう。

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コメント

  • 真砂土

    なんやねんそれ((ボソッ

    1
  • solbird

    ノベルバユーザー182306さん

    大正解…((ボソッ

    1
  • ノベルバユーザー182306

    クトゥルフ神話TRPG……((ボソッ

    2
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