チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

ロキ戦

ロキが3人に増え、襲い掛かってくる。
ツカサはロキにクトゥグアを横へ振るってまとめて焼き払うが、全て幻影。
ツカサの背後に現れたロキは両手で握り拳を作ってツカサの後頭部目掛けて振り下ろし、ツカサは地面に叩きつけられる。

そして、無防備となったロキの下顎にカイツの拳がめり込んでロキは吹き飛び、フェンがロキを地面に叩き落とし、ツカサが跳ね返ったロキの体に蹴りを叩き込み、アカツキの炎が神を燃やす。

「ぐあああああああああああ!!!」

ロキはもがき苦しむ…と次の瞬間────

「がっ!?」

────ツカサ達は謎の衝撃により、吹き飛ばされる。
その瞬間にはもがき苦しんでいたロキの姿はその場には無く、ただ旋風が駆け抜けてツカサ達を蹂躙する。

「ぐう!?」
「クソっ!!見えねぇ!」
「( ゚∀゚)アハハハハ!倒せるものなら倒してみろ!」

ツカサはロキに殴られながらも感覚を鋭くさせ、風の流れからロキの場所を特定する。

(…ココだ!)

ツカサはロキの首根っこを掴み、頭から地面に叩きつけようとするが、投げる最中にロキを掴んでいた感触が無くなる。

「すっぽ抜けた!?いや、消えたか!?」
「ハハ!危ない危ない( ´ ▽ ` )」

ツカサの顎が跳ね上がる。
だが位置を特定したフェンがロキを羽交い締めにし、ロキの姿が現れた所にカイツがロキの顔面を殴りつける。

だが…

「( ゚∀゚)・∵. グハッ!!」
「チッ!効いてねぇ!」

ロキはフェンの腕を掴んで引き剥がし、カイツへと投げつけて2人まとめて吹き飛ばす。

「強えな…」
「てかツカサ!あの炎の剣使えよ!」
「使って…んあ!?」
「バレちゃった(´・∀・`)」

ツカサはクトゥグアを知らない間に解除していた事に気付く。
(クソっ!!催眠術か!!)
本当にめんどくさい敵である。
ツカサはクトゥグアを生成し、ロキへと斬り掛かる。

「ちょっ!Σ(゚д゚;)やばば…༼⁰o⁰;༽」

先程までの形勢が逆転し、必死にクトゥグアを避けるロキ。
ツカサはフェイントをかけ、隙ができたロキの胴体を斬りつける。

「ぐあ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!」

(浅い!だがダメージは与えた!)

ロキの痛がりようは尋常ではない。
生命力も10分の1ほど削れているので上々だろう。

「グゥ…(ʘ言ʘ╬)思ったより強力だな、その剣……(´・ω・`)本気出すか…疲れるんだよなぁ、あれ…《世界幻術》」

ロキがスキルを発動させた瞬間、ロキの背中に翼が現れ、右手に剣が召喚される。

「ボクを本気にさせたこと…後悔しろ!(`・ω・´)」

ロキが突然目の前から消え、前方から凄まじいスピードで気配が近付いてくる。
ツカサは悪寒がして身を守るようにクトゥグアを前に出す。

「あっち!」

何も無い空間から声がし、気配が遠くなる。
すると背後から複数の気配を感じ、ツカサは前方に回避する。
すんでのところで先程までツカサがいた場所には複数の風圧が発生し、何かが床を切り裂く。

(本物が複数!?今のは幻術を現実にするスキルか?なんて奴だ!)

無茶苦茶なヤツだ。


「当たれよ〜(´・ω・`)」
「当たるかヘタレ」
「ムッ!今のはちょっとカチンと来たぞ〜(`・ω・´)」

ロキの幻影が次々と襲い掛かってくる。
アカツキ達もなんとか対処出来てるようだが、ロキの魔力は半端では無い。
いずれこちらの体力の方が早く尽きるだろう。

「アカツキ!!俺が隙を作る!今すぐ大技撃てる準備をしておいてくれ!」
「はい!!」

アカツキは魔神として成長し、命を燃やす炎…いわゆる地獄の炎が扱えるようになっている。
こいつを倒すにはそれしかないだろう。
またしても気配が近付いて来る。
方向は…

(全方向!?)

どうやってもカバー出来ない量だ。
ツカサは意を決して魔石の力を解放させる。

「魔石解放!!深淵!!!」

────刹那。ツカサの鎧から闇が爆発し、部屋を包み込む。

「えっ!?Σ(゚д゚;)何n………」

闇は、実体化してツカサへ向かっていたロキ幻影だけではなく、耳障りなロキの声すら呑み込んで…無となった。

「魔力大量に消費しないと無差別攻撃だからあんまり使いたくないんだよなぁ…」

闇は渦巻き、その中心に彼はいた。
闇を縫い合わせたかのような闇色一色の装備を身に付けたツカサは闇と同化し、もはや闇なのかツカサなのかすら分からない。
口元を隠す黒のマスクに目元を隠す黒のフード、黒のマントと黒のオンパレードだ。
黒の鎧はナノスーツのように体にピッタリと張り付いており、内にある鎧のような筋肉を主張している。

「ま、お前に相性抜群で助かったよ」
「グッ…!(゚д゚lll)離せ!!」

闇の中から、黒い靄によって作られた手に掴まれたロキの姿が現れる。
ロキは《幻術具現化》を使おうとするが…

「なんで…スキルが…(゚д゚lll)」

ロキは必死にもがくが、無駄な抵抗だ。
闇は全てを飲み込む。音だけでは無く、魔法や、スキルすらも。
魔力消費が半端では無い上に、相性が悪いと使い物にならないのであまり使わないが…

「とりあえず、もう喋るな」
「う…あ…(¯﹃¯)」

ロキの意識を闇で飲み込み、意識を朦朧とさせる。

「アカツキ!今だ!」
「はい!」

アカツキが突き出した掌の先に魔法陣が現れ、赤黒い炎の塊が生成されていく。
それは直径2mほどまで成長し、周囲が膨大な熱量によって発生した陽炎で揺れる。

「ヘルフレイムバースト!!」

アカツキの琴のような美しい声によって唱えられた言葉を合図とし、荒々しくおどろおどろしい地獄の炎が発射される。

「全員!!部屋の外へ逃げろ!!」

ツカサはアカツキを抱え、フェン達と共に急いで部屋を出る。

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

地獄の炎はロキの体内に入り込み、魔力を吸い取りながら内部から命を燃やしていく。
そして…フェンとカイツが開いた壁を閉めるのと、魔力の限界許容量を超えて地獄の炎が爆発するのは同時だった。

────瞬間、世界が白く染まったかのような轟音が鳴り響く。
フェン達が閉めた壁は吹き飛び、凄まじい爆風を撒き散らしながら赤黒い炎が吹き荒れる。
ツカサとフェンは共に瓦礫の下で地獄の炎が消えるのを待ち、炎が消えたタイミングを見計らって瓦礫をどける。

大惨事だ、遺跡はもう跡形もない。
周囲には瓦礫が散乱し、頭の上には天井では無く青空が広がっている。
カイツが封印されていた部屋の辺りは特に酷い。凄まじい熱によって瓦礫や地面の土が赤くなり、未だに陽炎が立ち込めている。

「フェン!!カイツ!大丈夫か!?」
「フェンー!」

アカツキと一緒に2人へ呼び掛けると右の方と正面の瓦礫から手が伸び、探していた姿が現れる。

「こっちだ!!くっそ…無茶苦茶だな!」
「あー…死ぬかと思った」

どうやら、2人共無事なようだ。
2人共、瓦礫にもたれかかってグダっとしている。

「まだ終わってないぞ」
「「え!?」」
「ロキの生死を確認しないとダメです」
「なんだ…そういう事か……」

アカツキとツカサはいつでも戦える準備をしてロキのいた辺りへ向かう。
だが、どこにも姿が無い。
鑑定してもどこにもいないので恐らく、跡形も無く消し飛んだか、生き長らえて逃げたか…

「ツカサ様、これでは生きているか死んでいるか分かりませんね」
「そうだな、絶対復讐しに来るだろう…他の神共も連れてくるかもしれない。気を付けないとな」

ともかく、これで完全に神に喧嘩を売ってしまったわけだ。必ず復讐に来る。

(次来たら確実に殺らないとな…)

ゴゴゴ…
「…?なんだ?」

突然、何かが崩れる音がした。
そしてその音はどんどん大きくなり、やがて世界が揺れ始める。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!
「これ…ヤバくねぇか!?」
「急いで脱出するぞ!!」

遺跡の転位板は先程の爆発で完全に壊れている。この階層に来た時の転移板を使うしかない。
すると、森の中から巨大な蛇が現れる。
全長50mほどの巨大な蛇。この階層のフロアボスだろう。だが、そんな事は関係ない。
俺達は出口を探しているのだ。

「閻魔ァ!!」

ツカサはフェンの魔石の魔力で足りない分の魔力をカバーし、銀色の竜へと変身。アカツキ達を手のひらに乗せて飛翔する。

「邪魔だァ!!」

ツカサは大蛇の頭を右腕の一撃で吹き飛ばし、落ちた大蛇の魔石をきっちり回収して出口を空から探す。

「どこだ!?」
「あっちです!!」

アカツキが見つけてくれた。
(グッジョブアカツキ!!)
こうしてツカサ達は無事に"羅生門,,を脱出した。
脱出した後の"羅生門,,は大惨事だ。
大聖堂は崩れ、庭は地割れし、地面がデコボコに隆起している。

「やらかしたなぁ…」
「過ぎたことはしゃあねぇよ。気にすんな」
「大丈夫ですよ。話せばきっと分かってくれます」

遺跡を破壊し、肩を落とすツカサをフェンとアカツキが慰める。

「そう言えば、カイツ」
「ん?」

ツカサが思い出したかのように顔を上げる。
カイツは急に声をかけられて驚いているようだ。

「お前はどうするんだ?」
「どうするって…あー…」

カイツは頭を搔いて悩むが、思いの外すぐに結論を出した。

「俺は…主人を探すよ。あの人は寿命じゃ死なねぇだろうし神ごときに殺られるなんて考えられない人だからな…」
「そうか…気を付けろよ」
「手伝ってくれてありがとな!」
「またお会いしましょう」
「ああ、じゃあな」

主人を探すと言うカイツにツカサ達はエールを飛ばし、背を向けて去って行くカイツを見送る。

「あ、そうだ」
「?」

何かを思い出したかのようにカイツは振り返り、ツカサに何かを放り投げた。
どうやら仮面の目の部分に嵌っていた宝石のようだ。

「再会の証だ!また会った時に返してくれや!!」

ツカサは意表をつかれたようにキョトンとし、笑って小さく手を振った。

「勿論だ!遺品に目を返す…なんて事にならねぇようにな!!」
「魔神の従者だぞ?死ぬかよ!」

軽口を叩き合い、お互い背を向けて未来へ向かって歩み出す。
約束が果たされるのはそう遠く無いと何故か確信しながら。








────次会う時には敵同士だとしても。


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