チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

魔神神殿

俺達は万全の準備をして遺跡まで戻ってきた。そして壁の元へ向かう。

「中には…」
「ん?」

アカツキがポツリと呟く。

「何がいるんでしょうね…」
「…分からん。だが、進むしかない」

俺達は神にお灸を据えるため、強くならなければならないのだ。
なら、進むしかない。
それが一番の近道なのだから。

「あまり緊張しすぎるな。…とはいえ、厄災級を相手にするのは初めてだったな…」

不安になるのも無理はない…何故ならアカツキはフェンの襲撃時、何も出来なかったのだから。

「俺が守ってやる。だから堂々と魔法を撃ってくれ」
「……っ!はい!」

アカツキに気合いが入る。
(フェンは…)

「♪~♪♪~♪♪♪~」

(大丈夫そうだ……)

ウキウキである。
もう少し緊張してほしいものだが、まあフェンらしいといえばらしい。

「着いたな」
「ああ」

文字の描かれている割れ目の入った壁。
フェンはその割れ目に手をやり…

「開けるぞ」
「……ああ」

フェンはフンッ!と気合いを入れ、壁を横に押し開いていく。
女性のやる事ではない。
…やがて1mほどの隙間ができ、先頭をツカサにして壁の奥へと侵入する。

「ここは…」

3人で唖然とする。
そこは大して広くもない奥行き3m、縦幅2.5m、横幅2mの部屋。
壁には絵が描かれており、血で所々滲んでいる。
そして、部屋の中心には両手足を鎖で繋がれた1.8m程で全身タイツの男。
仮面を被っており、顔は分からない。

「……」

反応無し。
何も喋らず、全く動かない。

「死んでんじゃねぇのか?」
「生きてる」

フェンが近寄っていくのをツカサは肩を掴んで止める。

「………………おい……誰かいんのか…?喉乾いて腹減って何も見えねぇんだ…」

突然、男が喋り出す。
掠れた野太い声が部屋に響く。
ツカサは1歩前に出て問いかける。

「お前は誰だ?」
「……ん?誰かいんだな。メシと水…」

男は手を前に出す。図々しいな…

「…ん?お?…お前、魔神か……助けてくれや。神のクソ共に封印されてたんだ…鎖解いてくれ」
「ダメだ、質問に答えろ。お前は誰だ」

既に鑑定はしてある。
嘘でもつこうものなら殺そう。

「俺は…吸血魔神ヴェルスターに仕えてた、魔神カイツだ…魔神と神の戦争で神にとっつかまっちまって、ここでずっと封印されてたんだよ。もういいだろ?解いてくれ」

嘘はついていない。ツカサは鎖を解くべくカイツに近付く。だが、警戒は緩めない方がいいだろう。

「ツカサ!いいのか?」
「嘘は付いてない。それに、十分勝てるステータスだ」

カイツの評価ランクはSSS。フェンやアカツキより少し上なくらいだ。厄災の称号も持っておらず、表の文字は膨張だったようで、近接戦闘特化であるため注意は必要だが勝てる相手だ。
ツカサは"クトゥグア,,で鎖を断ち切り、回復魔法で生命力を回復させる。

「ふぅ…ありが…と…よ……!?」

カイツが大きく声を上げ、驚愕する。

「あんた…俺の主人と同じ…」
「ん?ああ、よく気付いたな…前の主人は吸血魔神とか言ってたか?俺も吸血鬼の魔神だ」

鎧で姿は隠れているはずだが…

「あんたの魔力から俺の主人と同じ雰囲気がする……それにその魔力…真祖か。真祖ってのはほんとムカつくほど強いよな…」
「真祖?なんだそりゃ?」

初耳である。
知ってて当然な事なのだろうか…俺の世界に吸血鬼はいなかったからなぁ…

「真祖とは、純血吸血鬼の事だな」
「おお?」

フェンが横から口を挟む。
やっぱり博識、フェン先生だ。

「基本的に吸血鬼は人間との混血である事が多い。個体数が少なく、嗜虐趣味を持ち、人間と交配できる吸血鬼は人間を孕ませることが多いんだ。だが、"真祖,,は違う。純血吸血鬼のみと交配し続けた存在。例え相手が家族であろうとも、子孫を強くする為に行為を行う吸血鬼なんだ」
「うっへぇ…」

家族であろうがお構い無しかよ…

「ちなみに真祖の吸血鬼は血が濃く、魔力や吸血鬼としての力が強い。そして人の血が濃い者ほど魔力や力が弱くなり、本能的な存在になりやすいと言われている」
「へぇ…」

(こうして聞いてみると魔物学というのも面白いな…そう言えば、俺は吸血鬼なのに日光やニンニクは大丈夫だな)

「フェン、吸血鬼の弱点はどんなものがあるんだ?」
「ん?弱点か…コホン。吸血鬼は強い代わりに弱点が多い。だが、真祖などの強力な個体は力が弱点を上回る事もある…個体差はあるようだが。弱点は主に火、心臓、ニンニク、日光、聖属性だ」
「そうか、ありがとう」

あまりに気にしなくても良さそうだ。
攻撃には気を付けていればいいのだ。
今まで通り変わらない。

「ところでよ…」

ドォガアアアアア!!!!!!!
パラパラ……パラ…

カイツが何かを喋ろうと口を開いたその瞬間、天井が爆発した。

「何だ!?」「一体何が…」
「(  ̄ω ̄)ゞイテテ・・・(´Д`)ハァ…(。´-д-)ダル」
「この野郎…また来やがったな……」

カイツは何者か知っているようだ。
砂埃の中心にいたのは全裸で顔面がモニターとなっているスキンヘッドの男。
モニターには顔文字が表示され、ラジオ越しのような声を放っている。
変態が片手を上げて言葉を発する。

「(・ω・)ノやあ、カイツ。( ´ ▽ ` )久しぶりだね。そして、はじめまして!( ^ω^)ボクの名前は『ロキ』…短い間だけどヨロシクね( ´•౪•`)」
「相変わらずふざけた野郎だ…」
「カイツ!あいつは誰だ!?」

ツカサは何か知っているであろうカイツに変態の正体を尋ねる。

「奴は…この世界の神の1人『ロキ』だ。俺をここに閉じ込めやがったクソ野郎だよ」

(神だと!?…いきなりかよ!!)

ロキとは北欧神話の神だ。だが、何故そんな存在がこの世界にいるのかが分からずツカサは首を傾ける。
そんな俺達に構わずロキは動きを見せる。

「んじゃ、邪魔な魔神には消えてもらおう…ねっ( ゚∀゚)」
「「「!?!!?」」」

ツカサの目の前に突然ロキが現れ、ツカサの顔面にロキの膝蹴りが入る。

「くっ…!」

ロキは攻撃力は高くないらしく、ツカサにあまりダメージは無い。

「はぁ!」「ズェアアアア!!!」

アカツキが火炎魔法を放ち、フェンが大剣で斬りかかるが…

「ほいっ('ω')」

炎はロキに触れた瞬間アカツキへと跳ね返り、フェンの大剣はロキを素通りする。

「「なっ!?」」

アカツキは転がって炎を回避してそのままツカサの元へ、フェンは1度バックステップで距離を取る。

「う〜ん、ここ強いヤツあんまりいないねー(´・ω・`)ビミョービミョー(´Д`)それでもボク達と同じ神の名前を冠する存在なの?( ・´ー・`)」
「グッ…はぁはぁ…」
「大丈夫ですか?ツカサ様」
「ああ、大丈夫だ」

ツカサは瓦礫を押し退け、なんとか瓦礫の山から脱出する。
そしてクトゥグアを生成し、ロキへと斬り掛かる。

「(´Д`)ハァ…今の見て意味無いって分かってるで…ッ!!!!Σ(゚д゚;)」

ロキは慌ててクトゥグアを回避する。
クトゥグアは燃えるという現象を引き起こす剣だ。それが例え魔法であろうと物体で無かろうと燃やす事ができる。
この武器はコイツを相手にするのにピッタリだ。

「その剣…ヤバいね……(`_´) 」

ツカサは剣をロキへ突き出し、宣言する。

「そのツルッツルの頭、燃やし尽くして梅干しの種みたいにしてやるよ」

気にしていたんだろうか…ロキの顔文字が怒りに染まる。

「殺す(ʘ言ʘ╬)」

ロキがツカサ目掛けて走り出す…すると、突然ロキの顔面に膝蹴りが入る。

「`;:゙`;:゙;`(゚Д゚*)グハッ!!」
「俺を忘れてもらっちゃ困るな」

ロキは吹き飛び、ツカサの隣にカイツがストッと降り立ち、ロキはユラリと立ち上がる。

「……殺す(ʘ言ʘ╬)」

神との戦いの開幕だ。



ロキ

年齢:∞

種族:神

Lv.3489079
評価ランク:EX
生命力:18965743225  魔力:196854723325
攻撃力:76548932595 
防御力:35896578542

スキル:幻術Lv.MAX、催眠術Lv.MAX、空間魔法Lv.MAX、身体強化Lv.MAX

ユニークスキル:ロキの悪戯Lv.MAX

称号:悪戯好き、悪戯の天才、下級神

「チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • 真砂土

    ロックンロール?

    1
  • solbird

    ノベルバユーザー71971さん

    ボカロも好きですし、ロキはよく歌うくらい好きですが、それとは関係無いですねw
    むしろ北欧神話のロキの方が前に出てくるのでロキがボカロの歌のタイトルだと気付いたのはかなり最近です(天然)

    2
  • ノベルバユーザー71971

    ロキとか作者様はボカロ好きですかw

    3
コメントを書く