チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

竜牙は牛の角を折る

『ブルルルルルルアアアアアアァ!!!!』

ミノタウロスロードは咆哮を上げて襲いかかってくる。凄まじいスピード、バルンの5倍はあるだろう。
だが、ツカサ達からすればアリの歩みと変わらない。

「ウルァァァァ!!!」

フェンがミノタウロスロードのスピードを遥かに超える速度でミノタウロスに切りかかる。

……だが。

「何!?」

斧を切り飛ばし、肩口からズルリと入った巨大な刃は肩に食い込むまでに終わった。

「フェン、奴は《硬化》持ちだ!それもLv.9。一旦下がれ!」
「何!?了解!」

フェンがツカサ達の元まで退避する。
それと入れ違うようにアカツキの炎がミノタウロスロードを襲う。
燃え上がる巨体。だが殺すには不十分なようで、もがく程度で終わっている。

「《再生》と《硬化》持ちか…めんどさいな」
「それなら…一撃でミンチにすりゃあ、いいだろ!!」

フェンが《身体強化》を使用してミノタウロスロードに肉薄する。
ミノタウロスロードはその圧倒的なスピードに狼狽えているようだ。

「喰らいやがれ!!《竜牙》ァ!!」

フェンがスキルを使用すると、フェンの大剣に巨大な竜の牙のようなオーラが薄らと浮かび上がり、ミノタウロスロードの巨体を空間から抉りとった。
周囲にミノタウロスロードであったものが飛び散り、周囲を赤く染める。

「ふいー!!気持ちいいなぁ!」

フェンは骨のある奴と戦えてゴキゲンのようだ。周囲にグロテスクなモノを散乱させ、その上で返り血がかかった姿の女性が満足したように笑顔を浮かべている。
知らない人間が見たらただのホラーだ。

「フェン。その返り血どうにかしろよ。臭いんだが」
「あぁー!女性に臭いなんてデリカシーねぇのー!!」
「お前はそんな事気にする奴じゃねぇだろ。はぁ…しょうがない、ほれ」

ツカサはフェンに補助魔法《浄化》を掛けてフェンをキレイにする。

「サンキュ〜」
「あいよ」

フェンはいつも返り血で体を汚すので大変だ。戦いが終わって返り血がかかってないことの方が珍しい。

「お疲れ様、フェン」
「おう!サポートありがとな、アカツキ」

フェンはアカツキとハイタッチして雑談を始める。本当に仲良くなったもんだ。

「あ、階段ですよツカサ様」
「ホントだな。どうする?転移板起動させて今日は一旦帰るか?」
「それでいいんじゃね?オレも満足したし」
「それで大丈夫ですよ。帰りますか」
「なら、とりあえず階段降りるか」

ツカサ達は頷きあって階段を降りていく。
そして、階段の終着点の先に広がっていたのは…

「なんだこれ…」
「凄いですねぇ…」
「………本当にここは地下かよ…」

ジメジメと暑く、緑が鬱蒼とし、蒼い空に浮かぶ太陽の光が降り注ぐ────





────密林だった。

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コメント

  • solbird

    書き溜めたストック分を全部吐き出すまではハイスピード投稿となります(言うのが遅い)

    4
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