チートで勇者な魔神様!〜世界殺しの魔神ライフ〜

solbird

WAR

その兵器は、あまりにも美しかった。
甲冑型のロボットのようなシルエット。
メインの着色は白、その白に青と黒のラインが走り、正義感と力強さを感じる。
勿論汚れや傷など1つもない。
剣の形の装飾が肩や膝、肘などあらゆる部分に施されており、決して必要以上に主張せず、白い刀身が鋭く光っている。
そして、背中や腰などに下がっている大中小3本のメインウェポンの剣。
色はメインの白とサブの黒で2色。刃の根元付近には黒の十字架とその下に何やら文字が書かれている。

そして、その圧倒的な魔力に言葉を失う。

(なんて兵器だ。こんなの…一基で世界を滅ぼせるじゃないか…こんな代物を人間が作ったってのか!?)


人間の可能性は無限大なようだ。

『My master.周辺に強大な魔力反応。至急、生体認証登録の為の搭乗お願いします』
「あ、ああ!よろしく頼む!WAR!」

ツカサはWARに乗り込む。
暗い機内が突然輝く。ツカサの脳とWARのAI機関がリンクし、ツカサの目の前にWARの視界が広がる。

《Welcome to the god of machinery!(機械仕掛けの神へようこそ!)》
目の前に文字が表示され、WARを操縦できるようになる。

(凄いなこれは…まるで自分の体のようだ……)

ツカサは機械の手のひらを見つめ、握ったり開いたりしてみる。
やばいテンション上がってきた。

『My master.奴が30秒後にコチラに気付きます。操縦方法を一つずつ教える時間が無いので脳に直接送りますね』

こいつ…直接脳内に…!!
なんておふざけはやめて、WARに返事をする。

「ああ、よろしく頼む」
『少し痛いかもしれないですが、お気になさらず。では行きます!』

突如、ツカサの脳内にWARの操作方法や機体の情報など大量のデータが流れ込んでいく。
脳に痛みが走るが、歯を食いしばって耐えた。

「ぐっ!…終わったか」
『master!奴が気付きました!来ます!』
「!!!」

フェンが凄まじい勢いで突っ込んで来る。

(見たものすべてに突っ込んでくのかよアイツは!)

そう毒づきながらジャンプで回避する。
空中に躍り出た俺はジェットでその場に浮遊し、フェンを見下ろした。


『こっち来いよ!お前はそんなもんか!?』
『グルルルォォォォォォアアアアァァァァァァァ!!!!!!!』


フェンはバネのように力を溜めて弾丸の如く飛翔する。噛み付いて来るが、WARのおかげで脳の処理能力が上がっている俺は難なく回避し、それと同時に大きく開かれた口へ、大剣のメインウェポン"竜断剣ザンザ,,を振り下ろす。

『これでも喰らいな!!!』
『ギィエエエエエアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!??!?」


フェンの右頬から腹までパックリ割れる。
フェンは左手で今にもこぼれ落ちそうな中身が落ちないように抑えている。
その内超回復で繋がってしまうだろう。
俺はザンザをしまい、短剣と直剣のメインウェポン"飛王剣ガイズ,,と"軍神剣バルトス,,を取り出す。

《飛王剣ガイズ》。能力は飛翔と切断力超強化、武器の空中操作。
《軍神剣バルトス》。能力は重量操作と、切断力・貫通力・打撃力、以上のどれかを選択しての周囲の武具の超強化、そして武具の無限生成である。


ツカサはバルトスの能力で武器を1000本ほど生成、貫通力を強化し、重量を増加、生成した武器をガイズで弾丸のように飛ばす。

『グオオオオアアアアアアアァァァァ!!!?』

貫通力の上がった武器達はフェンの鱗をいとも容易く貫通し、再生を許さない。
ツカサは飛んで行く武具に乗り、足場にして飛び移りながらザンザを構えてフェンに接近する。
そして、飛んで行く大剣を踏み台にして天高く跳ぶ。

『フェン!!!!!!!!!!』
『グオオオオアアアアアアアァァァァアアアアアアァァ!!!!!!!!!!!!!!!』


フェンは咆哮を上げ、《星魔法:メテオ》を発動させる。
ツカサとフェンとの間に赤熱した巨大な隕石が生成され、超高速で発射された。

俺はザンザの能力を解放。
ザンザの効果はただ1つ、魔力を込めれば込めるだけ一撃の破壊力が増大するというもの。

ツカサはメテオの威力とサイズから大まかな魔力量を計算し、相手の魔法より少し多めに魔力を込める。

『アアアアアアァァアアアアアアァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!』
『グウウウウウウウオオオオオオオオオオォォォォォォアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!』


ツカサはメテオにザンザを振るう。
メテオは粉々に砕け散り、爆散。大地にメテオの欠片が降り注ぐ。
ツカサは粉々となった岩の塊を置き去りにし、フェンに肉薄する。
WARの右手首からバルトスの能力で貫通力が強化された仕込み武器が伸び、鋭く輝く刀身がツカサの右腕ごとフェンの眉間に突き刺さる。

『グギャアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

フェンが暴れるがツカサの左手はガッチリとフェンの瞼を掴んでおり、落下することは無い。

『暴れんなよ。今注射刺してやるからよ。ぶってぇ注射をな!』

WARには、メインウェポンが使えなくなった際の保険として多彩な仕込み武器が搭載されている。

『ロボットっていやぁ、やっぱコレだよなぁ?おい!』

フェンの脳に掌を添える。
フェンの脳に添えた右の掌には穴が空いており、奥の方で鈍く光る何かが見える。


(これなら頭を潰せる。恐らく再生源である魔石は別の場所にあるだろうが、時間稼ぎくらいにはなるはずだ)


行動に移す前に、脳の処理能力を限界まで引き上げてWARに呼び掛ける。
周囲は時が止まったかのように一切動かない。


「WAR!!」
『何でしょう?My master.』
「俺はこの後デッカイ竜になるんだが…魔力貸してくれ、足りないんだ」

『…My master.お気遣いありがとうございます。ですが、心配ご無用です。私は、Masterの望むままに進化します』
「…え?」

『進化し続ける、機械ならざる機械。それこそが私、機械仕掛けの神ことWARです。貴方が戦い続ける限り、貴方が私を信じる限り、私は進化するのです』

「……信じるぞ、機械仕掛けの神様。お前の可能性、見せてくれ」
『Yes,sir』


脳の処理能力を元に戻し、倦怠感を感じるが、なんとか気合を絞り出してWARの仕掛け武器を起動する。

『パイルバンカアアアアアアァァァ!!!!』

轟音が響き、腕に格納されていた極太の杭が凄まじい威力で打ち出された。

『グオオオオアアアアアアアァァァァアアアアアアァァァ!!!??!?!?』

フェンは脳を潰されてかは知らないが、体をピンッと張り、白目を向いて小刻みに痙攣している。
ツカサは杭をフェンの頭に残したまま巨体から飛び上がった。
そして空中でフェンに向けて銃を構えるポーズをとり…

『BAN!』

爆裂破壊杭の起動トリガーを引いた。
…瞬間。世界を飲み込まんとするほどの爆発が起こる。だが、これで死なないのが災厄級の魔神だ。
爆風が止み、ただ煙と砂埃が舞う中ツカサは警戒しつつフェンを探す。


………いた。
煙の中にまだグチュグチュと動きながら再生するシルエットが見える。
本当にしつこい奴だ。

(だが…)
これでもう本当に終わりだ。

『竜聖鎧!魔石解放!!天聖ィ!!!』

膨大な魔力による爆風が砂埃を散らし、魔力が放つ光が世界を照らす。
そして、そこに現れたのは30mを超える二足歩行の巨大な白竜。

天使ですら息を呑みそうな程綺麗な白い鱗。角は3本生えており、2本の捻れた角は湾曲し、左右対称になって後ろに流れている。
残りの1本は、2本の角の湾曲した部分で囲われるように生え、ユニコーンのように真っ直ぐ前に突き出していた。
翼は一対…だが、巨大な光の翼がさらに背中から生えたように浮遊しており、また頭の上には天使の輪のようなものが浮いている。
そしてツカサを囲うように7色の光の珠が回転し、さらに神々しさを演出している。
肉体の各所に装備されている白い部分鎧はWARが進化したもの。
決して主張しすぎず、ツカサの神々しさを引き立てている。

『これは…凄いな』
『どうですか、master?気分の方は』
『最高だ!今なら何でも出来る気がする!』
『それはよかった。では、決着を付けましょう』
『ああ、終わらせよう!この戦いを!』

ツカサは両腕を左右に広げ、浮かび上がる。
ツカサの周囲を回っていた7色の珠がツカサの目の前に集まり、膨大な魔力を中心に集める。
この7色の珠は…七聖竜の魂。
彼らは自らの意思でここまで付いてきてくれている。ありがたい事である。

さて、問題である。
この形態:天聖はどんな力を持っているでしょーか!!

……悪ふざけが過ぎた、話を元に戻そう。
さて、この形態:天聖がどんな能力を持っているかと言うと…こんな感じである。

《形態:天聖》
竜聖鎧の背中に埋め込まれた天聖竜の魔石の力を解放して変形した姿。
見た目は純白の鱗を持ち、三本の角がある竜。

主な能力は『魂魔法』と『宇宙魔法』
能力補助は『宇宙魔法強化』と『生命力・攻撃力・魔力の超強化』である。



さて…この魂魔法だが、この能力は魂を操る魔法だ。例えば、この竜聖鎧に埋め込まれた魔石に存在する七聖竜の魂を全て肉体に憑依させ、圧倒的な力を得ることができるのである。
そして宇宙魔法だが、これはもう威力のスケールが半端では無い。ブラックホールがメインの魔法だと言えばとんでもない魔法なのは分かるだろう。
だが、今回のフェン戦においては都合がいい。
肉体を消し飛ばし、魔石から魂を抜けば残るのは凄まじい魔力を放つ魔石と糸が切れた人形のようなフェンの死体のみだ。

『さて、フェンよ…これで終わりだ!!』
『……!?…グオオオオアアアアアアアァァァァアアアアア!!!!!!!!!!!!!!』

再生の途中であるにも関わらず襲い掛かってくる。恐ろしい執念だ。
だが、もう遅い。

『宇宙魔法!サンライトオオオオォォォォ!!!!レエエエエェェェェザアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!』

ツカサの正面に現れた魔法陣から、極太のレーザーが放たれる。
そのレーザーは触れること無く大地を溶岩地帯に変えながらフェンへと進む。
フェンは立ち止まり、レーザーの魔力を吸い取る事で消し去ろうと抗う。

100m。
フェンはレーザーから魔力を吸い取り、レーザーが先から消えていく。

『行け…』

50m。
フェンが魔力を吸うスピードが落ちた。
魔力が最大量に達したのだろう。

『行け!!』

10m。

『行けえええええええええええぇぇぇぇぇええええええぇぇぇぇぇ!!!!!!!!』
『グオオオオアアアアアアアァァァァアアアアアアァァァ!!!!!!!!!!!!!!!』


────刹那。フェンの上半身が消し飛び、心臓があったであろう場所にシャレにならないほど大きな魔石が残った。
もう既に再生は始まっているのか、魔石の表面に肉の膜が出来始めている。

『させてたまるか!!魂魔法:強制離脱!』

ツカサは魂魔法を使い、魔石から魂を引きずり出した。


……………………

……………

……



.






《経験値348,278,495,788を取得しました》





肉体の再生が止まり、フェンの魔石が落下していった。



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コメント

  • ノベルバユーザー209596

    タイターン・フォール!!!

    3
  • 夕凪

    オラオラオラオラwwジョジョってるねぇw

    1
  • 勝長

    それな

    3
  • 今日のワンコ

    ラスボス戦かな?

    2
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